弁護士になって分かった!勉強をし続ける必要性

稲垣純一先生

経歴 1996年  専修大学法学部卒業
   1996年  横浜地方検察庁にて検察事務官として勤務
   2015年  中央大学法科大学院修了
   2018年  日比谷ステーション法律事務所入所


※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

稲垣純一弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~

 私は当初、弁護士を直接目指したというわけではなく、大学を卒業してずっと検察庁で事務官をしていました。間近で検事の仕事を見ていたので、法律家という仕事の権限や、やりがいに触れて、検事になりたいなと思っていました。ちょうどその頃法科大学院の制度ができて、司法試験が合格しやすくなったのと、公務員も自己啓発休職という制度ができました。仕事をやめなくても休職したままで法科大学院に通えるという制度があることを知ったので、それを利用して伊藤塾で勉強しながら法科大学院を目指し、その休職の制度も苦労しましたが取得することができ、法科大学院に通いその後司法試験に合格したという流れでした。
 結局検事にはなれなかったのですが、法律家として弁護士になろうと思いました。
 検察庁でもし働いていなければ法律家を目指そうという気持ちにはならなかったと思います。雲の上の存在というようなイメージでした。

 日比谷ステーション法律事務所は弁護士が6人くらいいます。事務の方も6人くらいで、大きくも小さくもないといった規模の事務所です。案件としては色々ありまして、法人の破産や不当解雇、労働事件、交通事故なども結構多いです。私は法人の破産や今コロナ渦だということもあり、不当解雇の案件がすごく多く立て込んでいます。
 私が今まで担当した案件の中で「担当してよかったな」と思った事件は、刑事事件が多いのですが、執行猶予中にもう一度犯罪を犯し、実刑間違いなしという事案を色々と環境を整えることで執行猶予をとることができたり、控訴審から担当した刑事事件では一審は実刑判決だったのですが、最後に執行猶予がついた時にはとても感謝されましたし、今後の生活環境を整えられたので単純に刑を軽くするだけでなく、新たな生活を遅れるようになったというのが、とても嬉しかったです。

 受験生時代は仕事をしながらでしたので、ネットで伊藤塾の講義を受けていました。ネットでの受講はスピードを調整できるのがとても役に立ちました。あと、勉強の種類を分けて考え、「考える時間」「記憶する時間」「定着させる時間」に分けて勉強をしました。記憶の定着に関しては通勤時間にするなど工夫をし、時間のやりくりがうまくなったと思います。
 時間管理はそのおかげか今の実務でも役立っています。コロナ禍だということもありますが、家でできる仕事と事務所でないとできない仕事があるのですが、それを振り分けて家でできる仕事は割と家でやって、早く帰るというやり方をしています。受験生時代に働きながら勉強をしていく中で、考える勉強と記憶する勉強を使い分けていたのと考え方は一緒です。効率的に仕事ができるようになったと思います。

 弁護士になって思うのですが、弁護士になっても法律だけでなく色々な分野の勉強が必要です。なので、ずっと勉強し続けていく気がある人というのが法律家に向いているのかなと感じます。私自身法律を勉強して「面白い」と思ったので、それが続けられた要素なのかなと思っています。ですが、法律の勉強はずっと面白いままで突っ走れたわけではないです。そのような中で、○×問題で正解を選べるようになると、「力がついている」という感じがしましたし、公務員試験レベルの問題でも見て解けるようになるとやる気が出てきました。自分のモチベーションをコントロールしながら勉強を続けた感じです。
 論文試験対策についてはテキストを見て、講義で「ここを覚えて下さい」と言われたところを覚えるようにして、「ここは考えて下さい」というところはしっかりと考え、言われた通りにやっていました。そして覚えるのと考えるのを分けて勉強するやり方に次第になって行きました。
 言われたまま素直にやった面もありますが、仕事をしながらだったのでノルマを決めてやっていました。そこは自分なりに工夫をしていたと思います。

私もまだまだ充分な法律家ではないと思うのですが、法律家は色々と勉強すれば仕事がありますし、可能性があると思います。これからもっと法律家を目指す人が増え、一緒に研鑽していければなぁと思います。

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