「基礎が大事」を実感。受験対策で使用した教材は、伊藤塾のテキストだけでした。
太田 和磨 さん(22歳)
【合格校】
中央大学法科大学院(既修)、立教大学法科大学院(既修・全額免除学生)、明治大学法科大学院(既修・半額免除学生)
【適性試験】第1回:166点 第2回:163点
【学部成績】GPA:3.83
【受講講座】司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、適性シミュレーションなど
※プロフィールは2012年合格時点ものです。
はじめに
私が弁護士を目指したきっかけは小さい頃見たドラマで、弁護士が困っている人に寄り添い助けている姿がかっこ良かった、という漠然とした憧れからです。高校の時に伊藤塾長の書籍に出合い、「すごい講師がいる!この講師に法律を教えていただこう!」と思い大学1年の春に伊藤塾に入塾しました。伊藤塾の講義では基礎から徹底的に学べるため、大学の授業よりも法律に対し抵抗なく勉強できたと思います。また私の大学では司法試験を目指す人が少なかったり、情報が少なかったたりしたため、伊藤塾で早い時期から学べたことは非常に助かりました。
私がとった勉強方法
適性試験対策について
私はまず、早い時期に過去問を解いてみたのですが全然点数が取れず、苦手でした。しかし、定期的に行われる模試は全て受け、時間配分や感覚を本番までうまく持って行けたので、適性試験模試は受けるべきだと思います。また、既修を目指す人はあくまで法律勝負だと思うので適性試験直前期も適性対策だけでなく、法律科目も毎日勉強すべきだと思います。
法律科目試験対策について
(1)基礎的な法知識・法理論の修得について
まず今回の受験を通して、合格された先輩が口を揃えておっしゃっていた「基礎が大事」ということを実感しました。私は受験対策として使った教材は、判例集以外は基礎マスターテキスト、論文トレーニングテキスト、問題研究のように伊藤塾のテキストのみでした。
基礎マスター段階ではライブ講義の後、翌日にネット配信で講義を復習することで理解に努めました。講義を二回聴くことでメモをしっかり取ることができ、勉強が進んでいくとメモが結構助け舟になることも多かったです。また、実践段階においても基礎マスターテキストに何度も復習することになると思うので、講師の指示した部分のライン引きやランク付けやメモはしっかりと整理しておくべきだと思います。
(2)実践段階の学習について
実践段階においてはコンプリート論文答練、論証パターン、論文トレーニングテキストを使いました。
まず書く訓練をしなければ本番自分の力を十分に出し切ることはできないと思いますが、自分自身ではなかなか書く気になれないと思います(私もそうでした)。そこでコンプリート論文答練を受講することで、書く機会を必然的に設けることができました。また、コンプリート論文答練は問題が難しすぎずとても基礎的な所から出ていて、基礎的な力が試されている法科大学院入試の対策に丁度良いと思います。そして本番も原則から書く等、基本を大事に答案を書くことができたと思います。
勉強計画については、コンプリート論文答練をペースメーカーにして次週の答練科目についてまとまった時間を割いて勉強しました。確かに毎日科目を変えて一週間で7科目を勉強するのも全科目確認できるので良いと思います。しかし私は一週間に1,2科目を集中的に勉強することで、その科目の理解をしっかりと深めることができ、それが記憶につながったと思うのでオススメです。
勉強方法については論証パターン集を繰り返し記憶しました。論証パターン集は、しっかりと理解した上で答案に書き出す道具として使うには、便利だと思います。私は(1)問題提起(2)学説の理由付けを自分なりにアレンジしながら勉強していました。(1)については何条の文言について、なぜ問題となっているかを自分なりに付け足して詳しくしました。(2)についてはその論点が出た時、自説の理由付けを1,2個短い言葉で瞬時に答えられるように訓練しました。そしてこのようにアレンジしていく過程で何度も基礎マスターテキストを読み込むことで、理解を深められたと思います。
加えて実践段階においても基礎マスターテキストを読み込むことは続けました。特に民法はただ最初からただ通して読むだけではなく、関連している箇所があれば戻り、関連づけて読むことで全体像を掴むことができたと思います。
学部成績について
大学の授業では基本書を1年かけて学ぶものが多いため、全体像が掴みづらく、また、司法試験に活かしにくいと思いました。そこで私は授業時に基礎マスターテキストを隣に置き、授業内容の全体での位置づけを確認したり、司法試験対策としての重要度を意識したりして授業を受けていました。基礎マスターでわかりやすい解説を聴いていたおかげで、大学の授業で苦労することもなく、良い成績を取ることができました。学部成績は入試での判断材料になるだけでなく、直前期の精神面にも影響してくるので良い成績を取っておくべきだと思います。
最後に
法律の勉強は量が膨大なため、長期間の勉強でゴールが遠く感じたり、なかなか結果が出なかったりと受験までの間に何度も諦めそうになり、勉強をやめてしまった時期もありました。しかし明日の法律家講座に何度も足を運び実務家の話を聞くことで、漠然とした夢から具体的な夢に変わっていきました。そのおかげで将来法曹になって活躍するという夢を諦められず、憧れを持てたからこそ最後まで頑張れたと思います。
これから法科大学院を目指す方も何度も壁にぶつかると思いますが、将来人の人生を左右する仕事をする上で必要な試練と思って頑張ってください。こんな私でも頑張れたのだから皆さんも絶対に大丈夫です!
そして受験期の辛い時に一緒に頑張って来た友人、最後まで私を信じて応援してくれた家族へ感謝したいと思います。同時にこれからが本当の勝負なので、最後まで頑張り抜きたいと思います。