伊藤塾で最高の助けとなったのは、信頼できる講師の方々との距離が近いことです。

受講講座：司法試験入門講座 本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、予備試験全国公開論文模試、予備試験口述模試など

はじめに

私は１年生の秋に伊藤塾に入塾し、２年生の春から予備試験合格を目指し本格的に勉強を始めました。私は高校時代の部活の仲間で特に親しかった友人が医学部を目指すことを聞き、文系で医者と張り合えるのは法曹三者しかないと思ったため、その時から司法試験を目指すようになりました。つまり、単純に友人に負けたくないという思いから司法試験を目指し始めたので、他の皆さんのように立派な理由ではないかもしれません。それでも伊藤塾に入塾して勉強をしていくうちに法律の面白さを実感できたため、きっかけは何であれ予備試験合格を目指して勉強してきて良かったと思っています。

私の勉強法

◇基礎学習について

私は２年生の春から秋頃にかけて基礎マスターを受講し終えました。その時期はバイトを週４、５回で行っていたため、バイトが始まる前や終わった後に講義を聴いていました。また、溜まってしまった分はバイトが休みの日に一気に消化していました。私は基本的に基礎マスターは２倍速で受講しており、理解できなくても先に進むことを特に心がけました。
講義では大事なところはメモを取り、理解できなかった部分については２周目以降の自分が見てわかるように自問の形でメモを残しておきました。そして、予備試験を終えて、今や私は基礎マスターとは最後まで新しい発見がある基本書のような存在だと感じています。つまり、論文マスターを終えて初めて理解できることやコンプリート論文答練・直前論文答練などを終えて改めて理解が深まることが多く存在するということです。基礎マスターはただでさえ講義数が非常に多いので、１周目はとにかく時間をかけずに先に進むことが大切で、ある程度勉強が進んでから何度も読み返すべき教材だと思っています。

◇論文学習について

私は２年生の秋から３年生の４月頃にかけて論文マスターを受講し終えました。この時期は短答の結果が悪かったこともあり、バイトも週１か２に減らして、とにかく論文マスターの講義を早く聴き終えることに集中しました。講義の中では答案を書いてくるような指示がありましたが、私はその頃論文の書き方が全くわからなかったので、論文を実際に書いてみることはしませんでした。しかし、何もせず講義を受けていたのではなく、答案を書きはせずとも、頭の中で考えたことをノートに書き出すことはしていました。答案構成と呼べる程、法律構成がしっかりできていたわけではありませんが、それでも当時の自分の頭で考えた生の疑問点や構成を全て書き出していました。結果的にそのメモを２周目、３周目に見返してみた時に自分の弱点を知りつつ成長を感じることができたので多少時間はかかりましたがやって良かったと思っています。そして、私は論文マスターについても１周に時間をかけすぎてはいけないと思っています。最初にわからないのは当たり前なので何度もやって理解する勉強法が１番効率が良いと実感しています。

◇短答式試験対策について

私は短答については過去問集を中心に、理解が不十分な所は基礎マスターに戻るという方法で学習していました。３年生で初めて短答に合格した際には上記の勉強法を行っていましたが、今年は短答の勉強を短答の勉強で終わらせず全て論文につなげるために民訴、刑訴、会社法については短答で出た判例について理解を深めていました。結果的に今年の短答は法律科目だけで170点を超えることができたので考え抜いて理解を深める勉強をしてきて良かったと思いました。
そして、私は講座の中では全国公開短答模試が１番役に立ったと思っています。試験当日の時間割で本番さながらの緊張感でできたことが短答を突破するうえで非常に有益だったと実感しています。

◇論文式試験対策について

私は今年、コンプリート論文答練、直前論文答練、全国公開論文模試を受講しました。論文マスターで論文の書き方や論点、あてはめの際のポイントを学び、それを新作の問題を通して実践できたことですごく成長できたと実感しています。
その中でも自分が特に成長したと実感できた大きな要因は、秋島講師のコンプリート論文答練対応ゼミに参加して思考力を磨けたことと、渋谷の会場で論文模試を受けて刺激をもらえたことです。自分は地方の学生なので都会の受験生の本気度を目の当たりにして、絶対負けたくないと思い、そこから本番までの２週間ラストスパートをかけられたことが合格につながったことは間違いありません。
そして、私は論文の学習で１番重要なことは、わからない問題に出会った時に自分の頭で納得するまで考え抜くことだと思っています。そのため、インプットについても常にアウトプットを前提にしたインプットをすべきだと思いますし、わからなくても考える練習をしていれば本番焦ることも少なくなると思います。

◇口述試験対策について

私は口述については伊藤塾の再現答案を使い、友人と問題を出し合い、わからない所はお互いが理解できるまで話し合いを行いました。理解している内容だとしても、それが緊張感のある会場で口頭で聞かれると意外と答えられないことを模試を通して身をもって体験できたので、とにかく口述試験については口に出す練習を友人とすることをおすすめします。
加えて、模試は可能ならば現地で受けた方がいいと思いました。私も実際現地で模試を受けましたが、緊張して言葉が詰まることが多々ありました。しかし、そこで実際の緊張感を体験できたおかげで自身を客観視して口述本番の対策を講じることができたので、模試の時ほど緊張せず落ち着いて試験を受けることができました。

学生生活との両立について

大学２年生の頃からコロナが流行しサークル活動がなくなったので、サークルとの両立についてはお話しできませんが、バイトについては多い時で週５で行っていたため、この点について少しお話しできたらと思います。結論から言うと、自分がやっていて苦痛にならないバイトは勉強との関係でプラスに働きます。私はカフェでバイトをしており、人と話すことが好きだったので結果的に勉強のいい息抜きになりました。加えてお金を稼ぐこともできたので当時の精神状態はすごく良かったです。逆にチェーンの居酒屋でバイトしていた時は忙しくてバイトの日にはバイトのことで頭がいっぱいになってしまったので、全く勉強に集中できませんでした。そのため、無理のない範囲で自分に合いそうなバイトをする分にはむしろおすすめします。

法科大学院入試との併願について

私は法科大学院入試対策としては過去問を２、３年分書いてみることくらいしかしませんでした。予備試験の勉強を本気でしていれば他の受験生と互角以上に戦うことができるのでそこはあまり心配いらないと思います。ただし、予備試験とは形式が違うところもあるので全く対策しないで臨むことはおすすめしません。少なくとも直近３年分くらいは目を通しておくことが無難だと思います。

おわりに

私は伊藤塾の教材の良さはもちろんですが、伊藤塾で学習していて１番良かったと思ったことは信頼できる講師の方々との距離が近いことです。スタッフの方を通して講師に実際に悩みを聞いてもらい、アドバイスをいただくことができたおかげで、私は勉強の方針を見誤ることなく何とか予備試験に合格することができました。予備試験の勉強は先が見えずに不安になることが多いので、このようなフォローアップ制度の充実が私にとって最高の助けとなりました。
司法試験では予備試験の論文の順位を超えることができるように気を抜かずに勉強していきたいと思っています。