司法書士試験受験という経験がなかったら、私は今でも、プライドばっかり高く、目的を見出せない中途半端な人生だったかもしれません。20代の私を、精神的にも、社会的にも成長させてくれた司法書士というすばらしい資格に、本当に感謝しています。
平凡な生活から逃げ出すためだけの、
司法書士試験受験だった…
そんな時、逆境にもかかわらず、自分の目標を追い続け、それに向かって黙々と努力している方をみかけ、「自分も何か勉強をしたい」と思い、司法書士受験を決め、大学3年生の秋から伊藤塾の入門講座を受講しました。
しかしそのころの私は行政書士と司法書士の区別もつかず、試験に合格するためというよりは、“勉強するために受験を決めた”というのが正直なところでした。“モラトリアムな生活”からの逃げ道にしていたのかもしれません。そんな状況ですから、入門講座も講義を聴いただけで勉強した気になっていました。
2年目以降も繰り返してしまった、
不毛な受験生活
生活も、ちょうど司法書士事務所の補助者の仕事を始めて、いつしか勉強できない理由を仕事のせいに、仕事ができない理由を勉強のせいにするという、最悪のスパイラルにはまっていきました。今思うと「なんて無駄な時間をすごしてしまったのだろう」という思いの数年間でした。
千載一遇のチャンス、人生の転機が、
盆と正月が一気に訪れた!
漫然と過ごしていた受験勉強でしたが、「今年もそろそろ択一の講座でも受講しよう」と伊藤塾に行った日のことです。忘れもしない3月10日、この日は私の人生を変える一日になりました。
スタッフの方からすすめられた、“高城講師への受講相談”を「せっかくだから、相談してみよう」と素直に受け入れました。そこで、中途半端にすごしていた受験生活、今まで誰にも話せなかった自分の本当の気持ちなど、なぜだか、初めて本音で相談することができました。受験回数とともに膨らんだプライドを捨てることで、本当は絶対にあきらめたくなかった、という思いをすべて吐き出すことができました。このカミングアウトを親身に聞いていた高城講師に「また、今日から始めなさい」の一言をいただきました。今までの中途半端な過去は捨てていい、やり直してもいいのだ、と、思った瞬間、私の目の前には明るい光が見えていました。今までの、愛想を尽かすほどの中途半端な自分を見つめなおすとともに、あらためて司法書士試験の合格を固く誓いました。その日は思いっきり、思いっきり号泣しました。今までにないくらいに泣きました。
これをきっかけに、私は、高城講師の入門講座を再受講することで再び勉強を始めましたが、このときが本当の意味での受験勉強スタートだったと思います。
もう迷いは吹っ切れた、
合格に向けたファイナルステージ!
また、本気で取り組んでいると、働いていた事務所の皆さんは次々と激励の声をかけてくれました。これも中途半端だった時期にはなかったことです。
初めて真剣に取り組んだ今年の試験は、実は午前の部は基準点ぎりぎりで、来年の受験を覚悟しました。このことを高城講師に報告したところ、「私はまだあきらめていないよ」と、私以上に私のことを信じてくれました。この言葉にもとても感動しました。