弁護士の仕事は「タフなメンタルを持てるか」「依頼者に親身になれるか」の2つがポイント
山下祐輔先生
経歴 2011年 山口県立徳山高校卒業
2015年 法政大学法学部卒業
2016年 司法試験予備試験合格
2016年 慶應義塾大学法科大学院既修者コース修了
司法試験合格
2018年 司法修習修了(第71期)
2019年 弁護士登録(第二東京弁護士会)
法律事務所フロンティア・ロー入所
※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。
山下祐輔弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~
私は昔から周りの影響を受けやすいタイプで、中学生の頃にある漫画で法律家が出てきたんですね。それに感化されて「法律家ってかっこいいな」っていうところと、テレビ番組も当時弁護士がよく出て来るような番組が多かったのでその影響で単純に憧れという形で目指し始めました。具体像について当時はまだ全然なくて、本当にただの憧れでしたね。内容は後から知っていくようなレベルで、好奇心だけで最初は興味を持ったという感じです。そこから調べるうちに徐々に内容にも興味を持ってそこから本格的に目指すような形になりました。 高校生の頃は野球部に所属していたのですが、部活ばかりで将来のことは何も考えずただただ坊主頭で走り回るみたいな生活をしていました。本当に大学受験どうしようとかそれくらいのレベルしか考えていなかったですね。
大学に進学する際、法学部を選択したのは中学生の頃そういった「憧れ」からです。根っこには法律家になりたいというのがどこかにあって、法学部以外はあまり考えませんでした。
伊藤塾には大学1年生の時から通い始めました。春過ぎくらいだったと思います。せっかく弁護士になるために法学部に行ったので、それだったら早いうちにそういう勉強をしておこうと思いました。独学は特に考えなかったです。周りの人たちも結構伊藤塾に通っている方が多かったので、その影響もあってとりあえず行ってみようかなという感じでした。 1年生から伊藤塾に通い始めたことで、大学の授業の前に伊藤塾で学ぶことになると思うんですよね。そこから大学の授業を聞くことになると思うので、ある意味大学の授業を復習のように使えるというのが良かったです。結局大学の授業って友達と受けたりとかすると話半分に聞いてしまうので、先に勉強をしておくことによって授業が入ってくるというか、1.5倍速くらいのイメージになるのではないかなと思います。当時はそこまで考えていなかったので、今思えばといった感じですね。
今私が在籍しているフロンティア・ローの紹介をさせて頂きますと、弊所は基本的に期の若い弁護士が多く在籍しています。代表を含めパートナーが2名、それぞれが全然違う分野で活躍しています。一方は企業法務専門という形で、もう一方は一般民事も含め色々なジャンルという感じで担当しています。そこに所属する我々も色々なジャンルの仕事をしているという感じです。私個人としては訴訟事件でしたり、破産、刑事とかそういう弁護士業務に加えて、母校で法曹を目指している学生の勉強会の指導などもしています。
弁護士として仕事のやりがいを感じる瞬間ですが、やはり依頼者に感謝された時が達成感を含め大きいです。弁護士の仕事って結構辛い部分が多かったりもするので、「先生のおかげです」とか「ありがとうございます」という言葉で疲れが吹き飛ぶといいますか、そのくらいの嬉しさはあります。もう一点としては、周りに尊敬できる方が非常に多いことです。皆さん色々な紆余曲折を経て弁護士になられていると思うんですよね。なった後も大変なことが多いと思います。その分、人としての厚みが出ているというか、本当に尊敬できる方が多いです。その辺りもやりがいというか、弁護士になって良かったなと感じる点ではあります。
弁護士の仕事は相談内容もそうですが、単純に業務量も含め大変な時はいっぱいあります。あとは、言ってしまえば常に周りの人たちが敵のような状態なので、きついことを言われたりすることも頻繁にあります。依頼者からも厳しく言われることもあるので、本当にメンタルとかは消耗しますよね。この点は慣れていくしかないのかもしれないです。
受験生時代を思い出しますと、伊藤塾で本当に法律の土台を学ばせてもらいました。それがなければ今の自分はないですし、「趣旨から考える」とかそういう基本的なことも弁護士になってからもかなり使います。そういう発想というか、見たことのない法律をどう捉えるかとか、その辺にも活きてくるので、かなり役に立っています。知識面もそうですが、どちらかといいますと思考法が役に立っているかなと思っています。
弁護士に向いている人物像については2つあります。1点目としては、先ほど申し上げたように結構メンタル的にきつい場面もある仕事なので、ある意味楽観的に考えられるというか受け止められる人がいいのかなと思います。そこで気持ちが病んでしまうとどうしようもないので、一歩引いたような感じで見ることが大切ですね。
2点目ですが、結局弁護士も裁判官も検察官も具体的に事件は扱うものの自分は当事者ではないわけです。でもその第三者の立場で、いかに当事者目線になれるか、親身になれるかというところで世の中や依頼者のために熱くなれる人というのが大事なのかなと思います。
1点目に関しては気持ちの持ちようなのでできるだけ落ち込まないようにしています。ちゃんと休みの日はリフレッシュしたりしています。
2点目に関しては、どうにかしようとしてするというよりはその人の性格の話だと思います。幸い私は比較的依頼者に親身になりやすいというかそこにハードルのないタイプなので、そこは良かったなと思っています。ですが、あまり自分の気持ちを寄せ過ぎないようにというのは気をつけていますね。
勉強する前の段階でしたり、法律家に興味を持ち始めた方に対しては法律家になるには簡単ではない道のりが待っているとは思うのですが、努力すればなんとかなるといいますか努力次第で道は切り拓けるものです。実際なった後におそらくどの職業でもやりがいや充実感はあると思うので、少しでも興味があれば頑張っていただきたいと思います。
実際にいま勉強をされている方に対しては、結構受験勉強って長いのでモチベーションをどう維持するかというのがかなり大事だとは思います。自分なりの何かモチベーション維持の秘訣をどうにか見つけることが良いのではないかと思います。例えば私だったら「家族に弁護士バッジを見せる」ことを楽しみにやっていました。祖父とか祖母が特に期待してくれていて、その祖父に弁護士バッジを見せたときの嬉しそうな笑顔は一生忘れられないものです。自分なりのモチベーションを何か見つけることが大事だと思います。