伊藤塾は勉強の筋道が定まっていて安心して学習できた
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T.Kさん
予備試験受験経験あり法曹コースで合格部活/サークル/アルバイトと両立
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学部成績:2.49 /A+:A:B:C=26:33:69:15
受講講座:司法試験入門講座本科生+予備試験全国公開短答模試
私の「推し講座」 | 私の「推しフォロー制度」 | 合格のカギ(秘訣) |
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論文マスター(入門講座) | 質問制度 | 勉強のメリハリ |
はじめに
私が法律家を目指したのは、法律という客観的な物差しを用いて社会を動かしていく職業に憧れを感じたからです。法律は文系学部で学ぶにもかかわらず、文系理系といった括りを超えて社会のあらゆる場面の根底に存在しているという点に面白さを感じ、将来は法律を扱う職業に就きたいと考えるようになりました。そして、せっかくならば専門家として携わりたいということで法律家を目指すに至りました。
志望校は司法試験の合格率と学費、通学距離等を考えて選択しました。伊藤塾には大学3年生の春から入塾しました。時期としては遅めだったので伊関講師の1年合格コースを選択しました。1年半程で基礎マスターと論文マスターを終えるのはかなりタイトなスケジュールでしたが、その分短期間で集中して取り組むことができたので良かったと思います。
受験指導校を使って勉強することのメリットとしては、勉強の筋道がすでに定まっていることがあると思います。自分で勉強する場合、そもそもどの基本書を使えばいいのか、いつ頃から問題演習をはじめればいいのか、各分野の比重をどうすればいいのか等悩みが尽きませんが、受験指導校はそういったノウハウを持っているので勉強自体に集中することができました。
私の勉強法
◇基礎学習について
学習のポイントは、各法律・条文の趣旨目的を意識することだと思います。典型例から外した出題や原則を修正パターンの出題では、趣旨目的から妥当な結論を導くことが求められます。また、論証も趣旨目的から構成されていることが多いので他に流用することができたり、最悪内容が飛んでしまっても最低限の理由付けは展開することができます。
私が最も役に立ったと思う講座は論文マスターです。基礎マスター段階で論証を覚えても実際どう使うのかわからずうまく暗記できなかったのが、問題を解いていくなかで身についていく実感がありました。毎回の予習については、Aランク指定された設問は時間を測ってテキストを見ずに答案を書き、Bランクのものは答案構成のみにとどめました。1周目は解く前に軽く論点や論証の復習をし、2周目に解く際はできるだけ事前の復習をせずに取り組みました。答案を書いた後は講義を聞き、解答例と見比べて自分の答案のどこが足りなかったかを確認しました。講師には、答案例を暗記するのではなく自分の答案のどこが足りなかったか、どう直せばいいかを心がけるようにというアドバイスを受けました。問題によっては主要な論点ではない論証を短縮して文量を抑えたり、減らした分当てはめを充実させたりする答案例もあり、そのようなテクニックも吸収するよう努めました。伊藤塾に入塾してからは、大学の授業は主に復習のために活用しました。また、答案の書き方を学んだことで定期試験でも好成績を収めることができるようになりました。法曹コースで法科大学院入試に挑む場合は定期試験の成績も重要になるので、その点でも役に立ちました。
◇法科大学院対策について
中央大学法科大学院については、過去問数年分の傾向や講師のお話から基本的な条文や論点が出題されるとのことだったので、問題研究のAランクを中心に勉強しました。もともと予備試験の対策で問題研究を解いており、そのままの流れで特別な対策は行いませんでした。ただ、試験時間が予備よりも短く答案用紙も予備より少なかったため、2年分の過去問を本番と同じスタイルで解きました。また、論証を短くまとめ問題提起の部分を削るなどして答案用紙に収まるようにしました。早稲田大学法務研究科の特別選抜については、面接試験だったので試験勉強的な対策は行いませんでした。合格したゼミの先輩やインターネットで質問に関する情報を集め、ステートメントで書いた志望動機や将来目指す法曹像、これまでの勉強などについて一通り深掘って話すことができるようにしました。不合格になった原因としては法曹コースGPAが低かったからだと考えています。1,2年生で法曹コース指定科目の成績が芳しくなく、落とすことはなかったもののCをかなり取ってしまい3,4年生で挽回しきることが難しくなってしまいました。GPAとステートメント、面接での合否判定となるため、GPAは2後半あると安心かなと思います。そのためにも、定期試験では法曹コース科目はBをキープし、余裕があればA以上を狙えるような勉強を心がけると良いと思います。
予備試験との平行受験において法科大学院入試で工夫したこと
1年合格コースで早い段階から論文問題に触れていたので、答案を書くことに対する抵抗感はありませんでした。予備試験対策をしていれば法科大学院対策は十分だと講師の方に言われていたので、予備試験対策に一本化して効率的に勉強することができました。また、それなりに答案を書いてきて論証を覚えることができ、表現や当てはめの仕方を工夫したりする余裕ができたことも良かったと思います。
法曹コースカリキュラムについて
早稲田大学の法曹コースは、2年生から本格的に応用科目が始まり、推奨時期に履修すれば3年生で対象科目を終えることができます。推奨時期通りだと毎学期5科目程履修することになるため、時間割の自由度はあまりなく試験期間の負担も少なくありません。毎回課題がある授業はほぼなく、中間試験を課す授業5つ程でした。出席等もなく成績評価は定期試験100%でした。評価は相対評価ですが、必修科目より高評価を取ることは難しいです。
「合格の秘訣」について
開放型を選択した理由は、受験科目が少なくて済むことに加え、一般既修と比べて受験者が少なく合格しやすいと考えたからです。受験科目は憲法民法刑法でこれらの科目が得意だと有利になると思います。しかし、学部成績も考慮されるためあまりにも成績が悪いと足を引っ張ってしまうおそれがあります。とはいえ、論述試験と合わせて合否判定がされることから、論述試験で頑張ればGPAが2前半でも十分合格することが可能だと思います。また、一般既習も出願して追加で科目を受験すればこちらでも合格のチャンスがあり、単に機会を増やすという点でも選択して損はないと思います。
おわりに
伊藤塾を利用して良かった点は、勉強の道筋かある程度定まっている点です。自分自身で基本書等を使って勉強することが苦手な自分にとっては、基礎マスタ→論文マスターと基本的な道筋が定まっておりそれに沿って勉強すればいいというのはとても心強かったです。