真の法律家・行政官を育成する「伊藤塾」
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最低限の常識は吸収しておこうと業務説明会に多く参加。疑問点についての職員の返答に、学びの機会がありました。

農林水産省

K.K さん
 

◆ 出身大学 :大阪大学法学部4年 ◆ 受講講座 :国家総合職(法律区分・教養区分)コース 本科生(演習付)
◆ 最終合格 :国家総合職 教養区分
◆ 内  定 :農林水産省
◆ 予定進路先:農林水産省

※プロフィールは、2017年合格時点のものです。

はじめに

父の転勤により、幼少期に地方を転々としていくなかで、日本を一義的に考えて働くことのできるところで働きたい。そう考え、国家公務員を志望しました。公務員像としては、民間や自治体などと協働するなかで、社会的課題が多々ある未来でも生き残っていける日本を見据え、その仕組みづくりができる人を目指しています。大学の先輩・友人が多く在籍していたこと、テキストが充実していたことから伊藤塾に入塾しました。事実、テキスト、講師などサポート体制がしっかりしていました

私がとった勉強方法

基礎能力試験(多肢選択式)について

知能分野は、塾のアルバイトで子供に教えつつ、算数の復習をして、伊藤塾のテキストを一周しました。わからない問題があった場合は、その単元の類題をじっくりと解きました。知識問題は伊藤塾のWeb講義を聴講し、解説のあった範囲をおぼえこみました。具体的には、「テキストの予習→聴講→復習→対策テキスト解答」です。王道パターンかと思いますが、最後まで、かつ、全分野においてやり切っている人は意外と少ないものです。絶対に途中でやめないと誓い、勉強していました。また、以上に加え、大学の図書館にある新聞コーナーで分野を問わず、毎日新聞を読みながら、アンテナを拡げました

政策論文・総合論文試験(記述式)について

政策論文については、伊藤塾より配付された過去問と対策問題を解き、添削いただきました。添削の内容が非常にきめ細かく、一文一文自身の文章を丁寧に見ている印象を強く受けました。そうした添削を踏まえた修正点をメモにまとめ、自身の弱点克服に励みました。また、時間配分などの調整練習を行いました。

政策課題討議試験、企画提案試験について

政策課題討議に関しては、大学の友人を捕まえ議論を吹っ掛けました。その際、グループデスカッションを意識し、短時間での全体としての意見統合を図ることができるよう心がけました。企画提案試験については、伊藤塾の対策テキストを活用し、実際に答案を作成した後、これも友人の前でプレゼンし講評してもらいました。

面接・集団討論について

人物試験では、減点がないように、端的に相手の質問に対して、論理的に返答できているかを意識しました。官庁訪問ほどパーソナルな詳細情報を聞かれないと割り切っていました。

官庁訪問について

知識はあまり問われないことは承知していた一方で、最低限の常識は吸収しておこうと考え、希望省庁の説明会には多く足を運びました。説明会中の疑問点は説明会後までには必ず解消していました。その際、職員の返答に学びの機会がありました。加えて、衆議院・参議院の質問主意書は、目にとまった項目だけ、暇なときにネットで読みながら、論点を整理する練習をしていました。

普段の生活と試験対策について

普段の生活(大学の授業、趣味など)のなかに、いかに違和感なく試験対策を入れるのかに苦心しました。教養区分という対策のしにくい分野であるがゆえに、中々範囲を絞って対策しにくいものでした。そこで、普段の生活から得られる知見をできるだけ試験対策としました。具体的には、ジャンルを定めず、本を乱読していました。また、大学生活でがんばったことは、官民問わず聞かれるところです。私見としてはそれを目的にすることはいいとは思えませんが、何か大学時代の自分はこれをしていましたということを全力で話せるようにはしておいたほうがいいのかもしれません。

「内定と進路決定」の理由

農林水産省に内々定をいただきました。実際、官庁訪問では、別の省にも縁があり、かなり迷う場面もありましたが、さまざまな人に相談し、考えを深めていく中で、食の安定供給という人間に不可欠な基幹分野に関わりたい、また、食が好きだという価値観は自身にとって無視できないほど大きいという判断に至りました。

どのようにモチベーションを維持しましたか

自身の最初の志を思い出すこと。入省後のイメージを具体的に想起すること。どうして自分が国家公務員を志望しているのか、○○省・庁を志望しているのかを考え直すと、自然とモチベーションが上がってきます。

最後に

縁のある組織を見つけることができましたが、私はまだまだ未熟であるが故に、省のなかでどこのチームがどういった役割を果たしているのかをしっかりと理解することがファーストステップとして必要と考えており、そこからのキャリアなどを踏まえて、自身の強みを開花させることができればと考えています。最後に、受験生の皆さんへのエールとしては次のことを伝えようかと思います。大学の恩師(正しくは恩師の恩師が言った言葉)から、「ここで官庁に滑り込めなかったら、おまえは一生、芽が出ずに、終わる」という言葉をもらいました。この言葉はやや暴論で、実際、民間就活や自治体の職員の方とお話しさせていただいて思ったのは、民間や他の自治体も、いずれも素晴らしく誇りをもって働くことのできる組織だということです。とはいえ、国家公務員を志望するのであれば、上の言葉のような切迫感や覚悟でもって挑むことは悪い結果にはならないように思います。試験対策から官庁訪問まで山あり谷あり(しかも実際は谷をずっと歩いている状態です)です。そのなかでも、初心を忘れず、受験生の皆さん、あきらめずにがんばってください。