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「やりがい」と「責任の重さ」

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眞喜志 康史先生

経歴
2004年3月      明治大学法学部法律学科卒業
2013年3月      上智大学大学院法学研究科法曹養成専攻卒
2013年11月    司法研修所入所(67期)
2014年12月    弁護士登録(第二東京弁護士会)
                       東京ゆまにて法律事務所入所
2016年10月    弁護士法人原後綜合法律事務所立川事務所入所
                       東京三弁護士会多摩支部入会
現在                第二東京弁護士会 刑事弁護委員会 委員
                       高齢者・障がい者総合支援センター委員会 監事



※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

縁と縁を繋ぎ今の事務所に入所

沖縄が私の地元です。その地元で、米兵の婦女暴行事件がありました。私は、その事件をきっかけに弁護士という仕事、被害者の人の立場に立ってどういう活動ができるのかということを考えるようになりました。しかし、物心ついた頃は、ずっとサッカーばかりしていたので、具体的に何ができるかとかは分からなかったのです。
弁護士になるからには法学部に行きたいとも考え、東京の大学への進学を考えて、地元の高校も選びましたし高1のときから進学先を決めていました。私の両親も、少なくとも東京にいたほうがいいだろうということで六大学を受験しました。大学入学後すぐに司法試験の勉強を始め、大学2年生になって伊藤塾に入りました。

その後、司法修習を経て、私が最初に入所した事務所は、ロースクール時代にエクスターンシップでお世話になった東京ゆまにて法律事務所という事務所です。約1年間学ばせていただいた後に、昔から知り合いの先生であった現在の事務所の代表弁護士にご相談する機会があり、先生から「立川に支店を作ります。その立川に入所すると言うことは考えられますか?」というお話を頂いたので、自分の力を試すには次のステップとして良いと思い、「是非ともお願いします」ということで、入所させていただきました。
私は、両親からずっと「人は縁である。縁を大切にしなさい」と言われており、その言葉を胸に一つ一つ丁寧にやってきた結果、現在の事務所に移籍致しました。
以上のように私は、縁と縁を大切にしてきた結果として今があります。

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依頼者の立場に立ち「何がベストか」を考える

当事務所の特徴として刑事事件、離婚、相続、労働、行政事件など多分野にわたってのご相談ご依頼を頂いております。
もっとも、私個人にご相談にきた案件でございましても、私の専門分野ではない分野につきましては、他の先生をご紹介させていただくこともございます。
たとえば、最近では、早急に法人破産をしたいとのご相談があった場合私のほうで対応するよりも、私が知っている法人破産で企業再生に詳しい先生に対応していただいた方が良いと思いご紹介させていただきました。
私は、依頼者からの要望に対して、それは自分で受けたほうがいいのか、事務所内の他の先生と一緒にやったほうがいいのか、はたまたその分野に精通している専門の先生にお願いをしたほうがいいのか、というような判断を依頼者の立場から考えながら、対応させていただいております。
依頼者は、一番最初にお会いした際、心配な顔をされていて、この先どうしたらいいのかと悩んでおられます。
話を聞きながら、事実関係を整理し、解決手段として法律的に訴訟をするのか調停をするのかを真剣に考えます。
すると、依頼者の方は、打ち合わせや訴訟等の手続きを踏んでいく中で、だんだん元気になられていきます。
もちろん、依頼者にとって訴訟をした場合であれば、請求した金額について全面勝訴することが一番良い結果ですが、なかなかそういう結果にはなりません。
しかしながら、話し合いや訴訟をやっていくプロセスの中で理解をされて、依頼者の希望どおりの100%の利益を得られなかったとしても、事件終了後、「先生にお願いしてよかった」「一つ区切りがつきました、ありがとうございました」との言葉をいただいたり、しばらくして、その依頼者の方から、「別件があるのですが、先生相談に乗ってくれませんか?」というようなお話をいただいたときは、信頼していただけたという実感がわき、うれしいですね。
私は、最低限ご飯が食べられればいい、と思っていますので、お金というよりは、悩んでいる方に寄り添い、依頼者のためにどうすればいいのかというところを基本としています。依頼者が元気になっていく姿を目にすることが私の最たるやりがいです。
また、弁護士は、基本的にすべての代理権を持っていますので、困っている事柄について依頼者の代理人となって一緒に解決していくというところは、やはり別の職種の方とは違う醍醐味なのかなと思います。

