丁寧で緻密な講義によって、知識をかみ砕いて自分のものとすることができました。

受講講座：司法試験入門講座 本科生+リーガルトレーニング、予備試験論文直前答練＋全国公開論文模試、予備試験口述模試など

はじめに

幼少の頃から警察官に憧れがあり、その影響で法律に興味を持ち始めました。そのうち、法と言葉を駆使して他人を助けることのできる法律家に漠然と憧れを抱くようになりました。進学先が法学部となり、どうせ勉強するなら法律を極めてみたいという安易な動機も重なり、司法試験を目指しました。
その後、司法試験を目指すのであればダブルスクールをするのが通常であると知り、圧倒的な合格実績を出している伊藤塾なら、安心して学習ができると考えました。
また早期に準備を始め、大学在学中に予備試験に合格することが、就職やその後のキャリアに有利であると考え、大学１年の夏に入塾しました。

私の勉強法

◇基礎学習について

基礎マスター段階では、とにかく講義を消化することに一生懸命になっていました。伊藤塾の基礎マスター講義は丁寧で緻密である分、量が膨大ですので、1.5倍速で視聴していました。倍速視聴することで、聴き逃さないように集中して講義に取り組むことができました。また、講師がメモして、といった事柄はひとつ残らずメモしていました。そのほかにも、わからない部分を聴き返したり、考えたりしていたため、倍速にしても、聴き終わるには通常の時間かそれ以上の時間がかかっていたと思います。
予備試験合格に必要な知識は、全て基礎マスターテキストに記載があるといえるほど、伊藤塾の基礎講座は手厚いです。間違いなく、基礎マスターの受講が合格に直結していたといえます。勉強を始めてから、今日に至るまで、基礎マスターテキストは何度見返したかわかりません。忘れては見返してという作業を反復し続けています。いつ見ても記載がわかりやすく、疑問を即座に解決できるので、とても重宝しています。

◇論文学習について

私にとって合格の一番の秘訣は、論文マスターにあると思います。恥ずかしながら、私は論文マスターを通常より短い期間で消化しなければならなかったのですが、講師が答案作成をするように言った問題については、必ず答案を作成し、答案構成をするように言った問題については、必ず答案構成をしていました。取り組んだ結果、ほとんど白紙状態の時もありました。しかし、基礎マスターの知識を使って自分の頭で考える訓練ができたため、この期間は大変密度の濃い、学びの多いものとなったと思います。予備試験では必ず現場思考型の問題が出題されるため、そのための訓練としても重要だったのだと思います。
講義では、講師が問題処理の思考過程を緻密に話してくれるので、自分の思考過程とのギャップを見つけてポストイットに書き込み、貼り付けていました。
論文マスターの受講には予習・復習が必須であるところ、私は電車内などの隙間時間を活用していました。具体的には、大学の自習室に向かう電車内では基礎マスターテキストの読み込み、帰りの電車内では論文マスターテキストの読み込みを行っていました。基本的に、机に向かう時間は答案作成、答案構成と受講に使えるようにし、効率的に時間を使えるように工夫していました。

◇短答式試験対策について

短答式試験対策としてすべきことは、何といっても過去問演習だと思います。私は平成18年度以降の全問題が掲載されている過去問集を購入し、演習していました。私の場合、短答に特化した勉強ができる期間は限られていましたので、１日あたり120問を基準として演習していました。間違えた問題は解説をざっと見て、基礎マスターテキストと条文を確認するという手法を採っていました。
１周目は全問解き、2周目は不正解となった問題と不安だった問題を解き、３周目は２度不正解となった問題を中心に解いていました。正答率が高い問題の確認には時間をかけ、低い問題は軽くという感じで進めていました。混同しやすい知識は基礎マスターテキストの記載を基に自分で表を作るなどして、整理して記憶していました。

◇論文式試験対策について

論文試験直前の勉強は、基本的に問題研究テキスト掲載問題の答案構成をして、論文問題の処理手順の確認をするという方法により行っていました。脳内で何度も答案構成をして、瞬発力を上げる勉強をしました。これと並行して、論文ナビゲートテキスト掲載の論証の記憶に努めました。
また、同時に、論文ナビゲートテキストに記載のない論証や、記憶のしやすい表現の論証を、問題研究や予備試験論文直前答練の答案例から引用して、差し替える作業もしました。
試験開始直前に会場で論文ナビゲートテキストを見返せば、今までの総復習ができる、という程度まで論文ナビゲートテキストを使い込んだと思います。
また、論文直前答練と全国公開論文模試を申し込み、答案作成は専らこれらの問題でこなしていました。本番を想定しながら緊張感をもって答案作成ができたので、助かりました。

◇口述試験対策について

口述模試を受講し、本番の雰囲気を味わいました。入退室の作法や答え方の練習をできたのが良かったです。私は、模試で「答え方に自信がない」とのご指摘を受けたため、本番ではハキハキ答えるように意識がすることができました。また、全年度の口述再現集を使ってアウトプットをして、知識の精度を上げる勉強をしていました。また、実務科目の基礎マスターテキストの記載が詳細であり、インプットにも不安はありませんでした。

学生生活との両立について

私は、大学１年生から続けていた塾でのアルバイトを辞めることなく試験を迎えました。可処分時間を全力で勉強に使うことで、アルバイトを続けながら合格することができました。また私は法学部ですので、大学の授業についても、伊藤塾で勉強していれば、ある程度の成績をとることができました。
私にとって、机に向かう時間は貴重だったので、その時間はペンを持つ勉強（答案作成など）ができるように、暗記の作業は隙間時間に処理するように努めていました。長くて覚えにくい規範などは、入浴の間中唱え続けることで記憶していました。

法科大学院入試との併願について

予備試験の勉強をしていれば、法科大学院入試のために特別な勉強をする必要はなく、時間感覚をつかむために過去問を数年分検討するだけで足りました。もっとも、試験時間は短いため、有名論点の処理の瞬発力を上げて、答案構成の時間を短くする意識は持っていました。

おわりに

伊藤塾は講義の時間数が多く、情報量も膨大でありながら、メリハリをつけて迷うことなく勉強することができました。闇雲に記憶するのみでなく、丁寧で緻密な講義によって、知識をかみ砕いて自分のものとすることができました。伊藤塾のテキストを使用することに対して不安を感じたことは一度もありませんでした。
このまま来年の7月まで駆け抜けて、司法試験では上位合格を目指したいと思います。