多くの人に支えられた就活。初心とともにこの感謝の気持ちを忘れずに、これからも成長していきたい。
I.Y さん(21 歳)
◆ 受講講座 : 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、司法試験学習経験者のための国家総合職(法律区分)コース
◆ 最終合格 : 国家総合職(法律区分)、国家一般職、都庁Ⅰ類B、熊本県庁
◆ 内 定 : 国土交通省
◆ 予定進路先: 国土交通省
※プロフィールは、2018年合格時点のものです。
はじめに
2年後期、進路選択に迫られていたところ、利益追求に縛られることなく多くの人の豊かな暮らしを第一に考え、プライドを持ってそれに邁進できる国家公務員の仕事こそ自分がやりたいことなのではないかと漠然と感じたのが国総を目指したきっかけです。
当初は司法試験受験も考えていたため、その分野で最も名の通っている印象があった伊藤塾に通うことにしました。公務員試験コースに転向してからも、法律専門科目は勉強が間に合わない、網羅できないということもなく自信を持って受験できたので良かったです。
私がとった勉強方法
専門試験(多肢選択式)について
インプットは司法試験入門講座を利用し、2年生のうちから配信計画書に沿って講義を受けていました。科目ごとにインプットが終わるか終わらないかくらいのところ(3年生の夏前くらい)で公務員試験の過去問演習に入りました。年が明けるまでに憲民行各1周が目安と聞きましたが、自分は心配性なので早めに始め、選択科目の刑法・労働法・国際法もほぼ並行して受講・演習を行いました。最終的には「これ完」全問4周+解けなかった問題については〇がつくまでひたすらに解きました。余白にはテキストを参考に関連事項を自分なりにまとめていたので、試験前に見返すには効率的だったと思います。
専⾨試験(記述式)について
受講計画に沿って、3年夏頃に勉強しはじめました。記述過去問演習と記述予想問題演習で、制限時間内に答案を書く訓練をした後、解説講義を受けながら答案構成と論点を意識してノートを作りました。
専門試験は、多肢選択式・記述式ともにやりすぎるということはないとは思いますが、「自分が自信を持てるところまでやる」のがよいと思います。合格体験記を読んだ当時の自分が勉強量の多さに絶望した覚えがあり、この体験記を読んでくださっているみなさんには私個人の結果論で目安にすぎないということを知っていていただければと思います。
基礎能⼒試験(多肢選択式)について
大学入試時の知識を戻すために当時のノートを見返し、時事関係は伊藤塾のテキストを頼りに読んでいました。時事は確実に取るべきと言われますが、必ずしもそうではなく、選択科目の中からこれは確実に取るという科目(私の場合、日本史・世界史・思想・経済事情・財政学)をいくつか決め、それを中心に空き時間等を活用すれば対策としては十分かと思います。数的処理は、最低でも5~6割取れるところまでは安定させる必要があると思います。
政策論⽂・総合論⽂試験(記述式)について
政策論文については、伊藤塾の講義を視聴する以外は特に対策しませんでした。講義では過去に出題されたテーマへの考え方と答案作成にあたっての時間配分などを教えていただいたので、本番では非常に余裕をもって答案を作成することができました。
政策論文は資料の読みが重要になるので、日ごろから新聞や本を読んで読解力を身に着けることが必要だと感じました。
⾯接について
人事院面接の対策は年明けからメールでの面接カード添削を3回、模擬面接は直前に2回ほど伊藤塾の講師の方にしていただきました。塾から案内があると思うのでそれに合わせるかたちでいいと思います。
官庁訪問について
勉強をはじめた頃から興味のある省庁の説明会に参加して、志望動機を練るためのヒントにしていました。直前期は少しでも職員の方とお話しして+αの収穫を得られるよう心がけていました。また、何をすべきかわからず不安だったので、毎日のように新聞を読んでいました。役に立ったかはわかりませんが、志望省庁に関する記事のスクラップもしてみました。政策の知識や独自の考えよりも、自分だけの説得力ある志望動機を準備することが必要不可欠です。
普段の生活と試験対策について
学部の授業や試験は試験勉強にもなるので、全力で臨んでいました。アルバイトは両立できる自信がなかったので、勉強が本格化する前にやめましたが、サークルは運動系だったので、煮詰まったり集中力が切れたりしたときの息抜きとして、たまに参加していました。
就職活動にもっとも影響した活動は、3年生の夏に参加した文部科学省のインターンシップです。詳しくは大学ホームページにインターンシップ体験記があるので参照していただくといいと思いますが、進路に迷いながら参加した私にとっては国家総合職を目指す決定打になりました。
民間企業の就職活動
民間企業の就職活動はほとんどしていませんが、今年の春頃、公務員になりたい理由がわからなくなってしまったときがあり、それを見定めるべく関連企業の説明会と面談に何度か参加しました。すぐに自分が行政官を目指したときの初心に返り、それを確信に変えることができました。
「内定と進路決定」の理由
官庁訪問を通して、各省庁のカラーやそこで働く人に共通するマインドや性格がよくわかりました。最終的に内定を頂いた国土交通省は、所管業務の魅力もさることながら、どの職員の方とお話ししていても楽しく、私もこんな大人になりたいと思う方ばかりだったことが決め手となりました。
どのようにモチベーションを維持したか
モチベーションは常に低空飛行でしたが、試験勉強に関しては、伊藤塾の教材は細かな目標が立てやすかったため、目の前の小さな目標をひとつずつ潰すことを意識するといいのかなと思います。
また、説明会に参加することで、自分の中の憧れや魅力を感じている部分を再認識でき、それが国家公務員になりたいという大きなモチベーションになっていたと思います。
最後に
私は、はじめから国家公務員になりたいと固く決めることはできていませんでした。これは先輩から頂いたアドバイスの受け売りですが、「自分は何になら人生をかけられるか」という問いにひとつ答えを持ってみてください。それを軸に据え、よりよくそれが叶うところを探すことが就職活動だと思います。もし、私のように自信をなくしていたり、不安から諦めようとしたりしているのであれば、他の道に進んだとき、自分の軸を歪めることにならないか今一度考えてみることをおすすめします。
最後になりましたが、私の就職活動は教授、先輩、省職員の方、友人、家族、伊藤塾スタッフの方等、本当に多くの人の支えや引き立ての賜物です。人の縁の重みを感じた1年半でした。初心とともにこの感謝の気持ちを忘れずに、人々の暮らしを守り、ひとつでも多くの幸せを作れる行政官を目指して、これからも成長していきたいと思います。