「依頼者視点の仕事を納得いく形でしたい」会社員からの転進は私にとって正解でした
2010年1月更新
【東京都】 黒川雅揮事務所 黒川 雅揮 先生 (司法書士)
■Profile
2006年 司法書士試験合格
神奈川県川崎市「司法書士法人 関根事務所」入所
2009年 東京都大田区「司法書士 黒川雅揮事務所」開設
司法書士を目指した理由
2004年3月に大学を卒業後、一般企業に就職して営業を担当していました。1年が経った2005年の春頃から、「このままでいいのか」と自分の将来に対して不安を感じ始めていました。そこで、「人に喜んでもらえる様な納得のいく仕事がしたい」、「自立できる資格が欲しい」と、同年7月に退職して司法書士資格を取得する決意をしました。
伊藤塾に入塾したきっかけ
数ある受験指導校の中から伊藤塾への入塾を決めた理由は、第一に所講師の「外見」と「声」でした。プロモーション用のDVDを視聴して、すぐにこの講師なら自分の視覚と聴覚に馴染むと直感したからでした。結果、自分の直感通りだったと思っています。
第二の理由は「受講料の安さ」でした。仕事をやめて無収入になった為、今後の生活資金を考えるとなるべくお金をかけたくありませんでしたので、安い受講料は大変魅力的でした。
独立開業に至るまで
一般企業を退職後、すぐに伊藤塾の司法書士入門講座を受講しはじめ、翌2006年の司法書士本試験で合格する事ができました。
この時点では試験で点を取る為の勉強しかしておらず、司法書士がどんな場面で必要とされ、どのように知識を活かし、どんな形で仕事としているのか等、具体的な事は全く理解していませんでしたので、神奈川県川崎市にある司法書士法人に勤務して実務経験を積む事にしました。
その法人では主に不動産登記業務を扱っており、不動産登記における司法書士の使命、関係法令の解釈の仕方、実務の流れ、書籍には掲載されていない実務ならではの注意点、司法書士としての物の考え方など、様々な事を一から勉強させて頂きました。
目の前の案件に追われる日々がしばらく続いていたのですが、約2年が経った頃から徐々に自分の「司法書士としての将来」を考えるようになりました。勤務のままでいるか、独立開業するかについては、かなり悩みました。あと何年くらい勤務すれば十分な経験が積めるのか・人脈を作れるのか・資金を貯められるか等と考えた時に、この迷っている状態というのは、独立開業できないでいる自分に対しての言いわけを探しているだけだという事に気付き、独立開業の決意を固めるに至りました。
決意から約半年後に目標だった開業資金が貯まった為、同法人を退職して、2009年9月、東京都大田区の蒲田駅からすぐの場所に「司法書士黒川雅揮事務所」を開設しました。
主な業務について
今のところ、前の実務経験を最も活かす事ができる「不動産に関する相続・担保抹消・売買等といった登記業務」が中心です。不動産の相続に関する登記業務の場合を例に挙げると、(1)依頼内容の確認(相続の対象となる財産の特定、誰がどのように相続するのか等)、(2)依頼内容を基に物件調査・相続関係調査(登記事項証明書や戸籍といった必要な書類等を収集・調査)、(3)依頼内容に沿った書類作成、(4)各相続人の意思確認及び署名・捺印、(5)登記申請、といった流れで手続を進めていきます。
不動産に関する登記手続が必要になる事は、一般的には一生に数回あるかないかだと思います。しかも、ご家族が亡くなった・不動産を買った(売った)等、当事者の方々にとっては生活環境が大きく変動するであろう出来事に付随する事がほとんどですから、手続に対して不安を感じてしまうのは当然です。「それらの不安を解消させ、安心を提供し、必要な手続を円滑に進める」事が司法書士の役割だと思い、「親切」「丁寧」「分かり易く」をモットーに日々の業務にあたっております。
やりがいを感じる瞬間
司法書士としての仕事は、「依頼者に喜んで頂く事がそのまま利益につながる」という事を日々実感できています。一般企業に勤めていた頃は、会社の利益とクライアントの利益との間で悩まされる事が多々ありましたが、司法書士になった今では、自分の信念に従って納得いくまで依頼者のために業務を行える点にやりがいを感じています。
また、特に独立開業して自分の名前で仕事するようになってからは、勤務司法書士だった頃と比べて、1つ1つの案件についての「責任の重み」をより感じられる事もやりがいとなっています。
必要とされる「プロフェッショナリズム」
司法書士の仕事で求められるのは、「判断力」と「コミュニケーション力」だと思います。依頼される事件は、それぞれ千差万別で全く同じ事件というのはありません。参考書・先例に書いてある事例そのままということも、あまりありません。そんな中で、一つひとつ的確な判断をしながら、依頼者に対して分かり易く説明・アドバイスを行うのは非常に難しいことです。
法・先例等の趣旨を理解し、知識を増やすことも重要ですが、「判断力」や「コミュニケーション力」は、日々の経験によってこそ培われていくものだと思っています。
今後のビジョン
また、取扱業務の点では、「商業登記業務」、「成年後見業務」、「債務整理業務」、「裁判関係業務」にも積極的に取り組んでいきたいです。これらの各種業務は互いに関連する部分もありますので、「不動産登記業務」については専門性を一層高め、併せて業務の幅を広げる事によって、より複合的な法的支援サービスが提供可能になるものと考えております。
受験生へのメッセージ
司法書士試験では、資格を取得する時点では、細かい知識や応用知識までは求められてはいません。「基礎的な知識をコツコツと正確に覚えていけば誰でも合格できる」という点にこの試験の特徴があると思います。
試験に合格した後の実務においては、受験時代に覚えたこれらの基礎的な知識こそが、必ず自分を支えてくれる大きな力になります。ひとつひとつの知識を面倒くさがらず、努力を惜しまず、そして途中で諦める事なく頑張って下さい。
Information
■事務所プロフィール
司法書士 黒川雅揮事務所
〒144-0052
東京都大田区鎌田5丁目45-5 ドミール蒲田1205号
メール:kurokawa@k-legal.jp
■業務内容
不動産登記・商業登記・成年後見人業務・債務整理など