官庁訪問は大変ですが、
優秀な職員の方と話せるとても貴重な機会です
国家一般職 人事院 T.Yさん
◆ 受講講座 : 国家総合職教養区分2次試験対策パック
◆ 最終合格 : 国家総合職 教養区分、国家一般職
◆ 内 定 : 国家一般職 人事院
◆ 予定進路先: 国家一般職 人事院
※プロフィールは、2020年合格時点のものです。
はじめに
私の通う大学から公務員を目指すことはなかなか稀だと思います。実ははじめは文化庁もある文部科学省を志望しており、就職活動をする中で人事院を第一志望にするようになりました。
大学1年の春に、文化政策の現状を学びたいと考え、文化庁のインターンに参加しました。そこで感じたのは、政府や国民全体に文化政策の重要性が浸透していないということでした。また、文化庁の現場の方々も、文化芸術を詳しく知らないままにポストにつき、働く中で学んでいることを知りました。そのような状況を見て、藝術大学で幅広い芸術活動を見てきた者として文化政策に携わりたい、そうすることが自分の役割なのではないかと思い、文部科学省を志望するようになりました。その後、大学生活を通じて学校で音楽活動を行う機会もあったため教育行政にも関心を持つようになり、大学3年の春から伊藤塾に入り、本格的に国家公務員を目指しました。試験を目指すにあたって、勉強スケジュールなどを面談で相談できたことが心強かったです。
伊藤塾のおかげで教養区分に受かり総合職で官庁訪問を行ったのですが、思うようにいきませんでした。今思えば、自分の使命感のようなものにとらわれ、自分の適性や人生全体における見通しが持てていなかったことが原因だと思います。ただ、コロナ禍の中で事前面談・官庁訪問と検討の機会をたくさん得ることができました。そして遅ればせながら、人事院に関心を持つようになりました。文化に限らずいろんな分野において、多様な人材を公務員に取り入れる入り口に関わりたいと考えたからです。そして一般職で改めて人事院を第一志望で訪問し、内定をいただくことができました。
内定をいただいて改めて感じるようになったのは、国家公務員としての緊張感です。良い意味でも悪い意味でもニュースに取り上げられやすい職種ですし、内定を周囲に報告しても国家公務員は一目置かれる存在です。気を引き締めて、社会人人生を歩んでいきたいと思います。また、公務員たるもの、世の中全体の様々な状況を知っておくべきだと思います。一つひとつの仕事を着実に行うとともに、社会情勢や趣味分野にも広く関心を持ち続け、多様な人を知り、その知見を活かしてまた仕事に向かいたいと思います。
私がとった勉強方法
①専門試験(択一式・多肢選択式)について
4月ごろから本格的に勉強しました。試験が延期となり少し勉強を休んだ期間もありましたが、基本的には1教科につき1~2冊の問題集をやりこみました。
②基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について
総合職教養区分に向けては、はじめに数的推理など思考力を問われる問題を対策しました。その後、知識分野が不安だったため、大学受験時の参考書を使って勉強しなおしました。一通り勉強した後は、問題集を3回ほどやりこんで完璧を目指しました。その勉強が、一般職の教養試験にもつながりました。
③一般論文試験・教養論文試験(記述式)について
論文試験は、はじめは書き方に慣れようと、過去問題集の解答を一度写してみました。その後は様々なテーマについて、とにかく何度も書き直しました。伊藤塾で論文の添削をしていただけたのが、とてもありがたかったです。
④面接・集団討論について
伊藤塾の対策講座を受けました。レベルの高い他の塾生を意識しながら挑むことで、モチベーションが高まりました。面接対策ノートを作り、志望動機や入ってやりたいことなどを書き出していました。
⑤事前面談会・官庁訪問について
事前面談前に職員訪問を3回ほどしました。事前面談・官庁訪問では、第一志望以外も幅広く省庁を考えて訪問しました。伊藤塾がリモートで勉強会を行ってくださったのがとても心強く、頼りにさせていただきました。他の塾生の方と話し合いながら勉強できたのがとても良かったです。
普段の生活と試験対策について
私は学校が結構忙しかったので、勉強は夜か電車の中で行っていました。勉強は集中すれば半年くらいでできるので、それ以前の学校生活でどんな学びをするかが、自分にとっても、就職に向けても大事だと思います。
民間企業の就職活動について
実は大学4年の春に一度不動産会社から内定をいただいたのですが、納得がいかずすぐに辞退しました。コロナ禍で就職活動が厳しくなってからそのことを後悔しました。ただ、その出来事があったからこそ、自分の第一志望が公務員であることを改めて認識することができました。
また夏以降から内定が決まるまで、比較的スムーズに決まりやすい就活エージェントなどを活用して、少しずつ民間企業を見ていました。
どのようにモチベーションを維持したか
勉強もサークル活動も遊びもスケジュールを詰め込んでいました。とにかくやることを作れば、悩まずに行動に向かえるからです。またその中で、サークル活動や習いごとの友人に応援されることがモチベーションにつながりました。
最後に
広く社会を見通せる人になりたいと思っています。国家公務員の先輩方を見ていると、忙しい中でも広い視野を忘れずに働いている方が多くいらっしゃり、あこがれています。知識や経験を豊かに耕すことはもちろん、自分が直接知らない世界も想像するように心がけたいです。
この文章を読まれている皆さんにはぜひとも、自分の信じる道を突き進んでほしいと思います。そしてもし公務員を受けるならば、官庁訪問は大変ですが、優秀な職員の方と話せるとても貴重な機会です。その機会を存分に活かしてほしいと思います。これからの就職活動、ぜひ頑張ってください!