法科大学院に合格できた最大の理由は、諦めなかったことにあると思います。

S.M さん(24歳)
 

合格者イラスト
名古屋大学法学部卒業
【合格校】
・名古屋大学法科大学院(既修)、大阪大学法科大学院(既修)、神戸大学法科大学院(既修)、大阪市立大学法科大学院(既修) ◆受講講座 / 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、法科大学院別過去問分析講義、法学既修者試験模試 など

※プロフィールは、2012年合格時点のものです。

私がとった勉強方法

法律科目対策について

法律科目については、なによりもまず、基本的な法律の概念の修得に一番時間を費やしました。法科大学院入試においては、これまで考えたこともないような問題も出題されます。特に、名古屋大学の民法と刑法については、重要判例解説に出てくるような、これまでの典型論点では対応できない問題や、事案の特徴をしっかりと把握しないと解答できない問題が少なくありません。これらの問題に対して、中途半端な知識では対応しきれません。そこで特に注力したのは、憲法、民法、刑法の3科目については、論証パターンを暗記するだけではなく、そこで用いられている言葉を自分の言葉で言い換えられるように努力しました。これにより基本概念から事例を考える習慣がつき、入試にも対応できると思います。ただし、法律の基礎概念は複雑であり、一人で修得するのは、なかなか困難です。そこで、私は大学の同級生と法律知識などについて雑談をしました。特に時間や場所を決めて行うというのではなく、ご飯を食べながらや、メールなど手軽にすることによって、お互いの疑問を即座に共有し、また中断することなく継続してこれたのだと思います。
ただし、法律科目の勉強において一番時間をかけるべきは、インプットよりも、アウトプットだと考えています。私は、この一年間ほぼアウトプットばかりやっていました。入試では、たとえ分かっていたとしても、答案で表現できなければわかっていないのと同様に扱われます。このような結果とならないために、私は問題研究を何度も何度も繰り返し解きました。初めは、全く解くことができませんでしたが、その度に復習することにより、自分の中でバラバラに暗記されていた様々な法知識が、体系化され、答案にしっかりと自分の知識を表現できることができました。

パーソナル・ステートメント対策について

ステートメントを作成するに当たり、まず「明日の法律家講座」の中で、自分の興味がある分野に関連する実務家が講演しているものを視聴しました。そして、その中で印象に残ったワードを書き留め、関連書籍を数冊読み、自分の法曹に対する問題意識を書き起こし、自分なりの考えをまとめていきました。そして、もっとも効果的だったのは、やはり伊藤塾での添削でした。自分のステートメントにあったアドバイスを何度も受けることができ、添削を受ける前よりも読みやすく、説得的なものにすることができました。

伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて

私は、伊藤塾の費用を自分で支払っていたこともあり、アルバイトに多くの時間が割かれました。やはり、法律を学習するに当たり、ある程度まとまった時間を確保し、質の高い学習を行う必要があります。そこで、私はできる限り伊藤塾の自習室を活用しました。自習室には意識の高い人々が多数おり、自分の士気をあげるためにも役立ちました。

最後に

私が今年、法科大学院に合格できた最大の理由は、諦めなかったことにあると思います。法律は、一長一短で修得できるものでは決してないと思います。また、簡単に理解できるほど甘いものでもないと思います。ただし、修得不可能なものではないと思います。基礎マスターテキスト・問題研究・論証パターンを過信しすぎることなくうまく活用し、そこで書かれている法律知識を自分のものとできるよう勉強を行ってください。これだけで、法科大学院入試は合格できるはずです。