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仕事を通して得た知識やオンオフの切り替えが法科大学院入試にも活きました

S.Mさん
東北大学経済学部卒業

【合格校】東北大学法科大学院(既修)全額免除、早稲田大学法科大学院(既修)、中央大学法科大学院(既修)全額免除

学部成績:3.2 /S:A:B:C=7:38:27:28
受講講座:司法試験入門講座 本科生+リーガルトレーニング コンプリート論文答練など

私の「推し講座」私の「推しフォロー制度」合格のカギ(秘訣)
論文マスター(入門講座)質問制度基礎の反復

はじめに

弁護士を目指したきっかけは、大学卒業後、税理士法人に所属し、他の税理士、公認会計士や弁護士の方々と協力しながらM&Aの仕事に従事しておりました。仕事を通じて、租税法を適切に適用するためには現状の自分の知識では不十分と感じ、法科大学院で基本七法を中心に法を学びたいと考えました。志望校は最近の司法試験の合格率、及び学費の免除の有無を基準に選びました。
予備試験や司法試験のような相対試験においては、周りの受験生が書ける記述を書けないと大きく差を付けられてしまいます。多くの受験生が利用している受験指導校を選択することが重要であると考え、伊藤塾を選びました。

私の勉強法

◇基礎学習について

伊藤塾の法科大学院や予備試験の合格体験記を読んでみると、論文ナビゲートテキストで規範を覚えて論文マスターを繰り返すという勉強方法を実践している方が多かったのでこの方法を採りました。この勉強方法であれば、法科大学院入試に必要な知識は修得できると思います。多くの方が答案構成を繰り返せば充分と記載していたので、私も15分で1問を再現するということを心がけていました。留意すべき事項として、司法試験採点実感や法科大学院入試の採点実感などで論点の規範を切り貼りした答案は印象が悪いと言われることがあります。しかしながら、事実として、伊藤塾生は司法試験に多く合格しており、論文ナビゲートテキストでは記憶した規範の反対説・判例などを踏まえて理解を深め対応ができるので、あまり神経質にはならなくてもよいと思います。わからない論点があれば、基礎マスターを読んでじっくり調べる方法をとっていました。
基礎マスターは、全科目ひと通り早く聴き終えた方がよいと伊藤塾の先輩などから聴いていたので、2倍速でどんどん進めました。講師の方が言っていることがその時点で理解できればよいと考え、理解できないところは思い切って深く考えるのをやめ、メモを残すことにしました。
工夫としては、社会人の税務の実務経験があり、民法と商法が得意だったので、これらをご褒美のようにしてほかの科目の勉強の間に挟んだりして、やる気がなくなるのを防ぐようにしていました。

◇法科大学院対策について

いずれの法科大学院も1科目以上よくできなかったものがありましたが、合格できていたので、法律試験科目以外の要素もあるのかなと感じました。ステートメントの作成やGPAなど事前に努力できることはすべきかと思います。
願書についてはオープンになるのが割と早いので、東北大学法科大学院が私の夏入試の第一希望でした。基本的に私が実践した勉強方法で、ほとんど対応できたと思います。ただし、憲法と商法に関しては、予備試験や司法試験と異なる出題形式です。このことを事前に確認し、憲法は判例の理解が問われることが多いため、基礎マスターで判例の読み込みを2週間前から実施しました。商法は制度趣旨の説明が主で、過去問と同じ問題が出たりするので、多めに7年分の過去問を解きました。他の科目については過去問を5年分解いて試験に臨みました。本番では得意科目と思っていた民法で法的構成を間違うというミスをしてしまいましたが、なんとか合格していたので、1問くらいできなくても諦めない方がいいと思います。
中央大学法科大学院は東北大学と試験日程が近かったので、あまり東北大学ほど対策に時間をかけることはできませんでした。過去問を3年ほど解いて試験に臨みました。これも基本的に私が実践した勉強方法でほとんど対応できたと思います。ただし、憲法で近年、非常に特殊な問題が出題されること、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法では行数制限があることは意識して勉強しました。これらの点は意識して受験に臨むべきかと思います。前者は、現場の雰囲気から他の受験生も同じように困惑していたことを踏まえると最後まであきらめず書ききることが重要かと思います。後者は過去問演習で慣れることで十分かと思います。
早稲田大学法科大学院は、これも基本的に私が実践した勉強方法でほとんど対応できたと思います。ただし、民法の配点が非常に高いこと、近年の入試問題では、予備試験の問題に似た問題が出題されることを意識しながら、過去問3年分と予備試験の過去問を解きました。民法は配点が高いので時間をかけて対策する必要があると思われがちですが、それほど難しい問題は出題されません。そのため、他の科目と同様の勉強時間で足りると考え、実践しました。それ以外の科目はオーソドックスな問題であるので、対応しやすいと思います。本番ではやはり予備試験に似た問題が多く出題されましたので、過去問を分析することは重要です。本番では憲法で何がメインで問われているのかわからず、あまりよくできませんでした。

予備試験を受験される理由

現状、法科大学院に進学すると既修コースでは2年目には司法試験が受験できるので、予備試験を受ける時間的メリットはありません。しかし、司法試験まで長い道のりであり、中だるみを解消するために有用であること、予備試験での勉強は、司法試験の勉強でも有用である(予備試験ルートでの司法試験合格率参照)ことを踏まえると、予備試験を受験するメリットは大きいと思います。このことから、私は進学後も予備試験を受験する予定です。

おわりに

伊藤塾の教材には合格に必要な知識が詰まっていることが法科大学院入試でわかったので、安心して学習できます。社会人からの法科大学院入試では年齢体力的に不利となることもあると思いますが、これまでの知識と経験が無駄にはならないこと、社会人はオンオフの切り替えを意識的に行っていることが多いことなど、学生にはないメリットも有しています。その点も考慮して、自分のプランを設計してほしいと思います。



※プロフィールは2022年度合格時点のものです。