伊藤塾での勉強により自分の可能性が大いに広がりました。 自分の未来を切り拓くことのできる環境が、伊藤塾には整っています

特待生合格

A.Nさん:東北大学法学部4年 ◆学部成績/[GPA]:3.54  S(A+、優以上):A(優):B(良):C(可)=28:56:32:14 ◆受講講座/司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験全国公開短答模試

合格校/東北大学法科大学院(既修) 全額免除

はじめに

私は大学入学時点で自身の将来像が全く出来上がっておらず、ただ漠然と学生生活を過ごす日々が続いていました。そんな中、すでに伊藤塾で勉強を始めていた友人に連れていかれるような形で、大学構内で定期的に開催されていた伊藤塾の学内講義に参加したのですが、洗練されたレジュメと、講師の方々のわかりやすい講義に感動し、参加を重ねるにつれて「伊藤塾で勉強を頑張れば、自分の可能性を広げることができるのではないか」という思いが強くなりました。そして、大学2年生になる直前に伊藤塾に入塾しました。勉強を進める過程で、大学入試までとはまるで勝手が違う法律学の難しさに打ちひしがれることが何度もありましたが、とにかく必死に食らいつきました。結果として、予備試験の短答式試験と法科大学院試験に合格することができました。そして現在、私は複数の将来のビジョンを持つことができており、伊藤塾での勉強により自分の可能性が大いに広がったと実感しています。なお、志望校については、他の地方には出たくなかったこと、合格実績にはあまり拘りがなかったこと、学部の4年間で慣れ親しんだ地で勉強を継続できることを理由に、東北大学のみを志望しました。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

論文マスターでは事前の予習を指示されますが、私は、基礎マスター段階で論文を書く前提となる知識を定着させることがほとんどできていなかったため、予習は基本的に行わず、復習に力を入れました。まず、論文マスターの講義では、解説をよく聞き、丁寧にメモを取りました。時には説明の意味もわからないままメモを取ることもあり大変でしたが、これが復習をする際に大いに役立ちました。そして、講義を聴き終えた後、解説を聞いた問題の論述例を写し、答案の流れを掴みました。誤解しないでいただきたいのは、これは丸写しではないということです。自分が取っておいたメモや配布されるレジュメを適宜参考にして、問題提起の仕方や論証の論じ方、事実認定などを批判的に見直し、自分なりに答案を書き上げました。また、書き上げていく過程で難しいと感じた部分については、その部分に関連する基礎マスターの読み込みを行い、気づいたことをそのページにメモしたり、論述を書き上げた用紙の余白を使って自分なりにまとめたりして、後日自力で答案構成を行う際に効率的に復習できるようにしました。悔いているのは、やはり1年目の基礎マスターの段階で能動的な学習を行えなかったことです。「その論点はどのような場面で論じるのか」などのような論文式試験を見据える意識や、勉強した分野の短答の過去問を解いて短答式試験に備える意識といったものがあまりに希薄だったと思います。とりわけ前者の意識については、これを持つようになっただけで学部試験の成績も目に見えて向上しました。早い段階からこれらの意識を持っておけば、現状がより良いものになっていたのではないかと思えてなりません。

〈法科大学院対策について〉

基本的には、B+以上のランクの事項・問題をおさえていれば、要求される知識としては十分だと思います。ただし、予備試験とは異なる傾向が見られる科目もあるため、事前に過去問を解いておくと試験の現場で焦らずに済むと思います。
まず、民法・民事訴訟法に関しては、基本的な事項が問われることが多く、伊藤塾でしっかり勉強しておけば特別な対策は不要です。後者は時折難しい問題も出題されますが、試験はあくまで相対評価ですから、合否という観点からはあまり神経質にならなくてよいと思われます。
次に、刑法・刑事訴訟法に関しては、どちらも事例問題で、問われる事項自体はそこまで難しくはありませんが、時間制限がかなり厳しいです(2科目合わせて90分)。そのため、答案を時間内に仕上げる練習はしておくべきだと思います。
そして、憲法・商法に関しては、やや癖のある出題傾向になっています。憲法は予備試験とは異なり、事例問題ではなく判例の理解を試す問題が出題される傾向にあるため、遅くとも短答式試験が終わった段階には基礎マスター掲載の判例や判例百選を丁寧に読み込んでおくことをおすすめします。
商法は、典型論点だけではなく、いわゆる短答プロパーの条文・制度の説明も頻繁に求められますが、繰り返し問われている事項も多々あるため、事前の過去問演習が非常に有効です。実際、私が受験した際は、小問5つのうち3つが過去問で見たことのある問題でした。
以上、長々と試験の傾向について私見を述べさせていただきましたが、結局のところ、伊藤塾の基礎マスター・論文マスターで得た知識とノウハウをしっかり定着させていれば、合格することは難しくないと思います。

おわりに

私は現在、大学教員・裁判官・公務員(裁判所職員)のいずれかになることを考えており、この中のいずれを目指していくかについては、今後法科大学院で勉強していく中で決めるつもりです。「はじめに」でも述べましたが、今こうして複数の将来のビジョンを持つことができているのは、今までの伊藤塾での勉強があってこそだと思っております。この体験記を読んでくださっている皆様の中でも、ご自身の進路について思い悩んでいる方がいらっしゃるかもしれませんが、そんな方に私が伝えたいことは、「伊藤塾での勉強を頑張ることで見えてくるものもある」ということです。自分の未来を切り拓くことのできる環境が、伊藤塾には整っています。