大学受験のリベンジで東京大学法科大学院受験を決意!

田中 隆さん(仮名)(22歳)
 

  早稲田大学法学部4年
【合格校】
・東京大学法科大学院(既修)
・慶應義塾大学法科大学院(既修)
・早稲田大学法科大学院(既修、未修)
【受講講座】
入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、東大ロースクール突破小教室、慶應ロースクール突破小教室 など


※プロフィールは、2010年合格時点のものです。


はじめに

 私は、大学受験で東京大学を受験し、見事失敗しました。そのリベンジとして東京大学法科大学院を受験しようと思い、一年生の夏頃に伊藤塾に入りました。伊藤塾を選んだ理由は尊敬する先輩が伊藤塾に通っていたからです。また、キャッシュバックがあったのも魅力の一つでした(笑)。

私がとった勉強方法 

適性試験対策について

 私は3年生の時にDNCをモニターとして2009年の本試験と追試験を受験しました。その時にどちらとも平均点+20点がとれたので、直前の6月まで対策をしませんでした。6月に入ってからは、午前中は適性試験対策、午後は法律の勉強というように分け、自習室に行く前に「適性試験対策講座」を聴き、自習室に着いてからは過去問を時間を計って解いていました。「適性試験対策講座」は聴くべきです。適性試験はちょっとしたコツで点が上がりますが、そのちょっとしたコツを伝授してもらえます。

法律科目対策について

(I)基礎的な法知識・法理論の修得について
 私は、大学1年生の時に入塾し、勉強を開始しました。しかし、1年生に入塾する人がよく陥るように、気合いを入れて勉強したのは1年生の時だけで、2~3年生はサークル、ゼミに明け暮れました。3年の12月に一段落着いたので、勉強を真面目に再開しようと思ったのですが、自分に合っているのは就活なのではないかなど思い悩み、全然勉強に身が入りませんでした。勉強も就活もせず、ただただ時間だけが過ぎていき、この頃は本当に精神的に辛かったです。結局、特に何をするわけでもなく春休みは過ぎ、4年になってしまいました。そのせいか、4年になって受けた伊藤塾の択一模試で19点しか取れませんでした。しかし、なぜか私は旧司法試験の択一は3週間本気になれば受かると信じていました。そのため、3週間前から勉強を真剣に開始しました。この頃は全く知識がなかったので、とにかく知識を詰め込もうと思い、基礎マスターの「入門講義テキスト」の読み込み、該当部分の問題を解くという形で勉強し、知識の定着を図りました。迎えた択一本番、3週間勉強しただけでは歯が立つ訳もなく、37点という酷い点数で惨敗を喫しました。受かると信じて受けたので、相当凹みました。なので、この悔しさを晴らすべく法科大学院を受験しようと腹を決めました。腹を決めたはいいものの、真剣に勉強できない自分がいたので、まず勉強できない理由を考えました。悩んだ結果、自分が今までしっかり勉強できなかったのは、就活との迷いがあったせいだと思ったので、自分に合う職業は弁護士だと思い込ませるべく弁護士の映画・ドラマを見まくりました。そして、映画・ドラマを見て格好いいと思えたので、段々自分に合う職業は弁護士だと思えるようになりました。それからは、不思議と勉強に身が入るようになりました。このように択一後の一週間を過ごしたので、勉強は一切しませんでしたが、この一週間が自分の中の転機であり、受験前の心構えを作る期間として不可欠だったと思っています。 (II)実践段階の学習について
 法科大学院を受ける腹が決まった私は、「入門講義テキスト」の読み込み、暗記すべき部分(規範、定義、趣旨)の暗記カード作成、「合格答案作成講義」(平成18年度の論文1位合格をした本田講師が論文を書くためのポイントを指摘してくださる講義。これは本当にオススメです。どこまでが暗記で解くか、どこからが考えて解くのかがこの講座で見えました。)を受講、コンプリート論文答練の問題を実際に解くという形で勉強しました。憲法・民法・刑法は基礎マスターを聴き終え、択一対策である程度知識はつけていたので、一週間一科目を目安に勉強していました。一方で、商法・訴訟法は学校の授業以外で触れたことがなかったので、「商訴重要論点総ざらい講義」を受講しました。そのため、憲法・民法・刑法より時間がかかり、2週間1科目のペースで勉強していました。このような勉強は7月頃に終わり、8月からは1日2科目を目安にアウトプット中心の勉強をしました。具体的には、暗記では対応できないと思った憲法・民法・刑法は司法試験の過去問と論文マスターでAランク指定された問題をしっかり考えることを意識しながら解き(相続と占有などのプロパーの問題はランクが低くても解きました)、暗記で対応できると思った商法・訴訟法は「問題研究」に記載されているBランクまでの問題を広く浅く、覚えることを意識して解きました。伊藤塾の講義ではランク付けをしてくださるので、勉強のメリハリ付けに非常に役立ちました。
  慶應の受験の後は2週間休み、その後は行政法の勉強を始めました。勉強方法は、基礎マスターを受講した後、論文マスターを受講するといういたって普通のやり方です。ただ、このやり方でも合格するという観点からは十分だったと思います。10月に入った後は、憲法・民法・刑法は「問題研究」で解いていないB+の問題を解き、商法・訴訟法は復習と司法試験の過去問を解いていました。
  私は基本書、判例本(判例百選を含める)は一切使いませんでした。もちろん、時間に余裕がある人はこれらに目を通すべきだと思います。ただ、合格するという点から見れば、伊藤塾の教材で必要十分だと思うので、伊藤塾の教材を信じて勉強することが重要だと思います。
 

