「やればできる、必ずできる」の伊藤塾の精神は実務で困難に出会った時にも強く生きています
2012年2月更新
【東京都】 東京都内の司法書士法人に勤務 山田 真之 先生 (司法書士)
■Profile
2009年 司法書士試験合格
2010年 簡裁訴訟代理等能力認定考査合格
2010年 東京都内の司法書士法人に入所
司法書士を目指した動機
私が、司法書士を目指した理由は,法律を扱う仕事に憧れを持っていたからです。大学に入学した当初は、弁護士になりたいと思っていたので、司法試験を受けようと思っていました。しかし、司法試験ではなく司法書士試験を受けることに決断しました。なぜなら、司法書士に様々な魅力を感じたからです。3つ例を挙げると、
1. 独立開業がしやすい。
今は、たくさんの資格が世の中に溢れています。その中でも、司法書士という資格はかなり独立開業しやすい部類に入ると思います。
なぜなら、司法書士試験はいわゆる実務家登用試験であり、試験内容がそのまま、実務に直結するものであるからです。このため、合格後すぐに開業される方もいらっしゃいます。
2. 登記業務は平和産業。
登記業務は戦時産業ではなく平和産業だと言われています。訴訟業務は、当事者間で争いが生じ、どうしようもない状態になってから専門家の元へ駆け込む。といった戦時産業です。
これに対し、登記業務は、当事者間の合意の下で成立した売買が存在し、そこから登記の依頼があります。このように、登記業務は、司法書士がこれを遂行することにより当事者双方が喜ぶ平和産業と言えるのです。
3. 理念、信念を持って仕事をしている方が多い。
どの業界でも理念、信念を持って仕事をされている方は当然いらっしゃいます。ただ、この業界はそういう方が非常に多いと感じました。意識の高い方々の中に飛び込んで、仕事をすれば自ずと自分も成長できるのではないかと思いました。
こんな魅力ある司法書士という職業に惹かれて、司法書士試験の受験を決意しました。しかし、司法書士試験の受験を決断したとはいえ、まだ不安要素がありました。それは、果たして自分は司法書士試験に合格することができるのかということです。そんな折、所講師が書かれた「司法書士試験への招待」という本に出会いました。その中で、司法試験は文章を書くことが好きで、かつ、それにより人を納得させることが得意な人が向いていて、一方、司法書士試験は、知識を整理・理解・記憶し、それを使いこなすことが得意な人が向いている。という記述がありました。私は後者の方が得意であると感じたため、司法書士試験の受験を改めて決意しました。
やりがいを感じる瞬間
依頼人の方とやりとりをし、書類を作成し、登記を完了する一連の流れを無事終えたとき。
「色々とご丁寧にありがとうございました。また何かあったときは相談にのってください」と言われたときは、ものすごく嬉しかったのを覚えています。
何かあったら山田に相談してみようと思っていただけるような存在になれれば本望です。
同期の合格者の存在が励みになっているでしょうか。それはどのような場面でしょうか。
司法書士試験に合格すると、たくさんの研修に参加することになります。そこでは、同期合格者が一堂に会し、3ヶ月ほど一緒に過ごします。同じ合格者ということで、共通点がいくつもあるからでしょうか、すぐに打ち解けることができました。この時に仲良くなった同期とは、今でも頻繁に連絡を取り合っています。実は、この同期との連絡が私を救っています。
私は、まだまだ経験が浅いので司法書士業務を行うにあたり、日々、疑問や悩み事が生じます。そんな時に、同期と話をすることで解決することができます。事務所の先輩には聞けないが、同期だからこそ聞けるということもあるため、本当に助かっています。
また、同期とは将来の理想の司法書士像を語ったりして、お互いに高め合える存在でもあります。友人でもありライバルでもある同期とこれからもいい関係を築いていければ、きっと自分も成長できるのだと思っています。
生活面や学習面など大学との両立で工夫したこと
大学生の受験生は社会人に比べて自由に使える時間が多いものです。しかしながら、無限に時間がある訳ではないので、有効に使わなければならないのは社会人の方と同じです。
そこで、私は「司法書士試験の受験が大学生活に負担をかけないように」「大学生活が司法書士試験の受験に負担をかけないように」ということを心がけていました。具体的には、私は法学部だったということもあり、司法書士試験の勉強を活かすべく試験科目になっている法律科目をなるべく多く専攻しました。こうすることで、大学の試験前でも、通常通り司法書士試験の勉強をしていれば、それが同時に大学の試験勉強にもなり、どちらにも負担をかけずに済んだように思います。
司法書士に求められる「プロフェッショナリズム」とは
漫然と事務処理をするのではなく、常に依頼人のことを考え、正確かつ迅速に依頼人の目的を達成すること。
そして、法律家(ほうりつや)すなわち単なる事務家ではなく法律家(ほうりつか)としての自覚を持ち、依頼人にとって何が最適かを提案できることが重要だと思っています。
伊藤塾に入塾したきっかけ、受講された講座の感想、塾で学んだ事が現在の業務で活きている部分はあれば教えてください
司法書士を目指すと決めた後は、すぐに受験指導校について調べ、いくつか説明会に参加しました。その中で、伊藤塾を選んだ理由は、「受験生を合格させたい」という講師の方々の気持ちが強く感
じられたことやテキストが分かりやすそうだと思ったことです。実際に講座を受講してみると法律はとてもおもしろいものだということが分かりました。また講師の方々の人柄にも惹かれ、ついていけば絶対合格できると信じ、本格的な学習を開始しました。学習開始からおよそ2年間講義を受け続けてきた中で、調子がいいときもあれば、心が折れそうになるときもありました。
しかし、それでも続けることができ、当時、夢のまた夢であるとも思われた合格を勝ち取ることができました。これは、ひとえに伊藤塾の方々のご尽力のおかげだと思っています。伊藤塾で学んだことは実務についた今でも生かされています。「やればできる必ずできる」という伊藤塾の精神は困難に出くわした時にとても役立っています。
在学中合格のメリットをお聞かせください
卒業してすぐに実務につくことができるので、早いうちから経験を積むことができます。
また、様々な選択肢も生まれます。司法書士有資格者として、一般企業を目指すこともでき、他資格の取得を目指すこともできます。
今後のビジョン、合格を目指す受験生へのメッセージ
この試験は特別な能力を持った人だけが合格するものでは決してありません。計画性を持って勉強を継続することができれば、おのずと合格が見えてくると思います。もちろん、それなりの覚悟は必要ではありますが、司法書士になりたいという強い思いを常に持って皆さんも本気で勉強し、合格を勝ち取ってください。合格後は、今まで見たことのない新しい光景を見ることができます。受験時代も合格後も、日々自己研鑽することに変わりはありません。高い目標を持って、一緒に司法書士として働ける日を心待ちにしています。
(2011年3月・記)
事務所プロフィール
■業務内容
不動産登記、商業登記、相続登記、債務整理、渉外登記
■ 現在の「ある一日の仕事のスケジュール」
*基本的な一日の業務の流れ
09:00 出社
10:00 法務局へ登記申請
14:00 抵当権設定書類預かり
15:00 食事
事務所に戻り書類作成