LL.M.取得のメリット
経済社会がグローバル化し、海外との交渉の機会や日本企業の国際進出が増える中、実務家の取り扱う案件も国際性を増しています。そのような状況において、LL.M.で修得したアメリカ法の知識や、留学生活を送る中で身につけた国際的な感覚や広い視野は、海外との契約や交渉の場面で大いに役立つことでしょう。
また、LL.M. の学位の取得、米国弁護士資格の取得は、専門性を高め、英語力や法律知識の証明ともなり、国内外で就職・転職やキャリアアップする際に大きなアピールポイントとなります。LL.M. 留学や米国弁護士資格取得は、様々な形で国内外での活躍への道が開かれ、人生の選択肢が広がります。
メリット【1】
~米国司法試験受験資格が得られる~
日本人留学生が米国司法試験の受験を目指す場合は、ニューヨーク州やカリフォルニア州の司法試験を受験するケースが多いようです。
ニューヨーク州の場合は、外国のロースクールを修了し、アメリカのLL.M.を修了すると、司法試験の受験資格が得られます(カリフォルニア州の場合は、外国の法律の学位の取得とアメリカのLL.M.の修了)。
なお、ここで注意が必要なのは、日本の「法学部」の卒業が両州の求める要件を充たすかという点です。
この点については、2010年以前であれば、法学部を卒業することで要件を満たせたのですが、2011年以降は、法科大学院の修了が要件とされる可能性があります。
受験しようとする州の司法試験受験資格に関して、ロースクールなどに問い合わせをして確認する必要があります。
メリット【2】
~世界中に人脈ができる~
これは、大きなメリットです。
LL.M.の同級生、ロースクールの教授や卒業生などの人的ネットワークとつながることにより、世界中に人脈ができます。
まず、就職する際の選択肢が広がります。
日本国内の企業や法律事務所にとどまらず、世界中にその選択肢が広がります。
各ロースクールに設けられている就職プログラムを利用すれば、アメリカの法律事務所や企業などへの就職も視野に入れることができます。
また、留学を終えて帰国してからは、外国法に関する案件(契約の締結や訴訟等)への対応を依頼されたり、他人から紹介してもらったりされることがあります。
さらに、外国の弁護士等からも依頼を受けたりすることがあります。
メリット【3】
~アメリカ法の知識・法律英語を修得できる~
英語力があることと、「法律英語」を理解し、駆使することができることとは異なります。
専門性の高い法律英語を身につけていれば、契約書のチェックや翻訳を行うなどの際に非常に役立ちます。
メリット【4】
~1年で修士号を取得できる~
日本で法学修士号を取得しようと思えば通常は2年間を要しますが、1年間で法学修士号を取得することができます。