自分で答案を書いてみることの大切さを実感。伊藤塾でしっかり学習すれば合格する力を得ることが出来ます。
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H.Mさん |
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【学部成績】3.74 /A:B:C=102:26:4
受講講座:司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング,法科大学院別過去問分析講義・模試
法律の学習を始めた理由 | 私の「推し講座」 | 私の「推しフォロー制度」 | 合格のカギ(秘訣) |
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資格の安定性 | 呉・基礎マスター(入門講座) | 試験情報提供(マイページ・メールなど) | 繰り返し解く |
【はじめに】
私が法学部に入学した頃は、自分が法曹を目指すなんて思っていませんでした。しかし、学部で法律の勉強をするうちに、身近な生活にたくさんの法律が関わっていることを実感して面白さを感じたことと、もともと資格を取得し手に職を付けて働きたいと考えていたことから、自分が学んだ法律の知識を活かして比較的場所や年齢を問わず働くことのできる弁護士に魅力を感じるようになりました。
しかし、弁護士を目指すことを決心するまでには少し時間がかかってしまい、大学2年生の終わりがけでした。自力で勉強することも考えましたが、とりあえず法科大学院入試のために勉強しなければならない分でも膨大な量があり、約1年半で効率よく網羅し身につける自信がなかったので、受験指導校を使って勉強することにしました。そして、周りの法曹を目指している友達のほとんどが伊藤塾に通っておりすすめられたことや、毎年多くの司法試験合格者を輩出している実績から、伊藤塾を選びました。
受験指導校で勉強するメリットは、効率よく合格に必要な勉強を進められることだと思います。自分で基本書を読んでいるだけでは、実際にどこが大事なのかがわかりにくく遠回りな勉強になってしまう可能性が高いですが、受験指導校の講義では押さえておくべきポイントを教えてくれるため力を入れて勉強すべきところが把握でき効率の良い勉強につながります。
また、答案の書き方やこの知識を答案でどう活かすのかなどの受験テクニック的なものも含めて学ぶことができます。
【私の勉強法】
◇基礎学習について
私は弁護士を目指す決断をしてから法科大学院の入試まで1年半ほどしかなかったため、1年で基本7科目のインプット・アウトプットを行うことができる呉講師の速修コースを選択しました。
会社法や民訴・刑訴法は基礎マスターと論文マスターの内容が並行して進められるのですが、これによりインプットの段階で各論点が実際にどのような問題で出てくるのかや、各規範に対するあてはめのイメージをつかむことができ、知識が定着しやすかった気がします。
呉講師のクラスでは、基本的に講師が書いた基礎本を使用するのですが、この基礎本は重要度に応じてメリハリをつけ図表なども用いながら書かれているためとてもわかりやすく、私はこの基礎本を中心にインプットを繰り返し行いました。
アウトプットでは、論文マスターで取り扱った問題研究の問題のうち、Aランク以上のものを中心に、自分で書けるようになるまで繰り返し解きました。全ての問題で答案を書いていると時間がいくらあっても足りないので、基本的にはまず細かめに答案構成を行い、規範の論証が覚えられていないところについては規範も文章で書いて練習しつつ覚えるというようにしていました。
司法試験や法科大学院入試においては、どちらかというと得意な部分を極めるより、少しでも苦手な部分を減らし相対的に沈まないようにすることが大事だと思うので、力を入れて取り組むところとそうでないところのメリハリをつけて勉強ができるといいと思いました。
法科大学院対策について
まず、受験した全ての法科大学院について共通して行った対策は、問題研究のAランク以上のものを繰り返し解くことと、直近の過去問を2~3年分解くことです。
どの法科大学院入試でも基本論証を書けるようにしておくことや、各科目の答案の流れやあてはめのイメージを把握しておくことなど必要となる勉強は同じだと思うので、私は問題研究を使って基礎を固めることを意識していました。
過去問演習は数年分解くだけでも、各大学院の問題形式や出題傾向を把握することができ、今年出そうな分野を予想して直前にそこを少し手厚く確認しておくなどの対策ができます。実際に、私は各法科大学院入試の直近3年分の過去問で出題されている分野を科目ごとに書き出し、出題されていない重要な分野や関連する分野の中から出題されそうなものをいくつか絞って試験の直前に見返したところ、全ての入試で1つ以上は直前に見ていたところが出題され、自信をもって解くことができました。
また、過去問演習により試験当日で重要な時間配分を練習しておくことができます。大学院によって問題数や時間配分が異なるので、上で述べた過去問の内容よりも、この時間配分をつかむことの方が重要だと思います。
以下、私が受験した各法科大学院の特徴と意識したことを挙げます。
京都大学法科大学院:
憲法&行政法、民法&民事訴訟法、刑法&刑事訴訟法が各3時間、商法が2時間と、試験時間が長いうえに問題数が他の大学院よりも多いため、体力勝負です。各科目の時間配分が難しく、特に刑事系は時間がタイトなので、私は過去問演習を通じて時間内に一通り答案を書く練習をしました。
大阪大学法科大学院:
民法では小問ごとに行数制限があり形式が特殊なので、少しでも説明問題に慣れておく必要があると思います。
名古屋大学法科大学院:
民事訴訟法・刑事訴訟法からの出題がないため対策しなければならない科目数は他の国立大学と比べると少ないです。ただし、各科目で語句等の説明問題があり、各試験時間も短めなので、説明問題と論文問題の時間配分を考えておき、説明問題でわからない問題は他の受験生もわからない可能性が高いためある程度割り切ることが大事だと思います。
中央・慶應義塾大学法科大学院:
憲・民・刑で150分、商・刑訴・民訴で120分なので時間がタイトで、たくさんの文字を速く書き続ける体力が必要です。時間が厳しくてもとりあえず全科目に手をつけある程度重要なことは書くことを意識し、削れるところはうまく削って時間内に答案を完成させられるように練習しました。私は、伊藤塾の法科大学院別の講座と模試を受講しました。私立の受験はまだ受験に慣れていない状態で受けるので、講座で出題傾向や気を付けるポイントを聞いたり模試を添削してもらえたりするのはとても心強かったです。
(法科大学院進学後に予備試験を受験予定の方)予備試験を受験される理由
法科大学院は司法試験に出るような内容だけを扱うわけではないと思います。もちろんそれも実務に出るうえで大事になってくることもありますが、予備試験の勉強をすることで必然的に司法試験に向けた勉強もでき、より司法試験合格に近づくことができると思うので、予備試験を受験しようと考えています。
おわりに
これから法科大学院合格を目指す皆さんへ
法科大学院入試は、伊藤塾の基礎マスターや論文マスターで扱われた内容をしっかり勉強すれば、合格に必要な力を身につけることができます。講義を一通り聴き終えた方は、アウトプットを中心に行い、わからないところは適宜基礎マスターのテキストに戻って確認したり論証を覚え直したりする方法が良いと思います。
私は法科大学院入試の勉強を通して、自分で答案を書いてみることの大切さを実感しました。テキストを眺めているだけではなかなか答案を書くのは難しいので、初めはうまく書けなくても参考答案等を見ながら書き方やあてはめの仕方などコツをつかんでいくと良いと思います。
また、私は答案を自分の手で書くことで論証も定着しやすくなり、書くスピードも上がりました。友達と答案を見せ合ってアドバイスし合ったり論点の確認をしたりするのも、自分の強みや弱みを知ることができ答案に活かすことができるのでおすすめです。
勉強しなければならない分量が多くて大変ではありますが、それぞれの目標に向かって頑張ってください。応援しています!