法曹も公務員もどちらも万全サポート。
直前期に公務員試験にシフトチェンジした私が身をもって感じました
国税専門官(東京国税局) K.Kさん
◆ 受講講座 : 司法試験入門講座
◆ 最終合格 : 国税専門官
◆ 内 定 : 国税専門官(東京国税局)
◆ 内定(民間) : 独立行政法人
◆ 予定進路先: 国税専門官(東京国税局)
※プロフィールは、2020年合格時点のものです。
はじめに
【司法試験入門講座で学びはじめたきっかけや伊藤塾を選んだ理由】
司法試験入門講座で学びはじめたきっかけは検察官を志し法学部に進学したからです。大学1年6月に伊藤塾に入塾し、司法試験入門講座を受講しました。伊藤塾は司法試験受験指導校の中で圧倒的に実績が高い点と、予備試験を目指している先輩や上位法科大学院に進学した先輩が皆、伊藤塾に通われていた点から伊藤塾を選びました。
【公務員試験の受験を考えはじめた時期】
大学2年5月と大学3年の5月の予備試験短答に2度落ち、自分なりに努力していましたが1年間で点数が成長しなかったことから大学3年の8月から法科大学院入試一本に絞るか、就職活動もするか迷いはじめました。司法試験入門講座は高額で生半可な気持ちで受講していたわけではなく熱心に取り組んでいましたがなかなか結果に結びつかなかったので法曹の道ではない方が自分に向いているのではないかと思いました。また、法科大学院に進学し、あと2年間親に経済的負担を掛けたくないという気持ちが強くあり、早く社会人になりたいと思い就職を考えはじめました。
その後、将来についての葛藤が続き大学3年の2月に公務員試験にチェンジすることにしました。その旨を伊藤塾に相談しに行ったところ、まだ法曹を諦めるべきではないと励ましの言葉をくれつつ、もし公務員試験を受けることになったらサポートするとおっしゃっていただき安心しました。この点、司法試験講座も公務員試験講座もどちらにも取り組んでいる伊藤塾にして良かったです。そして、今までの勉強が試験に活かせる国家公務員総合職法律区分を第一志望にしました。今年の事前面談会で多くの現役職員の方々から話を聞き、政策立案に興味を持ちそこで公務員を目指しました。
【早い学年でのスタートが将来の選択にもたらした影響】
司法試験、公務員試験に限らず、早い時期から卒業後を見据えて大学生活を過ごすべきだと思います。私は、大学1年から司法試験予備試験の勉強をスタートしたことで、大学4年間で「自分は現実的に法曹になれるかを判断する」ことができた点が良かったと思います。
私がとった勉強方法
①専門試験(択一式・多肢選択式)について
専門科目は伊藤塾の司法試験入門講座のみです。あとは公務員試験の過去問を使って対策をしました。
司法試験入門講座を受講している人は、それだけでカバーできるので特段他にやらなくていいと思います。
司法試験入門講座にはない科目は独学でしたが、司法試験講座の憲法、民法、行政法ができればその他の科目はそこまで完璧でなくても合格できるのではないかと思います。
②専門試験(記述式)について
司法試験入門講座の論文のテキストと予備試験コンプリート論文答練のみです。司法試験入門講座を受講している人は、それだけでカバーできるので特段他にやらなくていいと思います。予備試験と違って当日の試験時間が長く余裕があるので、知識を浅く広く頭に入れることをしていました。
③基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について
教養科目は独学です。中学受験の経験と大学受験の知識と市販の教材3冊です。あとは公務員試験の過去問を使って対策をしました。伊藤塾に申し込むと、司法試験入門講座の受講生でも数的処理等の講座を受講することができます。
④面接・集団討論について
民間就職もしていたので公務員試験の面接は乗り越えられました。
ES や面接カードの添削は大学のキャリアセンターを利用しました。
⑤事前面談会・官庁訪問について
大学のキャリアセンターの公務員支援課を利用しました。
伊藤塾と、大学と、その他の就活支援機関と、自分が使いやすいものを選べばいいと思います。
普段の生活と試験対策について
アルバイト(接客業)を大学入学からやっていました。公務員試験においても、他の民間就活と同様に学生時代の取組みを聞かれるので、短期間でもいいので様々な経験をすべきです。そうしないと話のネタがなくなってしまいます。私の場合は、民間企業の面接でアルバイトについて聞かれました。公務員試験の面接ではアルバイトやサークルについては聞かれていません。
司法試験入門講座を受講している人は勉強に時間をかけるのでアルバイトやサークルを長時間やっていないと思いますが、短期バイトでもやっておくと良いと思います。仮に何もやっていなくても、自分からアルバイトやサークル以外の話をすれば良いので、学業がおろそかになるほど勉強以外の活動をする必要はないです。
民間企業の就職活動について
【公務員と並行しながら企業への就職を検討した理由】
就活浪人が経済的に不可能だったことと、新卒カードを使って色々な企業の説明を聞ける経験は今後ないと思ったからです。結果的に、興味のある民間企業はなく公的機関を受けました。ただ、民間企業も検討した結果、公務員への志望度が高くなったので良い経験をしたと思います。
【業界・業種について】
銀行を2行、国立研究開発法人を3つ、独立行政法人を5つの合計10か所です。結果的に独立行政法人1か所から内々定をいただきました。
【業界・業種の選定理由】
銀行はインターンが通ったことと、面接の時期が3月上旬で就活慣れ、面接慣れするためです。国立研究開発法人と独立行政法人は公的な仕事がしたかったからです。
【公務員試験対策が就活にそのまま活かせた点】
