真の法律家・行政官を育成する「伊藤塾」
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短期間で効率的に対策をする必要があると考え、集中して取り組みました。

財務省

Y.T さん(22 歳)
 

合格者イラスト
◆ 出身大学 : 東京大学法学部
◆ 受講講座 : 国家総合職(法律区分)コース 1年
◆ 最終合格 : 国家総合職(法律区分)
◆ 内    定 : 財務省、民間総合商社
◆ 予定進路先: 財務省

※プロフィールは、2018年合格時点のものです。

はじめに

4年の10月末まで運動部で活動し、引退してから試験対策を開始しました。(教養区分受験は、公務員志望が固まっていなかったため受験しませんでした。)このため、勉強に充てられる時間が半年しかありませんでした。短期間で効率的に対策する必要があることや、適切な教材を買い集める手間を考え、受験指導校に頼ることを決めました
伊藤塾を選択した理由は、司法試験対策で実績があること、同級生が受講していたこと、テキストを見てこれなら良いだろうと考えたことなどにあります。特に、択一の過去問集と、二次筆記対策が効果的でした。

私がとった勉強方法

専⾨試験(多肢選択式)について  

・必須科目(憲法、民法、行政法)
法学部とはいえ知識不足が否めませんでした。このため、11 月から年末にかけて、Web講義を一通り受講しました(2 倍速まで調整できるので便利でした。)並行して択一過去問集(「これ完」)を 一周しました。年明けは大学の試験対策に注力し、2 月からは前出の過去問集を解きながら、六法やテキストとの往復を繰り返しました。1次試験までに過去問集は4~5周は解きました。
本番は、憲法と行政法の新しい判例や、細かな知識が問われる問題で失点しました。過去問集を繰り返すことに、やや固執しすぎたことが原因だと考えています。テキストや基本書等の読み込み、条文や新しい判例のチェックなども余念なく行うことが高得点の秘訣だと思います。
・選択科目(労働法、刑法、経済学、財政学、経済事情を選択)
労働法と刑法については得点源にできると考えていましたが、他の科目はあまり自信がなかったので、余裕を持って多めに対策することにしました。これらの科目は比較的易しい問題が多く、基本書を読む等して勉強することは、試験対策としては時間の無駄と思います。特に労働法、刑法、財政学については伊藤塾の講座で必要十分でした。
本番は、労働法、刑法、財政学で 8 問正答でした。経済学、経済事情からは得点できなか
ったが、基礎的な知識を身に着けることができたので、無駄ではなかったと思います。

専⾨試験(記述式)について   

3月末に 1週間ほど集中的に対策し、残りは1次試験後に行いました。伊藤塾の講座は、講師の解説がわかりやすく配付される練習問題も良問で、特に役に立ちました。記述の添削指導により、採点者を意識して答案を書けるようになりました。記述問題は、基本の形式に沿って解くことが重要で、添削のおかげで1次試験後の短期間で修得することができたと思います。
具体的には、主に以下の点を意識して取り組みました。①原稿⽤紙の使い方を確認。段落分けや、数字の書き方、条文の引用・仕様など形式面は早めに手法を確立させる(本番で余計なことに時間を割かない)。②問題提起→規範定立→あてはめ→結論の流れを常に意識する。③規範を正確に暗記し、当てはめは問題を解きながら練習する。
また、 1 月~2 月は大学で使用する基本書を読み込みました。回りくどいようだが、記述のレベルを上げるために必要だと考えました。試験の合格には、伊藤塾の講座で必要十分だったので、余裕がある受験生は読んでみるとよいと思います(試験を作成している学者の書籍を読むのも良い)。

