これだけ学べば大丈夫という安心感をもちながら学習できた
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K.Mさん
予備試験受験経験あり部活/サークル/アルバイトと両立
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学部成績:3.08 /A:B:C=39:73:20
受講講座:司法試験入門講座本科生+LS入試対策ゼミ
私の「推し講座」 | 私の「推しフォロー制度」 | 合格のカギ(秘訣) |
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論文マスター(入門講座) | カウンセリング制度(合格者・講師など) | 継続 |
はじめに
僕は大学一年生の夏休みに伊藤塾で学習を開始しました。コロナ禍でオンライン授業が多く時間に余裕があったため、それなら司法試験を目指してみるかというのが最初の動機です。もっとも、大学二年生のときにゼミで参加した検察庁の見学会で、検察の仕事が非常に興味深く、より強く法曹になりたいと感じるようになりました。伊藤塾を選んだ理由は、合格実績の高さです。受験指導校はいくつかありますが、合格実績を見たら伊藤塾以外は視野に入りませんでした。伊藤塾に入ってよかったところは、第1に同じ志をもつ勉強仲間ができたことです。札幌に校舎はありませんが、定期的に塾生が集まる機会を設けてくれたりして、塾生同士の交流もありました。第2に、基礎マスターと論文マスターで、これだけ学べば大丈夫という安心感をもちながら学習できたことです。基本書など、どれを選べば良いのかという煩雑さを回避できることは長い受験生活において非常に大きなメリットであると思います。
京都大学法科大学院を第1志望にしたのは、司法試験合格率が非常に高いことと、講師陣のレベルが非常に高いと伺ったからです。また、ずっと京都に住んでみたいと思っていたので、合格することができてとても嬉しいです。
私の勉強法
◇基礎学習について
勉強方法としては、学習初期では基礎マスターを一通り終えることがまずなによりも重要であると思います。基礎マスタ-を全て終らせるだけでかなりの時間がかかります。ここでいかに早く基礎マスターの全部を受講し終わるかで、後に論文マスターや短答対策をどれほどやれるかにかかってくると思います。もちろん、基礎マスターを受講した後に復習をすることは非常に効果的ですが、復習に時間をかけすぎて基礎マスターが全く進まない状態というのも好ましくないと思います。それよりも1度森を見て、全体像を把握してから個々の木々を見ていくのがいいのかなと思います。うまい塩梅をみつけることが大切です。基礎マスターを受講し終わったら、主に論文対策になります。僕が論文の勉強をしていて失敗したなと思うのが、問研の規範を丸覚えするような学習をしてしまっていたことです。確かにそれだけで、ある程度論文の問題に対応することはできますし、できた気分になることはできます。しかし論文の学習というのは、規範を覚えるだけに留まらず、そもそもの答案の書き方、つまり論理的な思考をいかに答案に反映させるかを学ぶことがとても大切です。規範だけを書いていてもそこに高得点はつかないはずで、なぜその規範が必要とされるのか、問題の所在と原則的帰結、修正の必要性などを自分の言葉で説明できるようにすることが本当に重要であると、4年生になって気づきました。また、条文を日頃から見慣れていることも重要です。ただでさえ重たい六法を持ち歩いて、基礎マスターや短答対策をしているときに条文を探すのは億劫な作業ですが、その積み重ねが論文の学習をするときに効いてくるはずです。規範は基本的に条文の文言との関係で問題になります。条文の解釈という姿勢を常に意識して学習するといいと思います。
ちなみに、僕は1年生のときからずっと同じカフェでアルバイトをしていました。月に平均して60~70時間ほど働いていました。もっとも、予備試験の直前や法科大学院入試の直前はあまりアルバイトもしていませんでした。アルバイトをすることは、社会経験としても後の人生で役に立つと思います。勉強だけをしているよりも、魅力的な人間になれるよう、部活・サークル・アルバイト等自分が好きなものを続けると、豊かな大学生活になると思います。勉強との両立のために、融通の利きやすいバイト先を選ぶのが大切だと思います。
◇法科大学院対策について
僕は京都大学法科大学院と同志社大学法科大学院を受けましたが、どちらも基本的には予備試験の論文式試験に向けた学習で足りると考えています。もっとも、法科大学院の入学試験では、憲法で言えば統治分野など、予備試験では頻出ではない分野が必ず一問は出題され、特別な対策が必要となることがあります。そういった分野は日頃の学習では対応できないので、試験2~3ヶ月前から論文ナビゲートテキストを基本的に使い学習をしました。論文ナビゲートテキストは細かい部分まで記載してあるわけではないので、理解が足りない部分については基礎マスターに立ち戻り、学習していました。時間をかけて過去問を解いてみるのも大切だと思います。そういった訓練をしていると本番での緊張感がいくらか安らぐのではないでしょうか。同志社大学法科大学院の過去問の解説は割と親切であった気がするのと、5科目で1年度が終るので過去問学習をするには向いていると思います。もっとも、京都大学法科大学院の過去問は一問一問が非常に重く、また模範解答のようなものがなく解説もあまり役にたたないものであったので、何年分も解くというよりは、時間感覚を身につけるために1~2年分解くくらいがいいのではないかと思います。
最後に、法科大学院入試の対策は、基本的に予備試験の論文対策で足りると思います。したがって、問研をいかに本質的な部分まで理解するかが重要です。規範を丸覚えするような学習は、問題を何も理解していない状態であるのと一緒だと思います。なぜその規範が必要となったのか、条文を逐一ひいて、文言との関係で考える癖をつけることではじめて法律の用い方を理解できると思います。
予備試験との平行受験において法科大学院入試で工夫したこと
学部在学中に予備試験に受かることを目標に学習していれば、法科大学院入試の段階である程度論文問題も対応できるようになっていると思います。また、予備試験の短答の学習は、知識の基礎を作ってくれます。見たことがない論文問題がでてきたとき、短答知識を用いて問題に対応できることも少なくありません。僕は結局大学4年生の時の短答式試験も通過できませんでしたが、あと一歩の点数までもってくることができました。予備試験の対策を続けていたことで、焦ることなく法科大学院入試の対策をはじめることができます。
おわりに
伊藤塾に入ったことで、同じ志をもつ仲間や、とても尊敬のできる先輩方との出会いもありました。また、これを学べば大丈夫という安心感を持ちながら学習を続けることで、心の余裕もありました。予備試験の短答式試験に受かることはできませんでしたが、自分なりに、最後は良い結果を残せたかなと感じています。京都大学法科大学院では、引き続き司法試験に向けた学習を続けながら、合格後の実務を見据えた法科大学院での学習も頑張りたいと思います。