予備試験対策を行っていたからこそ 最小限の対策で法科大学院に合格できました

特待生合格

R.Sさん: 一橋大学法学部4年 ◆学部成績/[GPA]: 3.15  S:A:B:C=14:22:52:20 ◆受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、 予備試験全国公開短答模試、予備試験論文直前答練+全国公開論文模試など

合格校/一橋大学法科大学院(既修)、 慶應義塾大学法科大学院(既修)、 中央大学法科大学院(既修)全額免除

はじめに

法曹を目指したきっかけは、高校2年次に参加した職業紹介イベントで、実際に弁護士の方とお 話ししたことです。そこで、法律は世の中の問題を解決するためのツールだということを聞きまし た。私はそれまで、法律は人を縛るものであるとしか考えていなかったため、法律を手段として自 ら扱うという視点は非常に新鮮に感じられました。そこで、法律というツールを熟知して、法的な 考え方を軸として世の中の問題を見てみたいと考えるようになり、法曹を目指すことを決意しまし た。一橋大学法科大学院を選んだ理由は、司法試験合格率が高いことに加え、共助の精神のもと自 主ゼミが盛んに行われているからです。一人で勉強するよりも、仲間と切磋琢磨して勉強するほう が、実力面でも精神面でも大きな向上につながると思い、一橋大学を志望校に決めました。伊藤塾 には大学1年生の冬に入塾しました。複数の科目のそれぞれについて概観をいち早く効率的に把握 することができる点が、受験指導校で勉強するメリットであると感じます。 

私の勉強法

基礎学習について

入塾時期が遅かったため、まずは基礎マスターを聴ききることを優先しました。いちいち立ち止 まって復習に時間をかけるよりも、まずは各科目の全体像を把握することを優先したのは、いい選 択だったと思います。しかし、復習を十分に行っていなかったため、論文マスター受講時に大きな 壁に当たりました。今思えば、そこで予習を怠らずに必死にくらいついていれば、より早く実力が 向上したのではないかと感じています。呉講師の講義はとてもわかりやすく、解説も頭にスッと入 り込んでくるため、講義を聴いただけでついつい理解したつもりになってしまいます。ですが、聴 いてわかることと、自分で書けることは、全くの別物です。呉講師が口を酸っぱくして何度もおっ しゃっていた通り、論文マスターにおいては予習がとても大事だと思います。また、予備試験対策 として、コンプリート論文答練・短答答練・全国公開短答模試を受講しました。いずれも良質な問 題がそろっており、自分の実力を試すのに最適でした。論文答練受講後は、自主ゼミを組んで答案 を互いに添削し合うことで、わかりやすい日本語で採点官に伝わるように文章を書けているかの確 認をしていました。短答答練については、本試験の問題よりも難しく作られているため、直前期に 解くことで、常に危機感を持ちながら勉強することができました。また、短答過去問に加えて手を 広げることを考えたときに、短答答練の問題をストックすることは、内容面・分量面で有益である と感じました。

法科大学院対策について

法科大学院の対策は、基本的には予備試験の対策をすることで足りました。中央大学法科大学院 については、形式面のクセが強かったため(特に刑法)、過去問の答案作成を1年分、答案構成を1年分行いました。慶應大学法科大学院については、過去問の答案構成を1年分行いました。一橋大学法科大学院についても、過去問の答案構成を1年分行いました。私は、予備試験対策で答案を 何通も書いていたこともあり、法科大学院の過去問に触れる目的は、専ら形式面の把握と試験当日 の時間配分戦略を立てることにありました。ですので、このように、法科大学院プロパーの対策は 最小限にとどめました。予備試験対策を行っていたからこそ、最小限の対策で合格できたのだと感 じています。確かに、法科大学院入試の試験問題自体は、決して簡単ではありません。予備試験の 対策を行っている人でも、いざ法科大学院入試の過去問に触れると、不安になることはあると思い ます。ですが、入試の合否はあくまで相対評価で決まるため、不安に思いすぎなくても大丈夫です。 予備試験の論文対策を通じて、「論点の問題意識を正確に捉える→理由づけ・規範・あてはめを理 解する→暗記する」という作業を繰り返すことができていれば、法科大学院入試を突破することが できると思います。また、各法科大学院の出願に当たっては、ステートメント(自己推薦書)を提出することが必要となります。書くことがなくて困るということがないように、余裕のあるうちに、 弁護士事務所のインターンシップや検察庁説明会などに積極的に参加して知見を広げておくことをおすすめします。 
 

おわりに

伊藤塾を利用して、基礎部分の土台を効率的に構築できて良かったと感じています。法科大学院 入学後は、知識の幅を広げてより深い理解を身に着けることを目指して日々勉強しようと考えてい ます。また、伊藤塾の予備試験対策の各種模試を利用して、定期的に自分の実力を把握したいと思っ ています。これから法科大学院合格を目指す皆さんには、時間に余裕があるのであればぜひ予備試 験の対策を中心に、並行して法科大学院の試験対策をすることをおすすめします。これから何回も 不安な気持ちになることがあると思いますが、「淡々と」正しい勉強をしていれば、必ず合格できます。「やればできる。必ずできる。」と信じて、頑張ってください。