もう一度人生をやり直せるとしてもまた法律家をやりたいと思える職業

笹原健太氏

飛鳥井雅崇先生

経歴   2003年 小川高等学校卒業
     2007年 専修大学法学部卒業
     2013年 予備試験合格
     2014年 学習院大学法科大学院修了
     2014年 司法試験合格
     2015年 最高裁判所司法研修所修了、弁護士登録
     2021年 銀座ファースト法律事務所入所


※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

飛鳥井雅崇弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~

 あまり崇高な理念とかがあって司法試験を目指し始めたわけではないのですが、元々父が自営業だったこともあって、自分が組織や会社に入って働くというイメージが湧かなかったというのが一つの理由ですね。あとは弁護士になりたくて法学部に行ったというわけではないのですが、たまたま進学したのが法学部でしたので、勉強していく中で、法律を楽しく勉強できたことから、法律を使う仕事で自営業という発想になり、弁護士をイメージして司法試験を考え始めたことがきっかけです。法律系の資格は他にも色々あると思うのですが、どうせ目指すなら一番難しくて最もやりがいを感じられそうなものにチャレンジしたいと思ったことから司法試験を選択しました。あとは大学に入学し最初のオリエンテーションの授業で、弁護士の先生が色々話をしてくださったことがありました。「こういう事件を担当しました」「こういう生活をしています」みたいな話をして下さりました。その話を聞いて「すごくかっこいいな」という気持ちになって弁護士を目指したことを覚えています。
 大学の授業では最初は専門用語とかに慣れなくて苦労しました。ですが、元々理屈っぽいところが自分にはありましたので、理屈で考えることに馴染みがあったというのもあり次第に慣れてはいきました。法律の勉強は少し日常生活に近く、高校まで勉強してきた数学や化学と比べれば幾分身近に感じることができたというのはありますね。

 銀座ファースト法律事務所は元々代表の田中弁護士が、元裁判官で元訟務検事をやっていた経験のある弁護士ですので、いわゆる裁判業務というのが得意で始まった事務所です。代表がそういった経歴なので、所属の弁護士も基本的には裁判業務が中心というところです。
 私自身、裁判業務に元々興味がありました。以前所属していた事務所では大手企業さんへ出向いて仕事をする、いわゆるインハウスロイヤーのようなこともやっておりました。そういう経験があって裁判で戦って勝っていくという裁判業務の方が刺激的で魅力があるということに改めて気づき、それでこちらの事務所でお世話になることになったという感じです。
 種類でいうと、民事事件も裁判員裁判の刑事事件もやっています。あとは行政事件ですね。裁判業務に関しては幅広く事件を担当しています。


 弁護士の仕事のやりがいについて、月並みな回答になってしまうのですが、やはり事件解決をして依頼者の方に感謝されるというところは一番大きいとは思います。最近よく感じるのは、まず初回の相談を受けた時点でも、ご相談が終わった際「話をしただけで楽になった」とか「気持ちがスッキリした」とか言って下さる方も中にいるんですね。事件全体で見ると全然解決していないのですが、話すだけでもよかったということを言ってもらえたりするので、そのような意味では世の中の役に少しでも立っているという実感を得られるのは、やりがいに繋がっていると思います。例えば私も事件処理がたくさんあって、「ミスしたかな」とか「これどうだったのかな」「大丈夫かな」と不安に思うことがあったりもします。それで先輩などに相談して、「大丈夫だよ」とか「こうすればいいんだよ」とか言ってもらうだけでとても楽な気持ちになったりもします。実体験として、そういう感覚なのかなと思いますね。それもまだ解決していないのに聞いてもらって大丈夫だと言ってもらうだけでも前に進むにあたって暗い未来は待っていないことが分かり、気分的に楽になります。

 伊藤塾の講義で言われていた「条文の目次から考える」ということは実務において直結している部分だと思っています。この事件どこを確認すればいいのか分からないとなった時、まず法律を見て当たりがつくものもありはするのですが、条文を見て関係するものを一つずつあたっていくとか、そういうところは役に立っています。例えば行政事件などでも、最初に訴訟要件を必ず答案に書きなさいということを指導されたのですが、それがまさに訴状において、最初の訴訟条件という形で書かなければいけないことだったりしますので、実際に起案しているとき、本当に習った通りに伊藤塾で教えて頂いたことが今も役に立っているなという気がしています。実務にあたって振り返って気づくといった感じです。

 弁護士としての仕事をやってみて思うのは、精神的な強さがとても大事だと思います。頭が良いとか能力が高いというのももちろん大事なのかもしれないのですが、やはり依頼者と一緒に悩みを共有したり、相手方から色々言われたりして強いプレッシャーのかかる職業だと思います。したがいまして、そのような重圧に日常的に耐えられるというか、あまり気にしないような性格であることはとても大事だなと感じます。私は弁護士となった最初の頃、未経験の事件などですと見通しが立たず、相手方から何か言われたら「この後どうなるんだろう」と不安になったりもしたのですが、経験を積むにつれて何か言われても「そういう結論にはならない」、自分の考えている通りになるだろうというところで落ち着くというのがあります。ですので、一番は経験だと思いますが、先ほどもお伝えしたように先輩や同期に相談できる環境もすごく大事だと思いますね。


 弁護士の仕事はとてもやりがいのある仕事です。もう一度人生をやり直せるとしてもまた法律家をやりたいなと思うほどなので、やりがいのある魅力的な仕事ということをまずお伝えしたいです。例えば今年収が下がっているとか、そういうネガティブな話が業界全体としてあると思うのですが、実際に働いてみるとネガティブな印象はなく、それこそ同期とか先輩、事務所の皆さん楽しく働かれていますし、やりがいもあるし本当に良い仕事だと思います。受験自体は苦労したり、辛いこともたくさんあると思うのですが、是非一生懸命勉強して頂いて楽しい生活をして頂きたいなと思います。

銀座ファースト法律事務所

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