私のようにフルタイム勤務で合格した人はいるんだ!
合格体験記を励みに勉強を続けました
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
大学院で相続法を専門にしており、その分野で今後活躍の期待できる職業だと感じたため、本気で取得を目指しはじめました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
私は山村拓也講師の「入門講座」をインターネットクラスで受講しました。とにかく一発合格してやるという激しい野心を抱きながら、伊藤塾の入門講座講義テキストと付属の問題、「うかる!司法書士必出3300選」(日本経済新聞出版社)、過去問の4つを、毎日狂ったように回していました。伊藤塾のテキストはとても良くまとまっていましたので、テキスト以外に参考書等を買うことはしませんでした。直前期も勉強のスタイルは変えず、山村講師の言う通り間違いノートを作成し、淡々と勉強をこなし、本試験に臨みました。何となく受かるだろうと思い込んでいた一年目の結果は、基準点を越えるも不合格でした。
②中上級段階の学習法について
不合格を受けた私は、すぐに「中上級コース」を申し込みました。「前年に不合格となったのは上乗せ点が足りなかったせいだ」と思い込んでいた私は、B+やBランクの知識を大量に仕入れるべく、中上級テキストに加えて各種答練や模試の全ての肢を暗記するようにしました。修士論文の作成や、4月から新卒で補助者として働きはじめたこともあり、絶対的な勉強時間はほとんど確保できていませんでしたが、そのような状況下でも模試では良い判定が出ていたため、当時の私は心のどこかで慢心していたのだと思います。本試験の結果は総合落ち。悲しさや悔しさはほとんどありませんでした。そのかわり、試験後の私はただただ途方に暮れていました。
平日は仕事、休日は勉強。夢の中ですら元本確定事由を唱える日々。精神的に参っていましたが、そう簡単に司法書士を諦めることはできず、まずは冷静に現状を分析することに決めました。その時にようやくわかったのは、Aランクの知識がまだまだ完璧ではなかったということでした。
「Aランクを全部正解し、B+以下を半分正解することで基準点に達する」ということは、「B+以上の問題をなるべく多く取る必要がある」のではなく「Aランクの問題を一問も落としてはならない」ということを意味しているのだと、この段階でようやく理解しました。現に私は今までの本試験や模試においても、Aランクを2問程度落としていたのです。基礎すら固まっていない私にとってBランクやCランクの問題は、半ばマグレで正解していたにすぎません。
現状を把握したうえで「入門講座」のテキストを読み返してみると、山村講師は覚えるべき知識を順序立ててしっかりと私に提供してくださっていました。そこに気がつかず闇雲にテキスト全体の丸暗記を繰り返していたから私は受からなかった。「合格に必要のない知識を捨てる勇気」という山村講師の言葉も、このときにようやく理解できたのです。
朝5時に起きて、7時まで記述を2問解く。通勤電車内と休憩時間は間違いノートを見返し、仕事を急いで終わらせてなるべく定時に上がる。帰宅後20時半から24時まで過去問とテキストの読み込みを行う。
こんな日々を繰り返していましたが、これでは専業受験生に勝てないと思い、年明けからの「択一実戦力養成答練」と「記述式答案構成力養成答練」は東京校に通学して受講しました。答練の出来が良くなかった日や山村講師の質問に答えられず恥をかいた日は、答練帰りに自宅近くのファミレスへ行き、深夜まで復習してから帰宅していました。そんな生活を4月まで続けました。
③直前期の学習法や試験当日について
直前期は過去問と3300選を毎日繰り返していました。また、「択一実戦力養成答練」で間違えた問題やまとめ表を持ち歩き、隙間時間に眺めて暗記するよう努めました。もちろん全ての知識を暗記するのではなく、山村講師の教え通りに順序立てて必要な知識のみを吸収していきました。記述は毎朝2問を欠かさず続け、最後に蛭町浩講師の「うかる!記述式」で自分に喝を入れました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
伊藤塾の全ての講師陣及びスタッフの方々のおかげで、合格を勝ち取ることができました。本当にありがとうございました。
また、その中でも特に山村講師にはお世話になりました。万感の思いを込めて感謝いたします。私に司法書士の世界を見せていただき、本当にありがとうございました。
最後に
受験時代、私もよくこの合格体験記を読んでいました。どの合格者も弾けるような笑顔で、とても羨ましく、とても悔しく、とても妬ましい気持ちになったものです。
今この合格体験記を読んでいる受験生の方の中には、私のようにフルタイムで働きながら合格を目指す方、在宅受講で周りに仲間が一人もいない方、その他個人的な事情で悩んでいる方、様々な方がいることかと思います。そのいずれにも共通するのは、「受験時代は死ぬほど辛い」「友人や家族、自分の人生そのものを犠牲にしている感じがする」「合格した瞬間からその全てを一気に取り戻せる」ということです。人生を賭けさえすれば、必ず受かります。来年の合格後、今の苦痛を、まだ見ぬ仲間達と大いに語らってください。
また、最後になりましたが、私が司法書士試験に合格することができたのは、家族の支えがあったからこそです。雨の中大きめの傘を差し、一緒に合格発表を見に行った際の母のあの顔は、おそらく一生忘れられないと思います。今まで支えてくださって、本当にありがとうございました。
左は間違いノートと、答えを隠すための栞。伊藤塾テキストのまとめ表をコピーして貼り付け、隙間時間に眺めていました。右は一年目に伊藤塾で受講した際に使用した問題集( 内容は3300選と同じ)。苦手だった会社法は、何度壁に叩きつけたか覚えていません。