カウンセリングや質問制度での
丁寧な回答が孤立感や不安感を解消してくれた
参議院事務局 M.Kさん
◆ 受講講座 : 国家総合職コース
◆ 最終合格 : 参議院事務局総合職
◆ 内 定 : 参議院事務局総合職
◆ 予定進路先: 参議院事務局総合職
※プロフィールは、2020年合格時点のものです。
はじめに
私は、最終的には参議院事務局を目指し、運良く内定をいただくことができました。
そもそも公務員を目指すきっかけとなったのは、中学校の沖縄への修学旅行です。そこで、誰しも大切な人がいる人間同士であるにもかかわらず、殺し合っていたという惨状を目の当たりにしました。そして、日本とアメリカの架け橋になりたいと思い、外務省の職員を志すようになりました。
実際に、大学3年生になる前の春休みから各省庁の業務説明会に参加しはじめました。そこで、厚生労働省の事務次官のお話を伺う機会があり、その方は「私は、外交などの華々しい世界よりも、厚労省で泥臭い仕事をする方が向いていると思った。」とおっしゃっていました。その言葉に共感し、現場との距離が比較的近く、国民に寄り添って仕事ができる法務省保護局、矯正局や厚生労働省を目指すようになりました。
しかし、試験直前の4月にあらゆる政策分野に携わることができ、内閣からの距離が遠く、公正・中立な立場で仕事ができる参議院事務局の存在を知りました。私は、人生たったの20 年しか生きていないのに、今の関心でこれから40 年の仕事を選ぶのは自分の可能性を狭めてしまう、国会議員の先生の方々と密接に関わる仕事のため、自分のコミュニケーション能力が活かせる、また議会制民主主義の根幹を支えるという熱い思いを持ちながら、穏やかな物腰の職員の方々に惹かれ、結果として参議院事務局を第一志望で受験することを決めました。
公務員試験の合格を目指すにあたり、伊藤塾を選択したのは法律分野に対する厚い信頼があったからです。伊藤塾の司法試験入門講座をオンラインで受講している友人がたくさんいて、頑張っている姿を見て、入塾を決めました。
通っている大学では、公務員が第一志望の友人は多くなく、大学や寮も都心から離れた場所にあり通塾が難しく、講師カウンセリングや質問制度を利用しました。カウンセリングは孤立感や不安感が解消され、すごく良かったなと思っています。Web 上から送る質問制度では、勉強スケジュールや苦手分野などで些細なことでも困りごとがあれば、とても丁寧な回答がすぐ講師からかえってくるため、有意義に利用させてもらっていました。また、参議院事務局の最終面接前の講師とのカウンセリングでは、とても勇気がもらえ、本番の安心材料になりました。
私がとった勉強方法
専門試験(択一式・多肢選択式)について
国家総合職の過去問題集の「これ完」を法律分野は大体どの科目も3周程しました。私は民法が苦手で、試験の2週間前になっても全体的に苦手意識が払拭されない有様でした。そこで、伊藤塾の質問制度を利用して民法の効果的な勉強方法を質問すると、1日ごとにやるべきことをまとめた返答をいただきました。どこから手を付けたら良いのかパニックになっている状態だったため、とても有難かったです。
基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について
基礎能力試験の対策は科目ごとにメリハリをつけて、捨てる科目も作るというようにある程度割り切ることもひとつの手ではないかと思います。私は高校時代、物理や地学、地理、倫理を全く勉強していなかったうえ、数学と世界史も苦手だったため、文章理解、数的処理を重点的に学習しました。時事問題も3問程出題されるかと思いますが、伊藤塾の時事講義は毎月行われ、周辺知識まで丁寧に講師が教えてくださるので、試験以外の面接でも大変役に立ちました。
面接・集団討論について
面接は4月に民間の面接を受けて、受験する企業の業務内容、求める人材の把握など事前の準備と聞かれるであろう質問(志望動機や自己PR など)に対する返答の暗記は最低限行う必要があると痛感し、公務員の面接前にはしっかりと行いました。そのうえで、伊藤塾の講師カウンセリングを面接直前期に利用し、緊張感を和らげました。
普段の生活と試験対策について
