法科大学院を卒業後、司法書士試験合格を目指す。司法試験対策で学んだことを活かし、合格。
Y.T さん(31歳)
◆受講講座:〔入門講座〕司法書士入門講座速修生
〔中上級講座〕記述式答案構成力養成答練、択一実戦力養成答練
〔直前対策講座〕実力診断テスト、ピンポイント論点攻略講座、うかる!記述式、
これで完成!ポイントマスター記述式講座、全国公開模擬試験
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
私は、法科大学院出身で1回目の司法試験を受験した際に、自分の知識量と点数との間のギャップに直面し、不安を感じたため、並行して司法書士試験にもチャレンジしてみようと思い立ち勉強をスタートさせました。しかし、入門講座を受講し、過去問の勉強を重ねるうちに、不動産登記・商業登記の面白さに魅了され、また司法試験と両立して合格できるような試験ではないことを痛感したことから、司法試験の受験回数満了を待たずして、意を決し司法書士試験に専念することにしました。
私がとった学習方法
入門段階の勉強方法
私は山村拓也講師の入門講座速修生を受講しました。ここでは、テキストを読み、過去問を解くという非常にシンプルな勉強をしました。1年目は過去問のみを何回も解いたのですが、常に「何のために過去問を解くのか」ということを意識しながら臨みました。
過去問1周目は「問われる知識レベルはどの程度か」ということを意識して、1肢ごと丁寧にテキストと見比べながら半年以上かけて解きました。過去問2周目は「どのくらいの解答スピードが要求されるか」をいうことを意識して、午前は1問につき3分以内、午後は1問につき2分以内を目安に2か月程度で全ての問題を解きました。過去問3周目は「自分の弱点はどこにあるか」を意識しながら、正解できなかった問題や知識が曖昧になっていた問題に特化してテキストを読み込み、3か月程度で全ての問題を解きました。
中上級段階の勉強方法
2年目以降の勉強は全く発想を変えて過去問はほとんど解かずに、伊藤塾の択一及び記述の演習講座をはじめとした演習中心の勉強にシフトしました。というのも、過去問に慣れ過ぎると、「理解しているのか」「単に覚えているだけなのか」が曖昧になってしまうと感じたからです。特に伊藤塾では、過去問をかなり意識した問題作成がなされていることから、それを解けば必然的に過去問対策にもなると思ったからです。
記述式については「自分に合った解法を確立する」ということを意識して勉強をしました。例えば、不動産登記法では当事者、利害関係人、甲区・乙区の権利関係を立体的に把握する丁寧な答案構成を心掛けました。それにより解答に時間がかかるというリスクがあるものの、問題の大枠はほとんど間違わなくなりました。
伊藤塾の記述式問題の長所は「考えさせる問題が多い」ということです。基本的に演習問題は一期一会をモットーにしているのですが、伊藤塾の記述式問題は常に新しい発見ができるので何回も解き直しました。また、蛭町浩講師や山村講師の解説は論理的かつ明快で、記述式の解法の確立をする上で、重要な羅針盤のような存在になったと思います。
直前期の勉強方法や試験当日について
直前期の勉強法はかなりシンプルで毎週1回は模擬試験を受け、間違えた箇所を中心に2~3日程度かけて丁寧に復習しました。
直前期だからこそ、焦らずに丁寧な勉強を心がけました。直前期に詰め込み式の勉強を行うのは、その年に合格できればいいものの、仮に不合格になった場合は中途半端な知識として残るだけであり次に繋がらないだろうと考えたからです。
模擬試験は会場受験を心がけ、常に本番を想定して挑みました。例えば、着席後はノートなどを一切確認しない、本試験の前夜に緊張して眠れないことを想定して敢えて徹夜して受験する等です。
また年明けからは毎朝、記述式の問題1~2問を1問40 分で解き、30 分程度で採点・見直し・復習を行いました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
他の国家試験では類をみないほど膨大な試験範囲を単に「消化」するのではなく「楽しんで勉強する」ことが出来たのは、入門講座を担当していただいた山村講師のおかげだと思います。
また、蛭町講師の記述式講座での、司法書士試験と実務の双方からアプローチされた解説は新しい発見だらけでした。さらに自分にとって最大の壁であった「時間との勝負」を克服できたのは、択一演習講座がきっかけとなりました。講師陣の方々、本当にお世話になりました。
司法試験からの転進について
司法試験と司法書士試験は全く性質の異なる試験です。司法試験は択一式試験で基本的な知識を問い、論文式試験ではその基本的な知識をベースに、未知の具体的な事案について考えさせるという「深さ」の試験です。一方で、司法書士試験では深い法的思考力までは要求されないもの、司法試験の2倍~3倍の知識と実務的思考力が要求される「広さ」の試験です。
また、問題自体の難易度はそこまで高くないものの、合格のためには択一で最低8割、できれば9割の点数が要求されます。記述式もちょっとした見落としだけで、答案の崩壊を招きかねず、侮ることはできません。極論すれば、司法書士試験は「間違うことが許されない試験」であるといえます。
これらの試験の性質や試験と自分の相性等を考えた上で、司法書士試験に専念するという覚悟を持って挑んでいただきたいと思います。司法試験で学んだことは間違いなくアドバンテージになります。是非、司法書士試験を勝ち抜いて法律家となってください。