迅速かつ丁寧に解説してくれるメールでの質問制度を最大限活用しました

森 哲生 さん(22歳)
 

合格者イラスト
青山学院大学法学部卒業 専業受験生
◆受験回数: 2回(試し受験1回を含む)
苦手科目記述式商登法
◆主な受講講座:〔入門講座〕 司法書士入門講座〔ゼミ〕これで完成!1テーマ記述式ゼミ

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 私は法学部にいたこともあって、 ただ漠然と法律家になりたいという夢をもっていました。そういうわけで、成り行き任せで伊藤塾の司法試験の講座を受講しました。しかし、そこで伊藤塾長の憲法の講義を聴いたときに、初めて「法律って無機質なものじゃなくて、もっと感情的なもので、すごく面白い分野だったんだ」と気付きました。そして「人はみんな違っていいはずなのに、実際には仲間外れにされている人が大勢いる。自分もある部分ではそういう面をもっている。」と思い、「そういう人の手助けになるための法律家はすごく重要な職業だ。だから自分も絶対法律家になりたい。」と決意しました。
 
そうしてはじめは弁護士を目指していたのですが、やがて「訴訟のように常にトラブルに巻き込まれるのは、自分に向いてない」と感じるようになりました。
 そんな時、友達から司法書士という職業があると聞かされました。正直最初は何をやる仕事なのかわかってませんでした。ただ調べてみると、登記だけでなく身近な法律相談業務等もできて、「市民目線の法律家」として自分がやりたいことはこの資格の方が弁護士よりもむしろ近いのではないかと思い、受講しました。 

私がとった学習方法

入門段階の勉強法

 基本的に、塾のテキストの内容を理解することと条文を見ることしかやっていませんでした。
 最初は「これだけで大丈夫だろうか」と不安でしたが、実際に合格してみると本当にお釣りがくるくらい大丈夫でした。伊藤塾のテキストは内容も理解しやすいですし、比較の表も多く復習が効率的にできます。要点がまとまっているので、いろいろな教科書を買うよりも、入門テキストを繰り返し読むのが一番効率の良い勉強ではないかと思います。
 具体的な勉強法としては、まず条文を引くことを重視していました。やはり条文が基本ですし、何回も読むことで忘れなくなります。また、復習の時間が少ない時でも、その分野の条文を見ることで効率よくできました。さらに、問題で二択で迷った時に「これは条文に書いてあったか」を基準に解くことで正答率も上がりました。
また、文章だけだとイメージがつかみづらいところもあるので、ともかく何でも図にしてみました。図にすることで理解力も高まって、忘れづらくなりました。
 あと登記はとにかく「習うより慣れる」ことが重要なので、どんなに忙しくても1日1題は解くようにしていました。その際も「解かなければいけない」とプレッシャーになると続かないと思ったので、1日の終わりに日記の続きに軽い気持ちで書いていきました。日常生活の中に「登記を書く」ということも馴染ませることができたので続けられたのだと思います。
▲登記の権利関係などを図にしていました。

直前期の勉強法

 正直、直前期でもまだ消化しきれていない講義もあり、またしばらく復習していない分野も多く「試験日にはとても全部終わらない」と思い、かなり不安でした。
 ただ、あせって勉強をすると理解が伴わないので、「自分が理解できるスピードで続けていこう。 試験当日はその時の実力を100%出せればそれでいい。それで不合格なら仕方ない。」と気持ちを切り替えました。
 結果的に、模試や過去問も含めて今までで一番良い点数で合格できたので、この切り替えがよかったのだと思います。
 直前期の具体的な学習法としては、それまでに学習した様々な法律を関連付けることをやっていました。関連付けることで復習時間を短縮できて、忘れづらくなったと思います。
▲元気が出る言葉をノートに書き溜めていました。特に直前期にはすごく役に立ちました。

試験当日について

 模試の段階で「試験当日に何を食べて、何処で昼ごはんを買うか」など全て決めて実践していたので、模試の時と同じように行動しました。本試験の日は相当緊張するので、事前に何をするか決めておいたほうがよいと思います。

自宅での学習と伊藤塾の個別フォロー

 私はインターネット受講だったのですが、いつでも好きな時間に講義が聴けたのがよかったです。私は何時間も講義を聴く集中力がなかったので、インターネットを1日2時間程度聴いてました。おかげで常に高い集中力をもって学習することができました。
 また、メールでの質問制度は、どんな些細なことでも丁寧に解説してくださるのでかなり活用させていただきました。スクーリングの講師も「担当者に嫌がられるくらい質問しても大丈夫」とおっしゃっていたので、特に不動産登記法は30個くらい質問しました。自分で質問した内容は結構記憶できるので、気になったことはどんどん質問してみるのがよいと思います。ちなみに、これくらいの量でも嫌がらず全部丁寧に解説してくれました(笑)。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

 私は自分の勉強時間の少なさが不安だったのですが、「人と比べないでいい」という言葉を聞いて「今のペースが自分に合っているからこのままでいい」と思えました。実際、直前期でも5時間くらい(ちなみに専業受験生でした)で週に2回休みをとって勉強していました。ただ、これが自分の中で集中力の限界でした。今となっては、他の人の勉強時間と比べず、自分のできるペースで続けて本当によかったと思っています。

司法試験からの転進について

 司法書士の主要4科目のうち民法・商法は司法試験でも勉強するので、かなり勉強しやすいと思います。また、不動産登記法・商業登記法も実体法から派生したルールが多いのでやりやすいと思います。記述式問題は、理解よりもまず書くことが大事なので、はじめは面食らうかもしれませんが、慣れてくれば実体法と絡めて考えられるようになると思います。
 また、司法試験は論理構成が大事なのに対して、司法書士試験はかなり実務的な細かいことが聞かれるので、結論をそのまま覚えてしまったほうが楽な部分もあるので、その点に注意が必要だと思います。

行政書士試験・宅建試験からのステップアップについて

 民法は文字通り基本ですので、非常に重要だと思います。なので、すでに民法を一通り終えていることはかなりアドバンテージになると思います。
 
注意すべき点としては、判例や先例がかなり出てくるので、単純に覚えようとするのではなく、どの条文のどの要件についての問題なのか一つひとつ整理することが大事だと思います。

最後に

 自分自身いろいろ欠点や足りないところが多いので、同じようにどこかに弱さを抱えている人に対して、 法律を使ってアドバイスすることでよりよい生活ができるように支えていきたいと思います。無料の法律相談なども行って、市民目線の法律家を目指していきます。
 また、自分がやりたい仕事を迷わず行えるような積極性をもって臨みたいです。
 自分と同じように学生から勉強を始めた方の中には「就職活動せずに受験勉強していて大丈夫だろうか」とか「この道を選んで失敗したらどうしよう」とか将来の不安が大きい方もいるかもしれませんが、自分の意思で決めたことに「間違い」はないと思うので初心を信じて進んでいただければいいと思います。