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明日の行政書士講座 第87回

【タイトル】

開業10周年を迎えた、73歳現役行政書士が語る業務展開への道すじ

【日時】

2017年7月16日(日)11:00~13:00

【講師】

茂原 英記 先生

先生のプロフィール

 

 
茂原行政書士事務所
 

 
1944 年 3 月  群馬県生まれ
1968 年 3 月  日本大学大学院法学研究科修士課程修了法学修士
2004 年 3 月  さいたま市教育委員会を定年退職
        在職中に、宅地建物取引士試験と行政書士試験に合格
2007 年 1月  相続ばらのまち相談室 茂原行政書士事務所開設
相続業務を専門分野とする
2007 年 4月 総務省行政相談委員就任
2007 年 10 月  最高裁判所任命家事調停委員就任
2009 年 4月 総務省男女共同参画担当委員就任
2010 年 1月  さいたま家庭裁判所参与員就任
※その他、行政書士として依頼を受け、公民館講座、NPO法人、いきがい大学等で、
 相続対策、遺言書作成、成年後見制度等についての講演や相談活動に従事している。
 

【実施報告】

講師の茂原先生は相続を専門とされている行政書士であり、その事務所名を見ても一目で専門の業務が「相続」であることがわかります。また、開業のご案内も自ら筆(毛筆)を取られ、一枚一枚の宛名を書かれたそうです。そのような事、ひとつひとつに心を籠め、細かく気を遣う事によって、顧客を満足させることによって、その紹介によって仕事が途絶えることはないという事でした。相続業務は単発ではなく、顧客の紹介によって継続していくものだということを改めて学びました。
また、やる気は顧客に必ず伝わるものという事も繰り返しおっしゃっていました。顧客は相続手続きに多くの金額を支払うのであるから、それに見合った「本気」の仕事をする必要があるのだということでした。そのためには自分の持っている武器を最大限に活かす必要があり、先生ご自身の武器は「実用書道」であるという事でした。そういったものを使う事で、顧客は自分が大切にされていることを感じられ、また仕事を頼みたい、人に紹介をしたいと思うようになるという事です。顧客を満足させる方法はその人それぞれ、考えていく必要があるという事でした。
また、運については宝くじに当たるような運もあるが、自分で引き寄せることが出来る運があり、その運を引き寄せていくのは自分自身という事でした。
それから、行政書士の中で、資格を多く取ろうとする人がいますが、資格は行政書士ひとつで十分で、多くの資格が必要なのではなく、行政書士の資格をどのように使いこなすことが重要であるという事でした。権利義務・事実証明の書類と言えばそれ以外の書類は無いというほどの膨大な範囲の業務が出来るという事であり、それをどのように活かしていくかを考えるべきだという事でした。
また、相続は行政書士の業務ではないという人がいるが、争いと相続税以外は行政書士の業務であるし、相続といえば、行政書士、と言われるようにしたいという事を、熱く語っていらっしゃいました。
先生のお話を聴いていて、行政書士という仕事にとても熱い想いを抱き、「腹の底から本気」で業務に向かっていらっしゃる姿勢に驚かされました。今回の講義は「開業10周年を迎えた、73歳現役行政書士」と謳ってありましたが、高齢で行政書士を始めようと考えている方にはもちろん、若い方にとってもまさに勇気をあたえられるような内容のお話でした。