基礎能力試験(多肢選択式)について  

3月頃から対策を開始しました。まずは昨年度の問題を通しで解いてみることをおすすめします。得意な分野と苦手な分野を認識して、後者についてはコツコツと対策するべきです。
私は、大きなウェイトを占める数的処理に苦手意識があったので、10 年分弱は演習しました。数的処理については、16 題のなかでも得意/苦手を確認しておくと、時間配分や解答の順番を考えたり、対策の重みづけをしたりするうえで役に立つと思います。
また、本番と同じように、時間を計って解答する練習は数回でもいいので、行うと良いと思います。ただし、知識系はアウトプットの練習を最小限にして、インプット中心に対策するほうが効率的です。本番は、数的処理で勘が当たるなどの運もあり、概ね目標を超えることができました。

政策論文試験(記述式)  

私は特に対策を行いませんでした。意識したことは以下の通りです。①資料をきちんと要約する。②資料に触れるときは、参考にしている旨を明記する。③資料を踏まえつつ、自分の主張をできるだけ論理的に展開する。④可能であれば第一、第二などと小見出しを付けて読みやすくする。
大きな差もつきませんが、以上を意識して取り組んだので本番は比較的高得点でした。

官庁訪問について  

・二次試験後~官庁訪問前
財務省と厚生労働省を訪問することに決め、例外日の説明会等には積極的に参加しました。日本の財政、経済財政白書、骨太の⽅針、厚生労働白書、社会保障関係の書籍、日経新聞等をざっと読んで、基礎知識を補いました。
訪問の順序は悩んだが、当時の志望順位通り、1 日目財務省、2 日目厚生労働省を訪問しました。また、この二省については、訪問順は選考にほとんど無関係であると感じました。熱意があり、欲しい人材だと人事が判断すれば、何日目であろうが声がかかると思います。
・官庁訪問期間
面接の基本的な流れは、①大学時代の話など②職員の方々の仕事について③質問タイム。突っ込んだ質問、政策に関して聞かれることなどは、ほとんどありませんでした。面接カードに書いた内容を中心に、実体験に基づき、自分の言葉で説明することが重要だと思います(他人の言葉、本で読んだことをそのまま話さない)。
また、基本的には対人能力を見ているかと思います。礼儀正しさ、第一印象の良さ、自分の話ばかりをせずに人の話を聞くことができるか、ユーモアはあるか(?)など。要は楽しく会話ができるかどうかだと思います。

普段の生活と試験対策について

私は、大学で運動部に所属していました。1 年留年して公務員試験を受験したので、引退後は多くの時間を勉強に費やしました。同時並行ではなく、部活⇒勉強という流れではあるが、どちらに対しても集中的に取り組むことができたので満足しています
何かに一生懸命に取り組んだ経験は、就職活動で活きると思いますが、そのためには、きちんと言語化して相手に理解してもらうことが必要です。また、0 から 100 まで説明するのではなく、キーとなる要素を取捨選択して再構成すると良いと思います。

民間企業の就職活動

私は、民間就活は必ずするべきだと思います。私自身は説明会などにはあまり参加しませんでしたが、面接は何社か受けて、それを官庁訪問の練習をしました。民間就活を通して、視野を広げることができたし、最終的には民間企業に進むことも選択肢のひとつに含めました。民間の面接では自分のエピソード等を話しながら、受けが良いものを探るとよいと思います。この質問にはこの回答、と大まかにつかめてくると、会話に余裕が生まれました。

「内定と進路決定」の理由

財務省を最終的に選択した理由は、自分にとって最もチャレンジングな職場であると感じたからです。

どのようにモチベーションを維持したか

部活の同級生で、同じように官庁を志望していた友人と頻繁に情報交換をしました。また、説明会やワークショップに積極的に参加し、一緒に働きたいと思える人と出会うようにしました(職員、同級生)。その他、OB 訪問でスケールの大きな話を伺う等して、モチベーションを維持していました。

最後に

公務員志望の場合、試験に合格することに目が行きがちですが、あくまで就職活動であることを忘れないことが重要だと思います。説明会、ワークショップ、OB 訪問などをうまく活用すると良いです。なぜそこに行きたいのか、何が目標なのかを、常に意識することができれば、モチベーションにもつながりますし、その思いは相手にも伝わるはずです。