子どものころは読書が好きなおとなしい性格だったのですが、なぜか木登りが大好きでした。木の上に登ると、そこには登った人しか見ることのできない、地上とは違った新しい世界が広がっていました。
いつだって、“ ここではないどこか”に
憧れて一歩ふみ出していました
社会に戻りたいと言っても、当時の私には「自分にはこれがある」と言えるものがありませんでした。そんな時、行政書士を題材にしていた漫画を読んで、「これだ!」と思い、まずは行政書士試験にチャレンジしました。受験勉強をはじめてみると法律の学習はとても楽しく、合格すると、もう少し深く法律を勉強したくなりました。また社会復帰には行政書士より強固な資格が必要だと思い、司法書士試験の受験を決意しました。
新たなステージに向けて、
受験勉強を入門講座でスタート
受験勉強は講師に言われたとおり、「講義を聴いた後にテキストを読みこむ」、「確認ドリルと過去問を解いて再度テキストに戻る」、「時間が出来たら以前指摘された箇所を再び確認する」、この繰り返しでした。まだ子どもが小さいので病気など、イレギュラーのスケジュール遅れがうまく解消できず、つらい時もありましたが、講義の配信スケジュールにあわせて講義を受講するように努力していました。
徹底的にタイムマネジメント、
そして家事の効率化
子どもを生んで以来、自分の時間は以前と比べてずっと少なくなっていたこともあり、自分のために勉強できること自体がとてもありがたく、充実した毎日でした。それでも勉強時間は娘が幼稚園に行っている間と寝た後しか集中してとれません。講義の中で可処分時間を把握するように指示があり、計算してみると、無駄な時間はほぼありませんでした。ならば、いま必要だと思っている時間を圧縮するしかない、と考え家事の時短を徹底的に検討しました。たとえば、買い物の時間を節約しネットスーパーを活用するなど家事時間の節約をしました。タイムマネジメントや、時間を生み出す方法なども勉強し、効率化を検討しました。このようにして実際に有効な時間ができると楽しくなり、自分で工夫をしたことが自分にかえってくるので、ますます時間の節約を工夫しました。また合格体験記で主婦の方やフルタイムの方が1回の受験で合格していることを知り、私も有効な時間を確保することによって1回で合格することも夢ではないと思いました。
「できない」とは
絶対に言わない!
言われたことをやる。
やらない選択肢はない
私が1 回の受験で合格できたのは、講師に言われたことを素直に実践したからとしか言いようがありません。よく「なぜ、言われたことをしっかり実践できたのか」聞かれますが、言われたことをやらない選択肢は私にはありませんでした。試験範囲が膨大な司法書士試験で、何を学習すべきかを入門生の私が判断できるわけもなく、その道のプロである山村講師の指示を忠実に実践することが合格に一番近いことだと自覚していたからです。
まだ見ぬ新しい世界、
そして新たなステージへ
私にとって合格は、人生の新たなステージに進むパスポートです。人生にはさまざまな選択肢がありますが、私は社会復帰を望みそのために司法書士資格は絶対に必要でした。子どものころ、今見ている世界が全てだと思っていましたが、年齢を重ねるにつれて新しい世界が見え、その世界はとてもすばらしく感じました。経験できる世界がひとつだけではないということはとても素敵だと思います。家庭も育児も素敵な世界、でも新しい世界も私にとってすばらしい世界なのです。子どものころ、木登りをして見えた新しい世界のように・・・
これからは家庭と子育てと司法書士の仕事を両立していきたいと思っています。そして留学時代に多くのトラブルから救ってくれた海外の皆さんのように、私も日本で困っている人を助けられるような法律家を目指していきます。