合格するためには、一つのテキストを何度も何度もやりこむということが肝要だと思います。

加藤 良丞 さん(21歳)
 

合格者イラスト
大阪大学法学部
【合格校】
京都大学法科大学院(既修)、大阪大学法科大学院(既修)、神戸大学法科大学院(既修)、早稲田大学法科大学院(既修)、同志社大学法科大学院(既修・全額免除学生)
【学部成績】GPA:3.6
【受講講座】受講講座:司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、適性シミュレーション など

※プロフィールは2012年合格時点ものです。

はじめに

 私は大学入学当初から、弁護士になることを決めていたので、伊藤塾長の講演をきっかけに伊藤塾に入塾することに決めました。というのは、私が3回生のときに予備試験が始まり、1回生から勉強を開始すれば、十分に合格することができるということであり、2回生からでは間に合わないということだったからです。結局、私は予備試験に合格することはできませんでしたが、法科大学院入試において、早期の勉強開始はアドバンテージになったと思います。なので、みなさんには早期の伊藤塾への入塾をおすすめします。

私がとった勉強方法 

法律科目試験対策について

(1)基礎的な法知識・法理論の習得について

 ロースクール合格のためには基礎マスターで必要十分です。これを何度も何度も繰り返して、知識の精度を上げてください。基本書等に手を広げて基礎的な部分がおろそかになることだけは避けねばなりません。なぜなら、ロースクール入試の問題は基本的で、基礎マスターで十分対応でき、基本書等でなされている難解な議論、つまり、基礎的な理解を超えた部分を理解していること、知っていることは不要だからです。また、難解な議論については法解釈ではなく価値観も混入しており、趣旨から一定の答えを出せばそれで足りるのであり、事前に準備しておくものではなく、現場で答えを出すことができます。逆に、基本的な問題ができないと大きな痛手になり、また条文の趣旨、言葉の定義、判例の規範といった基礎的な部分については事前に準備しておかなければ、現場で対応ということはできません。前述のように、ロースクール入試の問題は基本的であり、基本的な部分について十分網羅されている基礎マスターテキストを使うことが、試験対策としては効率的であると思われます。 

(2)実践段階の学習について

 論文マスターを活用するとよいでしょう。論文マスターの問題は旧司法試験の問題がメインであり、法理論の確認をすることができます。基礎マスターの知識を確認し、使える知識になるようにトレーニングしてください。論文マスターを受講してから、基礎マスターの復習をすると、どの文言がキーワードなのか、どの文言を論文に書くのかわかり復習にメリハリがつき有効です。また、昨今では事実の評価が大切でありそこばかりが取り沙汰されていますが、理論ができていなければ、規範へのあてはめ、つまり事実の評価がしっかりとできるはずがありません。理論と評価は車の両輪なのであり、どちらが欠けてもいけませんが、まずは理論をしっかりと補強してください。また、法理論の修得とそれを論文で書くことは別物であると思ったほうがよいです。理解できていてもそれを人が読みやすい文章にすることはまた別の話です。人の文章のうまいところに感動したり、ダメなところを指摘したりしながら、文章力をつけてください。論文マスターには参考答案がついているのでそれをもとに勉強するとよいでしょう。

適性試験対策について

 適性試験は法科大学院入試において最初の試験であり、これでつまずくと後々精神的につらくなります。僕は失敗したので合格できないのではと精神的にまいりました。適性試験は人によって得不得手があるので、早めに自分が得意なのか苦手なのか把握することが肝要です。苦手つまり、過去問で平均割るのであれば対策をしましょう。過去問を軸に、また伊藤塾の講座・模試等も活用するとよいと思います。

学部成績について

 学部成績については、早期に伊藤塾の学習をしていたおかげで、十分な成績をとることができました。学部の定期試験についても基礎的な部分を問うものが多いので、伊藤塾の勉強を一回生から始めていた僕にとっては簡単に感じることもありました。学部成績はロースクール入試にも影響をするので、良い成績をとるために、これもまた前述のように早期に伊藤塾に入塾することを皆さんにおすすめします。

伊藤塾の学習と大学生活について

 僕は大学入学当初は遊びほうけており、通学形態で伊藤塾を受講していましたが、講義に行かなかったことも多々ありました。しかし、インターネットにより休んだ分の講義を受講することができ、インターネットフォローを利用して、なんとかカリキュラムについていくことができました。なので、伊藤塾のインターネットフォローはとても役に立ちました。また、インターネット講義は倍速にすることができ、時間のないときや、二回目に基礎マスター講義を聴くときにとても重宝しました。

最後に

 志望校合格のための要因を挙げるならば、ただただ地道に繰り返し勉強したことに尽きると思います。法律の勉強は繰り返しやることによって、勉強のたびに新しいことに気づかされます。ただ、一つのテキストをやっていても新しい発見があります。何冊ものテキストに手を出すと新しいことにばかり目を奪われてしまい、繰り返し勉強することによって得られるもの、自分の間違いの訂正の機会、論点についての別の観点からの理解が得られなくなります。合格するためには、一つのテキストを何度も何度もやりこむということが肝要であると思われます。