第三者の目から添削してもらうことが論文力を上げる一番の近道です
D.T さん(21歳)
【合格校】
学習院大学法科大学院(既修)、明治大学法科大学院(既修)
【適性試験】第1回:166点 第2回:150点
【学部成績】GPA:53
【受講講座】司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、適性試験シミュレーション など
※プロフィールは、2012年合格時点のものです。
はじめに
私が高校生の時、社会科の授業で、外務省秘密電文漏洩事件という判例を読む機会ありました。また、2002年に機密文書が公となり、西山氏が報道した内容は事実であり有罪判決は誤判であったと主張し国家賠償請求訴訟を提起したが、裁判所は請求棄却判決を下した事実を知りました。
私は、確かに機密文書の漏洩に加担した行為は是認できるものではありませんが、一人の記者として職務を全うし国民の「知る権利」の実現に奉仕したにもかかわらず、そのような記者を淘汰する国家や裁判所の態度に疑念をいだき、国家やそれに類する社会的権力による人権侵害が増大している現状を知りました。そして、そのような権力から人権を守るため国民に寄り添える者が必要であり、国民と同じ目線にたって活動できる弁護士という職業に就きたいと思いました。
そこで、法学部の大学に進学しましたが、大学の授業では思ったような成績がとれず、大学1年生の後半に伊藤塾を知り法律の基礎を固めるため、入塾しました。
私がとった勉強方法
適性試験対策について
3年生の前期に適性試験の過去問を解いたのですが、その時に120点しかとれず、基準点レベルまで上げる必要がありました。
そこで、適性試験対策講座基礎編を受講することで、1から解き方を修得しました。そして、修得しただけでは本当にできるようになったかわからないので、模試を通して実践練習をしました。そのかいもあって、安定した点数をとることができました。
法律科目対策について
すべての法科大学院入試で共通して言えることは、論文試験はどれも基礎的なことしか聞かれないということなので、とにかく基礎の徹底を重視しました。
具体的には、基礎マスターの講義を2回聴き、論文マスターでは講義を聴くのはもとより、復習する際にすべての問題研究に問題提起、規範定立、あてはめの部分をマーカーでチェックして、重要な論証は作成しB6ファイルに閉じました。
そして、B6ファイルに閉じたものだけをひたすらインプットすることに努めました。当然理解していなければなりませんから、理論がよくわからない論証は基礎マスターに戻って確認することで基礎力が自然と身につくことになります。
また、インプットだけでは実際に書けるようになっているか分からないので、答練だけでなく、Aランクに指定された事例を1時間で実際に書き、参考答案と比べて論点落としがないか、ナンバリングが適切か否か等を確認していきました。
ただ、反省点をあげると、主要3科目(憲法・民法・刑法)については答練をしっかりと受講したのですが、それ以外の科目の答練を休みがちになり、さぼってしまったことです。やはり、第三者の目から添削してもらうことが論文力を上げる一番の近道であることには間違いないので、提出することは怠るべきではなかったと思います。
パーソナル・ステートメント対策について
ステートメントは特に添削されることがなによりも重要であると思います。自分が完璧だと思ったものでも、第三者の目から見れば穴だらけということも十分あるので、そういう意味では論文試験と同じものと考えて差し支えないとおもいます。
また、ステートメントにも書くうえで「一定のルール」がありますので、そのルールを学ぶために伊藤塾のパーソナル・ステートメント対策講座は有効でした。
そして、法科大学院入試においてはあまり比重が重いものではないことは確かですが、ステートメントは「完璧」なものを作成できる唯一のアピールポイントであるので、しっかりと準備をしていくと良いと思います。
学部成績について
伊藤塾の基礎マスターテキストは法科大学院入試のみならず、司法試験にまで通用するものですからで、基礎マスターの内容をしっかりと理解していれば大学の授業に対する理解は確実にアップします。
自分は2年生の時から受講し始めたのですが、1年生の時とは異なり、大学の授業の内容が面白いように理解ができテストの成績も自然とよくなりました。
伊藤塾の学習と大学生活との両立について
伊藤塾の講義の中で特に役立ったのが、いつでもインターネット受講が可能であるという点でした。
インターネット講義では2倍速で聴くことも可能であり、大幅な時間短縮が可能となりまた、聞き逃したところを何度もリピートすることもできるので非常に重宝しました。
ですから、大学の授業やアルバイトとの両立も全く苦ではなく、自分の好きなペースで伊藤塾の講義が受けられました。
入学前準備として
私は、私立受験のみですので、法科大学院生活が始まるまで約半年あります。
それまでに、基礎をもう一回見直す必要があるので、11月に行われる法学検定に向けて勉強して、勉強する習慣を保っていきたいとおもいます。
ただ、勉強だけしていては煮詰まってしまうので、適度に息抜きをしながら残りの大学生活を楽しみたいと思っています。
合格後に必要なこと
私は公法・私法の両方を専門とする法律家になりたいと思っています。
ただ、世間では弁護士の就職難などいろいろマイナスなニュースが流れていますが、実際に100年に1度の不況と呼ばれる今の世の中で助けを必要としている人が減少しているはずがありません。
むしろ、新たな様々な問題が噴出し、弁護士はより必要とされる存在であると思います。
ですから、周りがなんと言おうと自分を信念を貫くことだけを考えて進めば、必ず道は開けるとおもいます。
最後に
私立法科大学院入試は5月の適性試験から始まり9月頃に終わります。
この約4ヶ月間は精神的にも厳しいものがあるのは間違いないです。
ですが、今自分が何をすべきかを明確にして、それを淡々とこなしていれば必ず合格することができます。
勉強だけではなく、気分転換することも試験勉強の一つであると思って、しっかりとプランニングして合格を手にしてください。