1人でも多くの安心安全を守りたいという思いで国家公務員を志望
水島 武大 さん(22 歳)
◆ 受講講座 : 国家総合職(法律区分・教養区分)コース本科生、合格・内定ゼミ
◆ 最終合格 : 国家総合職(法律区分)
◆ 内 定 : 厚生労働省
◆ 予定進路先: 厚生労働省
※プロフィールは、2018年合格時点のものです。
はじめに
1人でも多くの安心安全を守りたいという思いから、自らの決定により国のルールを変えていくことのできる国家公務員の仕事を志望していました。伊藤塾では講義だけでなく、講師の方々とのカウンセリングなどを通して自分がなぜ公務員になりたいのか、公務員になってどのようなことを成したいのかということを考える機会をいただくことができ、非常に良かったです。
私がとった勉強方法
専⾨試験(多肢選択式)について
講義を聴くのと併行して、試験までに「これ完」の問題をできるだけ多く解こうとしました。講義後に該当範囲を復習し、全ての講義を聴き終わった後に2周目以降をはじめるという形にしました。憲法、民法、行政法の必須科目は出題数も多いため、選択科目に比べて重きを置きました。最終的に憲法、民法、行政法は4周、選択科目は国際法、刑法、労働法を2周ずつ行いました。講師とのカウンセリングでは問題演習のペースについても指摘いただき、ペースメーカーとして参考になりました。
専⾨試験(記述式)について
専門記述について、私は1.解答の形式を身につける、2.論述用の論点を覚える、3問題演習の順に対策を行いました。解答の形式を身につける際には伊藤塾の過去問テキストを参考に、三段論法や事実のあてはめなどを意識的に覚えるようにしました。
次に、同じく過去問と講義のテキストを利用して論述のポイントとなる論点を覚える作業を行いました。
最後に、形式と論点を組み合わせてアウトプットする練習をするために、伊藤塾の予想記述演習や答練の講義を活用しました。また、解答の添削もしていただき、形式面での不備等をアドバイスしてもらいました。
基礎能⼒試験(多肢選択式)について
基礎能力試験に向けては、できるだけ広く浅く勉強するように心がけました。大学受験の際に勉強した日本史、世界史、化学、生物の復習を中心に行い、中高で一度勉強したことがあった地理、思想、物理、地学については知識の確認程度に留めていました。
反省点として、数的処理の問題演習をもっと多くやっておくべきだったと考えています。試験中の焦っている時に、時間内に解くためには事前に解ける問題と捨てる問題の取捨選択の練習をしておくべきだと思うからです。また、時事に絡めた問題が出てくるので、伊藤塾のテキストを利用して直前期に学習しました。
政策論⽂・総合論⽂試験(記述式)
伊藤塾での総合論文の講義を受講して、問題の出題形式や傾向を聴きました。さらに解答の形式や注意点も学習するとともに、添削を利用して自分の論述の弱点を把握し、本番で解答するようにしました。また上述の時事のテキストを読み込んでおいたことが政策論文・総合論文で活きたと思っています。
⾯接・集団討論について
面接・集団討論の両方について、伊藤塾で模擬試験を受けさせてもらいました。模擬面接では面接カードの書き方から丁寧に指導いただき、面接練習でも厳しく的確なアドバイスをもらうことができたので、改善して自信をもって本番の面接に臨むことができました。集団討論については、模擬討論で各役割(ファシリテーターやタイムキーパー等)の働きを意識した練習ができました。
なかなか練習の機会がなかったので、伊藤塾で同期の皆と練習しアドバイスをもらうことができたのは非常に良かったです。
官庁訪問について
官庁訪問に向けては説明会で聴いた話を思い出すため、ノートを見返したり、同じ省庁を目指している同期と勉強会を開くなどして志望省庁の政策などについて理解を深めようとしました。
それと同時に重要視したのが志望動機について考えることです。勉強会において志望動機を発表してお互いに疑問点をぶつけ合ったり、自分ひとりでもなぜ自分は国家公務員になりたいのか、その省庁に入って何をなしたいのか、といったことを考えていました。私の場合はその部分が漠然としていたので、言語化する作業が一番大変でした。
普段の生活と試験対策
大学の授業に関しては、試験勉強や説明会で忙しくなることを見越して、早めに単位を取るように心がけていたので、一学期分は授業の数を減らして試験に向けて集中できるようにしました。また、私は部活に所属しており、ほぼ毎日練習があったため、試験勉強との切り替えを意識しながら日々を過ごしていました。部活動は体力的にはしんどいこともありましたが、運動することで勉強の合間の気分転換にもなっていたと感じています。また、自分のことをよく知っている部員と話している中で自分の長所や短所などが見えてくることもありました。大学生活において何かひとつでも他の人に負けないくらい自分が頑張ってきたことがあると思えると、試験や官庁訪問を通して自信をもって臨むことができました。
内定と進路決定の理由
私は1人でも多くの安心安全を守りたいという思いから、自らの決定により国のルールを変えていくことのできる国家公務員の仕事を志望していました。そのように大きな仕事をする中でも政策を作ることだけに傾倒する頭でっかちな官僚ではなく、国民一人ひとりに寄り添った仕事をしたいと思っていました。
その点で、地方への出向があるなど「現場」を大切にしているかどうか、ということも重視していました。厚生労働省は制度を作る際にしっかりと現場のニーズを把握して、専門家と協力しつつ進めていくとのことでした。また官庁訪問において、現場なくして政策立案はないとの考えに非常に共感していただき、現場を見に行った際の熱いお話を聞かせていただいて魅力を感じました。
さらに、私が運動部に所属していることもあり、ひとつの目標に向かって皆で協力して物事をなしていくことが好きなのですが、厚生労働省は他の省庁に比べてチームで仕事をしている感じが伝わってきたためその点も魅力に感じたことのひとつでした。
どのようにモチベーションを維持したか
私は小さい頃から官僚になって仕事がしたいと漠然と考えていました。試験勉強や説明会を通して、なぜ自分が官僚になりたかったのか、どこに魅力を感じていたのか、といったことがわかりはじめ、いっそう官僚の仕事をしたいという思いが強くなっていきました。また伊藤塾のゼミや勉強会に参加することで同じ志を持った仲間と出会い、熱い話をするうちに、この仲間とともに働きたいとも思うようになりました。これらのこともあってモチベーションを維持しながら試験勉強・官庁訪問を乗り切ることができました。
最後に
今後の自分の進路について迷っている人もいれば、もう心に決めている人もいるでしょう。どちらの人に対しても、私はできるだけ多くの選択肢に触れておくことをおすすめしたいと思います。
国家公務員、地方公務員、民間企業、学業などさまざまな将来の可能性がありますが、いろいろ見たうえで選んだ進路は必ず志望動機も強く、生涯かけて従事できる仕事だと思うからです。つらい時期もあるかもしれませんが、最後まで頑張ってください。