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依頼者の人生を左右する大きな問題を一緒に解決

私は受験生時代が長かったので、先に合格している同級生とか一緒に勉強していた仲間から実務の話を聞いていましたので、受験生時代に抱いていた弁護士像と実務に就いた今とのギャップはそれほどありません。
しかし、弁護士となって依頼者の方々の悩みや深刻な話に耳を傾けていくと、依頼者の方々は100%の思いを私にぶつけてきますので、1つ1つの重みを感じながら相談にのっています。
合格する前も、相談の一つ一つが重要な案件だというのも分かっていたのですが、いざ弁護士になってみると、案件一つ一つに対する責任の重さを痛感しております。これはやはりなってみないとわからないところです。
たとえば、刑法について受験時代には犯罪が成立するしないを答案で書くとしても責任は無いわけです。自分の点数だけが責任なのですが、実際実務に出ると、一人ひとりの人生に前科がつくかつかないかなど人生を左右する結果となります。
自分の名前で書面を書いて、自分の名前で依頼者のために動いて、それに対して裁判官の判断をもらう。私は基本的に依頼者の代理人であるのです。もちろん専門家として距離は置きますけど、依頼者の人生に、ある程度の期間接触をし、その人の人生を左右する大きな問題を一緒に解決していくことになります。その依頼者一人ひとりの人生を左右する責任の重さは、やはりそれは弁護士になってみて初めて感じるところですね。

弁護士になってまだそんなに経験があるわけではないのですが、弁護士として必要な力としては「共感力」だと思います。人の話を聞けるかどうか。私は本人ではないので、その時にあったことを私は知らない。最初に依頼者から聞くのは私であって、それに対してどう思ったのか、どういうことが実際あったのか、思い出せないところでは何があったらこういうことをやったのかなど、依頼者に共感をして話を聞きだして、その一つ一つの事実をまとめた上で、じゃあこれは法律的に必要な事実と、必要ではないけれども背景事実として後で裁判官に伝える事実と、自分の中で依頼者の立場になり整理していくためには、「共感力」は必要だと考えます。依頼者の立場になって何が起きたのかという想像をし、その想像は間違っていることもありますので、打ち合わせで確認をしながら、依頼者とのとコミュニケーションを深めるようにしています。

自分の全人生を懸けて人の悩みと共に歩ける仕事

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個人的にはもっとしっかり弁護できるように、刑事弁護のスキルを磨きたいです。弁護人になれるという点も、ここは他の資格ではできないところですね。
刑事事件を担当することは正直怖いです。というのも人の人生を左右するという意味での責任は重いですし、恐怖を感じます。
しかし、逆に言うと怖さを持っていない人が弁護をやっちゃだめだと思っています。怖さを持つということは慎重の裏返しですからね。私としても怖さを持たない人と仕事をするのはちょっと怖いですね。

これから法律家を目指す方は夢を持って、諦めないで、地道にコツコツと、自分を信じて、周りに感謝をして、頑張ってください。決して法曹は暗いものではありません。自分の勉強したことを活かして、自分の全人生を懸けて人の悩みと共に歩ける仕事なので、絶対やりがいがありますから、体を壊さない範囲で頑張ってください。そしてすでに勉強を始めている方に向けてはスケジュール管理をしっかりしてください。具体的には、試験までいったい何日あるのか、自分に何が足りないのか、本試験を自分で研究しながら、周りの友人と議論しながら、自分の立ち位置をまず落ち着いて把握してください。そこから合格までの道のりを考えてください。合格後を意識するというのは伊藤塾長がよく言われていたことですが、その合格のために自分に何が必要なのか、合格後を見据えた上で、しっかりスケジュール管理と体調管理を行い、仲間を大事にして頑張ってください。

弁護士法人原後綜合法律事務所 立川事務所

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