粘り強さだけは絶対に負けない。最後まで諦めずに取り組むことで合格できました。
R.S さん(22 歳)
◆ 最 終 合 格 /国家一般職、宮城県
◆ 内 定 /総務省(国家一般職)
◆ 予定進路先 /総務省
はじめに
私は、故郷でもある宮城県気仙沼市で東日本大震災に遭遇した後、人口や税収の激減によって疲弊していく地方を目の当たりにしてきました。そういった中で、「地方を元気にしていかなければ、この国は元気にならないのでは」という思いが強くなり、地方自治に直接的に関われる行政官の道を志しました。
伊藤塾には、大学3年生の4月に入塾しました。ゼミの先輩が在籍されていたこと、他の大手受験指導校よりも低廉な受講料だったことが主な理由でした。
私がとった勉強方法
国家一般職、地方上級ともに専門試験の配点が高かったため、最も時間をかけて勉強しました。特に力を入れたのが経済学です。私はもともと数学が苦手で、かつ法学部に在籍していたということもあって、経済学は本当に一からのスタートでした。しかし、青野講師の講義は具体例やグラフ・図表を効果的に使われていて、初学者の私でも大変理解しやすいものでした。また、択一トレーニングでも1 問ごとに丁寧な解説をしてくださったので、やや難しい問題にも対応できる力がつきました。経済系科目は非常に差がつきやすい科目ですので、ぜひ青野講師の講義を受講し、『これ完』を繰り返すことで得点力を高めていってください。
基礎能力試験・教養試験について
数的処理が苦手だったので、文章理解と人文科学、時事で得点を稼ぎ、全体で6割を目指す作戦をとりました。文章理解は、ひっかけや間違いやすいポイントに注意しながらも、素早く読んで文章の概略をつかむことを意識して勉強しました。
人文科学は、坂本講師の講義が役に立ちました。坂本講師は、講義の所々で関連するエピソードや小話を挟んでくださいますので、記憶に残りやすく、結果的に暗記の量も減らすことができました。
一般論文試験・教養論文試験について
論文を書く力は一朝一夕には身につきませんので、日頃からニュースや新聞をチェックする、興味のあるテーマで小論文を書いてみるなど、コツコツとやっていくことが重要だと考えます。そして、試験直前期に、坂本講師の講義を聴いて、その年に出題が予想されるテーマで10 本ほどの想定答案を作っておけば、本番も落ち着いて臨めると思います。
面接対策・模擬集団討論について
先輩から「伊藤塾の模擬面接は結構厳しいよ」と言われていましたが、実際に模擬面接・模擬集団討論を経験してみて、確かに厳しいなと感じました。ただし、伊藤塾の講師の方は、どこができていなかったのか、どのように改善をしていけばよいのかをきちんと示してくださいますので、かなり実践的です。
官庁訪問について
「官庁訪問解禁日に総務省に行く!」ということは決めていましたが、なぜ他の省庁でなく総務省なのかということを、しっかりとした根拠をもって言えなければ官庁訪問は突破できないと考えました。そこで、1 次試験終了後は、複数の省庁の独自説明会に参加して比較をすることで、総務省の志望動機を固めることに注力しました。
総務省の官庁訪問は、秘書課の方との面接を除いては、原課面接を何度も繰り返すスタイルで、いわゆる「拘束時間」がとても長かったです。待合室で隣になった人と適度に話しをする、昼休みに省庁の外を少し散歩するなどして、なるべくリラックスした状態を保つことが大切だと思います。
受講形態と伊藤塾の学習個別フォロー
私は、在宅インターネット受講を選択しました。その理由は、(1)通学時間や交通費がかからないこと、(2)自分のスケジュールに合わせて講義を聴くことができること、の二点にあります。課外活動に力を入れていた私にとっては、パソコンさえあればいつでも・どこでも受講ができるインターネットクラスは最良の選択でした。伊藤塾のインターネット再生では、動画の速度を2倍まで変更できるので、得意な行政系科目は2倍、苦手な経済系科目は等倍にするなどして効率よく勉強できました。
インターネットクラスでも、スケジュール相談などは定期的に近くの校舎に講師が来てくださり、通学ライブクラスの人と同様のサポートが受けられますのでご安心ください。
直前期と受験当日
直前期は、『これ完』の問題演習を重ねることで精神状態を落ちつけていました。『これ完』も3 度目になると大体の問題が解けるようになっていて、それを自分の中での自信にして本試験の日を迎えました。
試験当日は、試験終了の合図までひたすら問題と向き合い、1 問でも多く正答をマークすることだけを考えて臨みました。特に、数的推理などは、きれいな解法が思い浮かばなくても、力技で計算をすれば正答を導けるものがあります。どんなに泥臭い方法でも正解は正解です。私は、能力や地頭は他の受験生の方よりも劣っていましたが、粘り強さだけは絶対に負けないと誓っていたので、まさに、最後の1 秒まで諦めずに取り組むことで合格を引き寄せることができました。
合格、内定と進路決定
国家一般職最終合格、宮城県上級最終合格、特別区2 次辞退という結果でした。
総務省(自治)か地元の宮城県庁かで悩みましたが、官庁訪問を通じてこの国の地方自治を本気で想う熱い職員の方々に数多く出会い、率直に、「自分もこの方々の部下として働きたい」と思ったので、総務省を選びました。
モチベーションの維持について
絶対に公務員なると決めて受験勉強を始めたとしても、誰しも一度や二度はスランプの時期があります。ですので、スランプや不安と上手に付き合うことが大切です。私の場合は、公務員試験を目指している友人同士で悩みを共有し合う、志望先のパンフレットなどを見て働いている自分をイメージするなどして克服しました。
最後に
2011 年3 月12 日の朝、私は、無残にも変わり果てた街の姿を見て打ちひしがれました。以来、この故郷のために、この国のために自分は何ができるのか、自問自答をし続けながら今日の日を迎えています。私が行政官としてできることは本当にわずかなことだと思います。しかし、微力であったとしても決して無力ではない、それを信じて、誠実にひたむきに職務にあたって参りたいと思います。現在、公務員を目指されている皆さまも、何か社会のために貢献したいという想いがあって、厳しい受験勉強を続けられていることと思います。どうか、その「想い」を大切に、合格への道を一歩ずつ歩んでいってください。