伊藤塾では法律教育のプロによる講義が受けられるため、効果的に学習が進められました。
Cさん
大阪大学法学部 4年在学中
・東京大学法科大学院(既修)
・慶應義塾大学法科大学院(既修)
◆ 受 講 講 座 / 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、予備試験論文直前答練、予備試験論文模試、予備試験口述模試など
※掲載しております合格者のプロフィールは、2013年合格時点のものです。
※2013年予備試験合格者の皆様は、司法試験合格前のため、ご本人の学習環境に配慮して、実名・イニシャルでの公表を控えさせていただきます。
はじめに
私が法律家を志したのは、大学の法学部に入学することが決まった頃でした。そして、大学に入学し、伊藤塾長の講演を拝聴したことをきっかけに、大学1年生の5月に伊藤塾に入塾しました。
独学や大学での講義を活用しての挑戦も検討しましたが、今考えると伊藤塾を選択して賢明だったように思います。というのも、伊藤塾では、学部における法教育とは異なる目的・視点から、予備試験、司法試験合格を目的とした法律教育のプロによる講義が受けられるため、効果的な学習が進められたと考えるからです。
私がとった勉強方法
基礎的な法知識・法理論の修得について
多くの合格者の方がおっしゃっていることだと思いますが、基礎的な法知識・法理論は合格答案の核になるものであり、非常に大事な ものだと考えます。そして、私が基礎を学ぶ際にもっとも気をつけていたことは、体系を意識する、ということです。体系を意識するメリットは2つあると思い ます。1つ目は、体系に意識した暗記を心がけることで、記憶に残りやすくなる、ということです。論点の体系的な位置付けを理解しないまま、論証や結論を記 憶しようとしても、きっとすぐに忘れてしまうことでしょう。これに対して、体系的な位置付けを意識すれば、近接論点の記憶と結びついて、記憶はより強固に なると思われます。2つ目は、未知の問題にぶつかった時に、対処しやすくなる、ということです。未知の問題にぶつかったとき、何が問題となっているのかす ら分からない、ということが往々にしてあります。そんなとき、体系を追って考えることができれば、何が問題となるか、ということが自然と見えてくることが 良くあります。以上より、体系を意識するということは非常に重要だと考えます。
そして、体系を意識した学習を進める上で、私が活用したのは基礎マスターテキストです。テキストを何度も何度も確認することで体系を意識しつつ、記憶を定着させることができます。そして、基礎固めの際に繰り返すためのテキストとして、基礎マスターは必要十分の情報が詰まっていると考えます。私は、基礎マスター、論文マスター以外には、判例百選しか使用していませんが、予備試験の対策ならば、これらを網羅することで知識的には十分でした。
短答式試験対策について
私は、短答式試験対策としては、憲法・民法・刑法は基本的に基礎マスターテキストを繰り返していました。また、その他の科目については、それまでのイン プットが十分ではないと感じていたので、短答マスターを受講しました。短答マスターを担当されていた岡崎講師の講義は、非常にメリハリの付いたものであ り、そのおかげで効率的なインプットができたと考えます。さらに、インプットをある程度進めてからは、伊藤塾の短答答練を受講することで、時間配分や、効率的な解き方を試行錯誤で身につけることができました。
論文式試験対策について
論文式試験については、基礎マスター、論文マスターを受講し、論文直前答練を受ける、以外のことをしていません。ただ、私は、論証についてはこだわりが あったので、論文マスター、答練と並行して、論証パターンを自分で作り、それを記憶するようにしていました。この作業のおかげで論証の流れが自然と記憶で き、本番で大きな力になったと考えます。このように、インプットを意識したアウトプットをする、というのも学習の効率化のために重要であると考えます。
法律実務基礎科目対策について
法律実務基礎科目については、伊藤塾の基礎マスターを受講し、民事は要件事実の基礎を、刑事は事実認定の基礎を学びました。その後、法律基本科目の学習の 際、実務科目で学んだ事項を意識しながら、答案を書くように心がけていましたが、他に特別な対策は取っていません。後は論文直前答練で実際に2~3通ほど 答案を書いたくらいですが、それでも本番ではA評価を頂けました。法律実務基礎科目は、新しい科目というよりも、既存の科目の応用として捉えた方が、楽し く、効率的に学べると思います。
一般教養科目対策について
(1)短答式試験対策について
一般教養については、対策のためのインプットは一切していません。費用対効果が低いと考えたからです。ただ、本番でどのような順番で問題を解くか、といったシミュレーションは不可欠なので、私は、伊藤塾の短答答練を受けながら、自分なりの解き方を模索しました。
(2)論文式試験対策について
伊藤塾の論文直前答錬の解説講義において、講師がおっしゃっていた、一般教養における答案の枠組を意識しながら答案を書くことで、最低限の対策ができました。
口述試験対策について
伊藤塾で行われていた、口述模試を受講しました。模試において、本番とまったく同じ形式で練習することができたので、本番では落ち着いて臨むことができました。
また、インプットの教材として、短答マスターの情報シートを活用し、訴訟法については短答マスターを聴き直しました。これにより、イメージが掴みにくい訴訟手続きについて、メリハリのある復習ができたと考えます。
法科大学院との併願について
併願に際しては、確かに、予備試験の短答式試験と、法科大学院の適性試験の日程が近い、というデメリットがあり、これには十分配慮すべきでしょう。
しかし、予備試験という大きな目標を設定することで、効率的に勉強を進めることができるという大きなメリットが存在します。さらに、予備試験に段階的にでも合格することで、自信がつき、心理的余裕が生まれます。このように、併願はデメリットを上回るメリットがあると私は考えます。
伊藤塾の学習と大学生活との両立、学習フォローについて
私は、良い法律家になるには、様々な経験を積むことが不可欠と考え、大学3年の後半まで部活やサークル活動に打ち込んでいました。そのせいか、学習が大幅 に遅れがちな時もありましたが、伊藤塾のインターネットフォローシステムを活用することで、なんとかカリキュラムを終え、試験を迎えることができました。多忙な人にとっては、フォローシステムは救世主となり得るのではないでしょうか。
合格後を見据えて
私は、合格後はなんらかの形で刑事司法に関与していきたいと考えています。このように考えるようになったきっかけは、刑事訴訟法を担当して頂いた、山本有 司講師が講義中にされたお話でした。また、講師の方々が講義の合間にされるお話も、私のモチベーションを保つ上で非常に役立ちました。
最後に
私が予備試験に合格することができたのは、伊藤塾のテキストや講師を信じて、勉強を進めてきたからだと考えています。同じテキストを何度も繰り返していると、時に不安になったりもします。そんな時に、「手を広げ過ぎない」「とにかく基礎が大事」という言葉を思い出し、とにかく信じてやってきたことが、実を結んだのではないでしょうか。
そして、一緒に勉強し、議論に付き合ってくれた友人、弱気になったときに話し相手になってくれたサークルの仲間、支えてくれた家族や恋人の存在も大きかったと感じます。いつも感謝しています。本当にありがとう。
次は、いよいよ本丸の司法試験が待っていますが、慢心せず、全力疾走で駆け抜けたいと思います。