国家公務員専門職を目指す
国税専門官・財務専門官・労働基準監督官
国家公務員の中でも、高い専門性が求められる税務・財務・労務などに携わります。裁判事務を扱う「裁判所事務官」も国家専門職の一つです。外務省・防衛省・法務省など、独自の制度を設けて専門職員を採用している省庁もあります。
様々な職務を経験するよりは、特定の分野を極めたいというスペシャリスト志向の方におすすめです。
ここでは、国家一般職や地方公務員と併願する方の多い、「国税専門官」「財務専門官」「労働基準監督官」を取り上げます。
受験資格
【大卒程度試験】
受験資格 | 1.21歳以上30歳未満の者 2.21歳未満の者で次に揚げるもの (1)大学を卒業した者及び試験の実施年度の3月までに大学を卒業する見込みの者 (2)人事院が(1)に揚げる者と同等の資格があると認める者 |
試験日程
受付期間 |
2024年2月22日(木)~3月25日(月)
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第1次試験日 |
5月26日(日)
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第1次試験合格発表 | 6月18日(火)9:00 |
第2次試験日 | 国税専門官 6月24日(月)~7月05日(金) |
財務専門官 7月01日(月)~7月04日(木) | |
労働基準監督官 7月09日(火)~7月12日(金) | |
最終合格発表 | 8月13日(火)9:00 |
国税専門官 A区分(法文系)
試験 | 試験種目 | 試験内容 | 解答時間 | 配点比率 |
---|---|---|---|---|
1次試験 | 基礎能力試験 (多肢選択式) |
30題 知能分野24題 文章理解⑩、判断推理⑦、数的推理④、資料解釈③ 知識分野6題 自然・人文・社会に関する時事、情報⑥ |
1時間50分 | 2/9 |
専門試験 (多肢選択式) |
58題出題 40題回答 必須16題 民法・商法⑧、会計学(簿記を含む)⑧ 選択 次の7科目42題から4科目24題を選択 憲法・行政法⑥、経済学⑥、財政学⑥、経営学⑥、政治学・社会学・社会事情⑥、英語⑥、商業英語⑥ |
2時間20分 | 3/9 | |
専門試験 (記述式) |
1題 次の5科目(各1題)のうち1科目選択 憲法、民法、経済学、会計学、社会学 |
1時間20分 | 2/9 | |
2次試験 | 人物試験 | 人柄、対人的能力などについての個別面接 | - | 2/9 |
身体検査 | 主として一般内科系検査 | - | * |
2025年(令和7年)から試験見直しがあります 詳細は人事院発表(リンク)をご覧ください
1. 専門試験(多肢選択式)における選択方式が見直しとなります
必須:民法・商法②、会計学(簿記を含む)②
選択必須:民法・商法⑥、会計学⑥、憲法・行政法⑥、経済学⑥、英語⑥
選択:財政学⑥、経営学⑥、政治学・社会学・社会事情⑥、商業英語⑥
・必須科目「民法・商法」・「会計学」各2題は必ず解答
・選択必須科目「民法・商法」「会計学」「憲法・行政法」「経済学」「英語」から 4科目(各6題)以上解答
・解答題数が全40題になるように、残り12題は未選択の必須選択科目と選択科目から自由に選択して解答
2. 人物試験配点比率の引き上げられ、配点比率が変更されます
基礎能力試験 2/10、専門試験(多肢選択式) 3/10、専門試験(記述式) 2/10
人物試験 3/10、身体検査 合否のみ
財務専門官
試験 | 試験種目 | 試験内容 | 解答時間 | 配点比率 |
---|---|---|---|---|
1次試験 | 基礎能力試験 (多肢選択式) |
30題 知能分野24題 文章理解⑩、判断推理⑦、数的推理④、資料解釈③ 知識分野6題 自然・人文・社会に関する時事、情報⑥ |
1時間50分 | 2/9 |
専門試験 (多肢選択式) |
76題出題 40題解答 必須 2科目28題 憲法・行政法、経済学・財政学・経済事情 選択 8科目(各6題)から2科目12題を選択 民法・商法、統計学、政治学・社会学、会計学(簿記を含む)、経営学、英語、 情報数学、情報工学 |
2時間20分 | 3/9 | |
専門試験 (記述式) |
1題 5科目(各1題)から1科目選択 憲法、民法、経済学、財政学、会計学 |
1時間20分 | 2/9 | |
2次試験 | 人物試験 | 人柄、対人的能力などについての個別面接 | - | 2/9 |
労働基準監督官A(法文系)
試験 | 試験種目 | 試験内容 | 解答時間 | 配点比率 |
---|---|---|---|---|
1次試験 | 基礎能力試験 (多肢選択式) |
30題 知能分野24題 文章理解⑩、判断推理⑦、数的推理④、資料解釈③ 知識分野6題 自然・人文・社会に関する時事、情報⑥ |
1時間50分 | 2/7 |
専門試験 (多肢選択式) |
48題出題 40題解答 必須 12題 労働法⑦、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)⑤ 選択 36題から28題を選択 憲法、行政法、民法、刑法⑯ 経済学、労働経済・社会保障、社会学⑳ |
2時間20分 | 3/7 | |
専門試験 (記述式) |
2題出題し、2題解答 労働法①、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)① |
2時間 | 2/7 | |
2次試験 | 人物試験 | 人柄、対人的能力などについての個別面接 | - | * |
身体検査 | 主として一般内科系検査 | - | * |
*は合否の判定のみに使われる
※2024年度試験。試験区分によって専門試験の出題内容が異なります。B区分(理工系)の詳細については 人事院 採用情報NAVIをご確認ください。
合格後から採用まで
試験合格後は、国税局や財務局、労働基準監督局からの連絡を受けて、採用面接(職場訪問)に臨みます。採用されるためには、この面接で内々定を獲得する必要があります。どの試験も国家一般職のような官庁訪問に相当する活動は不要ですが、国税専門官は1次試験後に「税務署訪問」(税務署を訪問し仕事内容などについて質問をする活動)をする人もおり、面接の際に訪問の有無を聞かれることもあります。