1、2年生まではサークル活動を積極的に行い、2年時には短期留学にも行きました。3年になる前の春休みから特に興味のある省庁の業務説明会や政策ワークショップに足を運びはじめました。私は、就職活動をはじめた当初から自分が行きたい省庁や業界をかなり絞り込んでいたのですが、今振り返ると官民関わらず、「もっといろいろな企業の説明会やインターンシップに参加すれば良かったなあ」と後悔しています。ある省庁に重点的に足を運ぶことで、志望度の強さをアピールすることができ、個別面談の機会を設けて頂いたこともありました。しかし、様々な業界や企業について理解でき、職員の方や他の就活生から刺激を受けることができるのは就活生の特権だと思うため、自分の枠にとらわれず、可能な限りいろいろな場所に足を運び、たくさんの経験をすると良いと思います。
民間企業の就職活動について
私は、大学で教育社会学を専攻しており、当初はかなり教育行政への志望度が高かったです。しかし、実際に就活を行ったり、大学で研究をしたりする中で、日本の教育行政には保守性と閉鎖性があることに気づき、自分の軸があって、伸び伸びとした性格の自分には行政官として教育に携わっていくことは向いていないと考えるようになりました。そこで、教育業界1社だけを民間は受験しました。
教養試験対策をある程度行っていれば、民間のWeb テスト等で別の対策をすることは必要ないと思います。民間の面接試験は公務員の面接試験より早く行われることが多いと思うのですが、面接は場数を踏むほど上達するので、そこは余裕がある分だけでも民間の面接をうまく活用すると良いと思います。
また、私は国家総合職の教養区分を大学3年時に受験しましたが不合格だったため、大学4年の民間就活真最中のときは、公務員の試験勉強に追われ、民間のエントリーシートを書いている時間的余裕も精神的余裕もありませんでした。
一方で、教養区分に合格していた友達は、いろいろな業界の説明会に参加し、内々定を得ていた民間企業もあったため、教養区分に合格しておくことが何より楽だと思います。私はそうした状態だったこともあり、エントリーシートを提出して本選考を受けた企業は1社だけだったため、参考になるかわかりませんが、民間と併願することで公務員試験での面接対策には確実につながると思います。面接官はどのような意図で質問をしてきているのか、どのような態度をとれば印象が良く見えるかなど自分なりに学べることは多いです。民間就活とのデメリットは、当然ですが公務員の試験勉強の時間的妨げになるということです。個人や企業によって差はあると思いますが、私は1社のエントリーシートを提出し、Web テストを受験するのに丸1日かかってしまいました。試験前の大事な時期だと思うので、自分の勉強の進捗状況などを見極めながら、民間就活をトライしてみるのをおすすめします。
どのようにモチベーションを維持したか
今年はコロナの影響で、下宿先で一人で勉強するしかなくなり、試験日程もいつになるかわからない状況が続いたため、モチベーションを維持するのは大変苦労しました。そこで、司法試験の合格を目指している友達とスカイプをつないでお互い監視されているような状況を作って勉強するようにしました。外出ができず、人と会うことも難しかったため気分転換をすることもなかなか難しい状況でしたが、民間で内々定を得た友達からLINE で話を聞いて励みにしたり、留学から帰国した友達とスカイプをして刺激をもらったりして、自分を奮い立たせていました(笑)。
最後に
正直、実際に働いてみないと自分自身のビジョンが見えづらいところはありますが、コロナ禍の就活生として一生懸命試験勉強をして苦労して就活して良かったと思えるような社会人になりたいです。
インターンシップや採用の合否は、ただのマッチングの結果だと思っています。中にはうまくいかないことがあったとしても、「就職して職場の雰囲気に馴染めなくて辛い思いをしなくて良かったな。」、「採用しなかったことをいつか後悔させてやる。」くらいの気持ちの持ちようが丁度よいと個人的には思っています。(笑)
最後に、2020 年8月、各種試験や面接に追われ切羽詰まった状況の中、丁寧にご指導頂いた講師の方に感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。