予備試験が難しい理由は、出題範囲が広いことと、問われることが基礎的だからこそミスができないこと。論文式を意識した対策で合格しました

大学在学中に合格

I.T さん
 

合格者イラスト
京都大学法科大学院(既修)2 年在学中
◆ 出 身 大 学 /同志社大学法学部
◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験短答答練、予備試験全国公開短答模試、予備試験口述模試など

※プロフィールは、2016年合格時点のものです。

はじめに

私は、もともと法科大学院を主軸に考えていました。予備試験を受験したのは、法務省から公式に成績をもらい実力を確認したかったからであり、また法科大学院を修了したにも拘わらず司法試験の短答式で不合格となってしまうのだけは絶対に嫌だと思ったからです。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

論文式試験合格のためには、高度な法知識・法理論は不要というのが、論文式試験の過去問に目を通した時の第1印象でした。70分の試験で答案用紙も4 ページしかないのだから、難しい出題ではないはずです。予備試験が難しい理由は、出題範囲が圧倒的に広いことと、問われることが基礎的だからこそ少しのミスをするだけで一気に順位が下がってしまうことにあると思います。だからこそ、基礎的な法知識・法理論を確実に身に着けることを第1に学習を進めました。具体的には、基礎マスターテキストを読み込むとともに、論文ナビゲートテキストや論証パターンを再現できるように考え方とフレーズを覚えこみました。

短答式試験対策について

予備試験に必須なのが幅広くかつ盤石な法学の基礎と考えると、短答式試験の学習は重要な意味合いをもちます。論文で問われる知識、論点、判例などは、全て知識としては短答式試験ですでに問われていますので、論文を意識した学習をしました

論文式試験対策について

短答合格時点で知識面では十分合格水準を満たしていたと思います。そこで、とにかくミスを減らすこと、答案を書く速度を上げる観点から論文式対策を進めました。そのためには、問題の検討手順や答案を書く際の処理手順といったものを自分の中で確立しておく必要があります。そこで伊藤塾の論文マスター、問題研究を用いて、どのように問題を読めばミスをせずかつ早く問題を分析し、答案を書けるかを研究しました

口述試験対策について

口述対策としては知識の見直しと六法の素読を行い、伊藤塾の口述模試を受けました。口述模試で合格点がついたことで自信がついたし、本番でもマナーなどの形式面について悩まず試験に集中できました

法科大学院入試との併願について

京都大学法科大学院入学を主たる目標としていた結果、予備試験にも合格したという形になりました。両者の論文式試験の出題範囲・形式はほぼ同じで、間違いなく併願した方が得です

合格後を見据えて

アメリカにいた経験や英語能力を活かして、国際弁護士として活躍したいと思っています。早く司法試験を受けられることから、ここで得た1年は研究や英語の鍛錬、就職活動にまわしたいと思います

最後に

網羅性を意識した学習をし、短答にせよ論文にせよ問題分析・答案構成速度を上げ、ミスを最小限にしたことが今回の勝因だと思います。これから予備試験合格を目指される方々には、 ぜひ確固たる自分なりの事案分析・答案構成手順を見つけてほしいです。