学部レベルの基本知識があれば慶應義塾法科大学院は十分合格できると思います
◆受講講座
司法試験入門講座本科生、コンプリート論文答練、予備試験全国公開論文模試など
◆合格校
慶應義塾大学法科大学院(既修)
はじめに
独学では法律の学習はなかなか進まないものだと思います。勉強に割ける限られた時間や環境の中で、効率的に学習を進めていくために受験指導校を上手に利用することが必要だと思います。私の場合は、インプットは基本書を読んで自分で行い、アウトプットの訓練として受験指導校を利用していました。具体的には、予備試験対策の答練と全国論文模試を受講し、定期的に答案を書くことにより、知識の確認、知識を答案上に適切な分量で論じられるかどうかの確認、時間配分の確認を行っていました。また、自分の答案の読みやすさ、癖、改善点などは第三者の目で採点してもらい、指摘を受けたり、他の答案と比較検討したりしないとなかなかわからないため、答案の書き方を改善していくためにも答練の受講は有益だと思います。私の場合は、後述するように、予備試験対策をメインにしていましたが、予備試験でも法科大学院でもやるべきことは変わらないため、予備試験対策講座は、法科大学院受験の準備としても十分に役立つものだと思います。
私の勉強方法
【基礎学習について】
7科目それぞれについて自分に合った基本書と演習本を見つけ、インプットを行いました。演習本については基本知識が事例でどのように問われるのかを確認し、事例ごとに論じるべき論点の抽出、論点の知識確認、結論の確認をして、実際に答案を書くことはせず、答案構成のみ行っていました。その後、答練で実際に答案作成をして、答案を改善させていくようにしていました。
【法科大学院対策について】
〈慶應義塾大学法科大学院〉
慶應義塾大学法科大学院は予備試験と出題傾向が重なるので、7月に予備試験の論文の準備をしている受験生にとっては、特別な対策は不要だと思います。必要なこととしては、過去問を解いて時間配分と出題内容を確認し、各科目の基本知識を再確認することだと思います。受験生のレベルが高く難関とされていますが、基本的な問題が出題されること、倍率も高くなく、完成度の高い答案を書けなくても十分に合格できることから、6科目について基本知識を全体的に確認することが有用だと思います。予備試験対策の答練と全国模試は法科大学院対策としても役立つため、予備試験と法科大学院の双方を考えている受験生にとってよいと思います。
おわりに
既修者として学部レベルの基本知識があれば、慶應義塾大学法科大学院は十分合格できると思います。合格者のレベルとしては合格答案などを参考にし、おおよそのイメージを持っておくとよいと思います。あまりにも苦手な科目や基本的な分野で苦手な論点などがあると危険なため、極端に苦手な科目や分野を作らないように勉強を心がけ、6科目を通じて基本知識を身につけていることを答案上で示せる答案作成の訓練をしておくことが必要だと思います。今後受験される方にとって参考になることがあれば幸いです。