パーソナル・ステートメント、面接対策について

 適性試験後、伊藤塾の「パーソナル・ステートメント対策講座」を受講しました。この講座を聴けば、何を書くべきか、どうかくべきか、いつ書き始めるべきかがわかるので、他の教材を使う必要はないと思います。「パーソナルー・ステートメント対策講座」受講後は、パーソナル・ステートメントを完成させ、それを先輩に見せ、添削をしてもらいました。

学部成績について

 私は1年の最初から法科大学院志望だったので、法律科目は法科大学院で勉強すると思っていたので、教養科目を中心に学校の授業を選択しました。授業にはきっちりと出席していたので、成績は良かったです。授業に出席できる余裕がある方は教養科目中心に授業を選ぶことをオススメします。
 また、法律科目は伊藤塾の授業を真面目に聴いていれば、ある程度の成績はとれます。なので、試験対策のためにも伊藤塾で渡される教材をしっかりこなすことが大切だと思います。

志望校の選択について

 法科大学院を目指した最初の理由が大学受験のリベンジだったので、第一希望は東京大学でした。また、慶應は力試しとして、早稲田は母校で愛着があるので、受験しました。中央は行政法が受験科目だったこと、またビジネスロイヤーを目指していたので、受験しませんでした。

直前期と試験当日

 直前期は、本番と全く同じ時間割で、昨年度の問題を解きました。これは本番対策として非常に役に立ったと思います。
 試験当日は、オープンスクールの伊藤塾長や湊講師の講義を聴き、自分を奮い立たせました。オープンスクールを活用している人はあまり見かけませんが、情報収集、精神安定剤(特に旧司法試験論文直前の伊藤塾長や湊講師の言葉は本当に勇気をもらえます)として本当に有用です。ぜひ、活用してください。

伊藤塾の学習と大学生活などとの両立について

 私は恥ずかしながら、両立できたとは言い難いです。ただ、周りの合格者を見ると、同時並行でサークルと勉強をしていた人よりも、2年生まではサークルや遊びを充実させ、3年生から本気で勉強を始めるという人が多い気がします。

入学前準備として

 入学前は勉強よりも、自分がどんな法曹になりたいのかをもう一度じっくり見つめ直して考えることに重点を置きたいと思っています。ここで具体的にゴールを定めることが、勉強のカンフル剤になるし、就活にも役に立つと信じています。ただ、最低限、岡崎講師の「要件事実」「刑事訴訟実務」だけは受講したいと思っています。  

合格後に必要なこと

 将来なりたい弁護士像ははっきりとしていません。なので、今、伊藤塾の「明日の法律家講座」を受講して、自分がなりたい弁護士像を明確にしようとしています。もっとも、これを明確にすることが、合格するための近道だと思いますので、伊藤塾の「明日の法律家講座」を早めに受講した方がいいと思います。

最後に

 合格に最も大切なことは周りのサポートです。私は、彼女が勉強できる環境を作ってくれ、そして精神的に支えてくれたからこそ、ここまでやってこられました。また、学費を出してくれている親、ゼミに参加しないでも、文句ひとつ言わず、応援してくれたゼミの同期の友人、腹の底から話し合える受験指導校時代の友人達の支えも不可欠だったと思います。
 法曹という目標のスタートラインに立ったばかりなので、私を支えてくれる人に感謝を忘れず、これから2年間は勉強に精をだし、しっかり司法試験に合格したいと思います。
 受験中は嫌になることが何度もあると思いますが、大切な人に対する感謝を忘れず、日々淡々と勉強してください。そうすれば自ずと合格は見えてきます。伊藤塾の一先輩として応援してます。
(2011年1月・記)