57歳で合格。伊藤塾で多くの戦略、方法を教えてもらったことで、講義にも何とか脱落せずついていくことができました。
山本 裕將 さん(57歳)
◆受講講座:〔入門講座〕司法書士入門講座本科生
〔中上級講座〕択一合格エッセンス講座、択一コアスキル完成答練、原理原則で書式を解く講座、速解記述式パターン60、択一実戦力養成答練、択一ハイブリッド総整理講座、記述式答案構成力養成答練、出題の手口をとおして本試験を知る講座
〔直前対策講座〕実力診断テスト、ピンポイント得点アップ講座、これで完成!ポイントマスター記述式講座、うかる!記述式、全国公開模擬試験
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
父母の高齢化を考え、地元へのUターンをめざして、自宅で開業でる司法書士を目指しました。
まず、最初にしたのが、インターネットによる受験指導校の調査です予備知識ゼロで、各校の講師の模擬講座や講座説明会等の動画をインターネットでチェックしました。私は、理系の技術者で、初めて勉強する法律関係。どのように勉強すればよいのか。
私がとった学習方法
入門段階の勉強方法
そこで出会ったのが山村拓也講師です。
○ペンキ塗りとリンク(山村講師より)
法律の勉強は、ペンキ塗りだ。繰り返し学習するものだ。わからない所は飛ばして、1回目で全部塗れなくても2回目、3回目繰り返して全面を塗りつぶす。これができない人は、法律の勉強には向いていない。
また、この教科は覚えなければならない項目、また紛らわしい事項が多い。これらを学習していくには、何度もリンクを張るように、各項目を比較することで理解していくのが記憶の近道だ。
この話を聴いて、山村講師の入門講座の受講を決めました。実際の講義が始まってからほぼ毎日、ペンキ塗り、ペンキ塗りと唱えながら、勉強してきたように思います。このペンキ塗りとリンクが、私の司法書士試験攻略の基本戦略になりました。
○テキストと過去問との往復(山村講師より)
○鮮明な記憶、あざやかな知識(山村講師より)
過去問を解き、そのあとテキストへ戻りチェックする作業を何度も繰り返します。このアウトプット時に、脳が一番活性化し記憶できる、との山村講師の話です。またテキストのどこが重要なのかもこれにより把握できました。
また、過去問を解くとき、鮮明な記憶、あざやかな知識の過去問の肢には、2重マル、2重バツを付けることで可視化させ、鮮明の基準を、政治生命をかけて正しい!としました。政治家になるつもりはないので、死ななくて済みます。間違えた場合に政治生命が終わるのですからはショックを受けます。しかし、政治生命はまた復活します。このように感情の起伏を意識的につけることが記憶を助けるようです。また、なぜ重要な肢に2重マルがつけられなかったのか、そのあいまいさの反省にも使えました。
○希望を持つこと
1回目の受験直前期の父の死、その後の勉強環境の変化等もあり、2回目の受験までは全く歯が立ちませんでした。そして3回目の受験でも、午前午後の択一とも22 問正解という基準点に遠く及ばない惨敗の結果でした。しかし、この試験後の伊藤塾本試験問題分析会でのチェックで、午前午後の択一ともランクAと呼ばれる基本問題は、ほぼ全部正解していました。「基本はできている!今までの勉強の方向性は間違っていなかった!さあ、後はB+以降の細かい個所を勉強すればいける」この時はじめてこの試験に希望を持ちました。
中上級段階の勉強方法
○ゴールからの発想(伊藤塾講師より)
講義開始前後に六法をもって歩いている直近合格者のスタッフは、私のゴールであり、この人たちと自分との差はどこにあるのか?彼らにいろいろ質問したりしてみました。結論は、知識において私と彼らとに大きな差は感じられませんでした。ただ、彼らはみんな自分の言葉で説明できるのに、私は教科書を指さしてしか話せない。その差は明らかでした。○×より知識のレベルが一段上に彼らはいるようです。以降、自分の言葉で過去問に対して答えを説明できるような勉強を意識しました。
○楽しむこと
蛭町浩講師の講義はレベルが高く、ついていくのがやっとでした。しかし、講義後の蛭町講師への質問はわくわくしました。毎週今日は何を質問しようか、これに対してどういう答えがされるのか、考えながら通学しました。この業界の最高レベルの人に質問できる。それは、横綱にぶつかっていく小学生力士の気持ちです。
北谷馨講師の択一合格エッセンス講座はよい講義です。よくまとまっていて、比較すべき項目を上手に指摘されていました。組織再編のまとめなど、すばらしい、の一言です。試験まで通学も含めて3回、試験了後(口述試験対策)も1回講義を聴きました。
山村講師の記述式答案構成力養成答練は、今年で3回目の受講です。毎週前列で良い席確保には苦労しました。今年の商業登記の演習では、登記申請人の物語があって、それを実現する登記を記述する問題が出題されました。このような問題だと登記の骨格がわかって、パズル解きのようで苦手だった商業登記がすこし好きになりました。
○絞り込みと繰り返し(伊藤塾講師より)
直前期の択一対策は過去問ではなく、ハイブリッド総整理講座のテキストを使いました。5年間も過去問を解いていると、肢ではなく問題の答えを覚えているようで、無意識に答えから肢の判断をしていることがあるようです。また肢別の問題と見開きになった答えのあるこの講座テキストは勉強効率もよく有効だったと考えます。講師からの7回以上繰り返せ、との指示に従い、しっかり直前期に7回繰り返しました。
直前期の勉強方法や試験当日について
○合格発表掲示板の受験番号の写真を撮れ(伊藤塾講師より)
自分の番号の載っていない前年合格発表で撮った掲示板写真を、5月横浜法務局へ出願に行く電車の中で見ていました。悔しさ等色々な気持ちが湧き上がりました。この時から、私の勉強はトップギアーになったようです。
○もう無理、その少し先に合格が(山村講師より)
択一の勉強を終えてふらふらになって、もう無理、となってから記述問題に向かう日が続きました。この言葉の厳しさ?を初めて感じました。
○やりきった、その充実感をもって試験会場へ(蛭町講師より)
その日の体調、心の置き所で択一5問程度正誤がぶれること、午後に午前の結果を持ち越さないことを心して試験会場へ向かいました。充実感をもって臨めたかは疑問ですが、大丈夫、大丈夫と唱えていたように思います。
最後に
この試験は特に択一では記憶力に依存する部分が多く、若い人が圧倒的に有利な試験であると、愚痴も言いたくなります。だからこそ、年齢の高い私などは、戦略あるいは方法にこだわりを持ってこの勉強をやっていく必要があったと考えます。そして、伊藤塾で多くの戦略、方法を教えてもらったことで、講義にもなんとか脱落せずついていくことができましたし、合格もできたと思っています。感謝します。
私が技術者だったときから好きな言葉です。
○良き戦略は、良き日常に勝る