SPI や WEB テストの勉強です。私は就活の学力テストの勉強を一切していませんが上記 10 か所の学力テストは通過しました。特に公務員試験の資料解釈が就活の学力テストに活かせます。(ただ、他の企業の学力テストはそれなりに対策が必要だと思うのであくまでも、私が体験した 2021 卒の上記 10 か所のみの話です。)
【就活の経験が公務員試験対策に活きた点】
①面接
私見ですが民間就活の面接と公務員試験の面接では、民間就活の面接の方が難しかったです。なので、公務員試験の面接が楽に感じました。また、就活の鉄則(例えば、回答は短く、結論ファースト)は事前に民間就活で失敗しておくと公務員試験でいい結果が出ると思います。仮に公務員試験筆記に全滅して来年再チャレンジする(新卒時に面接経験ゼロ)としても、大学4年時に面接を一度でも経験しているかどうかは大きいです。
②公務員面接で他の受験生と差別化できること
公務員試験の世界では民間就職を並行する人は少数派なので、公務員面接の時に他の受験生と差別化できます。公務員試験では他の民間企業の面接と同じように「この人に内定を出して来春から社会人として社会に出して問題がないか」も見ています。民間企業の就職活動で公務員以外の社会人と接する機会を増やすことは、学生から社会人になるこの時期、自己成長のために大事です。
【内定を受けた今振りかえって思う、就活との併願のメリット・デメリット】
メリットしかありません。最初の民間面接の出来は悲惨でしたが、面接のたびに自己分析をアップデートできるので、最高の自己分析で公務員試験の面接を受けました。デメリットに感じる、負担に感じる人はその瞬間から就活は辞めて公務員試験に専念すれば良いだけです。
どのようにモチベーションを維持したか
コロナが流行る前は、図書館で勉強する日、空き教室で勉強する日、家で勉強する日など勉強場所を変えて気分転換していました。直前期ではないときは、日曜日の午後は勉強しないと決めて休息日を設けていました。また公務員志望の友達と辛さを分かち合っていました。
最後に
【どのような公務員になろうと思っているか】
国税専門官は、国の歳入を支える重要な仕事です。素晴らしい新たな政策を思いついても、より良い行政サービスを計画していても、それらを運用するための資金が必要です。国の財政基盤を支えることは結果的に社会問題を解決することにつながります。私は、常にその意識を持ち国税専門官として働いていきます。
税金の徴収は万人に感謝される仕事ではないという覚悟もあります。ただ、申告納税制度の下では信頼が不可欠です。その信頼を裏切らないように「悪いことは悪い」と言え、真摯な納税者を守る国税専門官になります。
【公務員と民間など将来の進路を迷われている方】
進路を迷われている方は、可能な限り全部挑戦してみてください。新卒カードを使って様々な企業の説明を聞けること、色々な社会人と話せること、他の学生に会えることは大学4年生の特権だと思います。
また、公務員試験の勉強は生きていくうえでの教養を培うことに直結すると感じるので、公務員試験勉強をはじめて仮に公務員以外の道に進んだとしても無駄になることはありません。
【これから公務員試験を受験される方】
公務員と言っても様々な種類があります。今の自分に興味のない機関の説明会にも参加してみてください。私は偶然申し込んだ国税庁の説明会、事前面談会に参加して、職員の方から直接お話を聞き、素直に「もっと話を聞きたい!」と思いました。そこではじめて自分が『税』に興味関心があることに気が付きました。結果的に国税庁の総合職職員にはなれませんでしたが、この事前面談会を経て国税専門官への志望が固まりました。
公務員試験は筆記試験が必須なので途中でつまずくこともありますが、伊藤塾のサポート体制は万全なのでフル活用して頑張ってください。
【法科大学院進学と将来の進路を悩まれている方へ】
私は、伊藤塾の司法試験入門講座に大金を払って受講した以上、後戻りのできない状況にいて、今更民間に行きたい、公務員になりたいと言えない気持ちでした。ネットで調べても法科大学院卒業後に公務員になった方はいましたが、学部生で同じ状況の方の合格体験記は数少なかったです(私の調査不足かもしれませんが)。なので、この決断をするのに時間がかかりました。法曹を志すことを止めて公務員受験することを決めたあとも、家族や友人から「その決断はまだ早い、諦めるのか、社会人なら何でもいいのか」とよく言われました。民間の面接でも面接官から「法曹になることは諦めたんですね」と言われたこともあります。
ただ、法曹を目指す人の中には、大学卒業時、法科大学院卒業時、司法試験〇回受験時など様々な場面で見切りをつけることを迫られると思います。私の場合は、大学卒業時にその時期が来ただけだと考えています。諦めたとは一切思っていません。私は法律を学ぶために大学に進学しました。大学1年の6月から伊藤塾に入塾し大学生活のほとんどを法曹になるための勉強に充てたことについて、一切後悔はしていませんし、大変満足しています。
来春から国税専門官としての内定を頂いたので、今は簿記の勉強をしています。久しぶりにする法律以外の勉強はとても楽しいです。法曹への結果は出ませんでしたが、伊藤塾での学びを自分なりに完全燃焼できたから未練なく次の世界に目を向けられています。完全燃焼できたのは伊藤塾の受講システムや職員さんの日頃の支援のおかげです。そして、いつか伊藤塾で学んだことが絶対に仕事に活かせると思っています。
読者の方が、伊藤塾に入塾前、入塾後、進路を迷われている時のいつの時期にこれを読んでいるかわかりませんが、伊藤塾は法曹も公務員もどちらを希望していても万全のサポートをしてくれます。かなり直前期に公務員試験にシフトチェンジした私は身をもって感じました。