伊藤塾はどの講師も熱意があり、ちょっとした雑談にも合格に役立つヒントがたくさん込められていました。
新野 かおり さん(47歳)
◆受講講座:〔入門講座〕司法書士入門講座速修生
〔中上級講座〕択一合格アドバンス講座、原理原則で書式を解く講座、速解記述式パターン、60、分析的手法で書式の点数を積み増す講座、記述式答案構成力養成答練、択一実戦力養成答練、出題の手口をとおして本試験を知る講座、司法書士合格への「思考力」完成ゼミ
〔直前対策講座〕うかる!記述式、これで完成!ポイントマスター記述式講座、全国公開模擬 試験
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
あるトラブルの当事者となったことがきっかけで法律家という仕事に興味を持つようになり、法律事務所に勤めながら司法試験の勉強をしていましたが、壁の高さに挫折してしまいました。数年のブランクを経て、やはり法律家の夢をあきらめきれず、これまでの学習経験を生かせそうな司法書士を目指すことに決めました。司法試験の講座で、伊藤真塾長の憲法の講義に感銘を受けていたので、迷わず伊藤塾を選びました。
私がとった学習方法
入門段階の勉強方法
入門講座の復習として、テキストを読み込みながら、該当箇所の過去問を解いていました。しかし、不登法から過去問の積み残しが多くなり、会社法に至っては、講義の内容も十分に理解できないという状態でした。初受験は、記念受験と言っていいような結果でした。
中上級段階の勉強方法
択一式対策について
過去問を何度もこなしても、答練での点数がなかなか伸びませんでした。高城真之介講師の択一実戦力養成答練の解説講義を聴いて、戦術、つまり現場での解き方を見直すことが必要だと気づきました。具体的には、易しい問題からどんどん解き進め、時間がかかりそうな問題を後回しにする方法です(それまでは1問目から順番に解いていました)。高城真之介先生には、講義後にも直接質問をして、難易度の見分け方や肢の判断のし方、時間配分など、効果的に得点するためのアドバイスを色々といただきました。それらを自分なりにアレンジして答練で繰り返し試すと、時間切れになることが減り、点数が着実に伸びていきました。まさに「実戦力」を養成する講座でした。また、4年目には「択一合格アドバンス講座」でインプットをし直しました。テキストは必要十分な知識がコンパクトにまとまっていたので、基本テキストとして使っていました。「司法書士合格への『思考力』完成ゼミ」のレジュメも同じファイルに綴じ込み、気になった点はすぐに行き来して読めるようにしました。
記述式対策について
山村拓也講師の記述式答案構成力養成答練では、初めはまったく歯が立たない状態でしたが、とにかく時間内は必死に答案構成をし、講義後に解説を丁寧に読み込み、解答例を写すことを繰り返しました。ある程度書けるようになってからは、書いた答案と構成用紙は丁寧に添削して、重要知識を補足してファイルしておきました。ケアレスミスや添付書面のミスは、一覧表にしておきました。自分の弱点と視点観点が一目で分かるこのファイルを繰り返し見ることで、記述の学習が効率的にできたと思います。また、勉強仲間数人と、答案を交換して採点し合う自主ゼミもやりました。友人に見られると思うと真剣に書きますし、答案構成を比較したり、疑問点を話し合うことができ、とても勉強になりました。
直前期の勉強方法や試験当日について
昨年の直前期は、択一の過去問を徹底するあまり、個々の知識にとらわれて「木を見て森を見ず」に陥ってしまい、知識のバランスが悪くなっていました。今年は、過去問を解いたら必ずテキストや条文に戻り、問れている論点は全体の中のどこの位置づけか、原則・例外がそらで言る、などを確認していました。多少時間がかかっても、そのひと手間体系的な理解が定着して応用力も着いたので、結局は効率的だったといます。
記述については、5月頃からは、答案を丸々書くのは週1-2回くらいにして、自作の記述ファイルを復習しつつ、蛭町浩講師の講座の「連件問題集(Fコンの練習)」「C&F(Pコンの練習)」「役員の任期ドリル」などをこつこつ続けました。あとは、択一を解くときに記述との関連を常に意識していました。
最後の1週間は、単年度版の過去問を1日1年分ずつ、本試験と同様の状態で解きました。これは、すらすらと解くイメージを、体にしみこませるのが目的でした。細かい知識のチェックは不安をあおるので止め、自作の択一重要ノートと記述ファイルを見直して、「これだけやったんだから大丈夫」と自分に言い聞かせました。
本試験当日、会場で、小山晃司講師から「択一は、知識を吐き出そうとしてはいけませんからね。問われていることに、素直にハイ・イイエと答えていけばいいんですからね」と、最後の貴重なアドバイスをいただきました。おかげで慎重になり過ぎずに、問題文にスーッと乗っかっていくような感覚でテンポ良く解いていくことができました。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
伊藤塾はどの講師も熱意があり、ちょっとした雑談にも合格に役立つヒントがたくさん込められていました。それらを素直に受け入れて実践してみたのが良かったと思います。
昨年の不合格時には、講師が親身になって励ましてくださり、何とかくじけずに続けることができました。蛭町浩講師には、毎回講義後に質問をして、勉強面も精神面もありとあらゆるご指導をいただきました。社会に役立つ司法書士になることで恩返ししたく思います。
主婦業との両立について
同じ主婦の勉強仲間と話していて、自分の勉強時間の確保と、家族のための時間のバランスを取るのが難しいと思いました。私も、夫が物心両面で支えてくれたにも関わらず、勉強を始めた当初は、休日に講義に行ったりすることに申し訳ない気持ちがありました。しかし、3年目に入った頃、受験勉強は「仕事」だと考え、割り切るようになりました。
むしろ、支えてくれる家族のために早く合格しようと強く思いました。また、家事は勉強の合間に、休憩時間として時間を決めて行いました。本試験前1か月間の家事の負担を減らすため、早い時期にできる限りの準備(大掃除、食料品や日用品のストックなど)をしておきました。
司法試験からの転進について
司法書士は、司法試験の受験経験を生かせるだけでなく、予想以上に業務の幅が広く魅力的な資格です。
私は、旧司法試験では何年もの時間を費やして短答式に一度合格したものの、論文式の壁の高さに挫折しました。その反省から、司法書士試験の勉強では、記述式は(たとえ書けなくても)早い段階から答練を受けるようにしました。
また、司法試験の知識が生かせるとしても、試験対策はかなり異なるので、そこに注意して謙虚に取り組みました。特に、択一11 科目と記述2科目を1日で受けること、基準点があることを意識して、バランス良く対策をし、試験当日にすべての科目をピークに揃えることが大切だと思いました。
最後に
司法試験のときから数えれば、長い長い受験生活でしたが、暖かく見守り続けてくれた両親、私の合格を信じて支えてくれた夫には、心から
感謝しています。
今後は、勉強開始時から興味のあったテーマに取り組むと共に、実務のスキルを磨く努力をしていきたいと思っています。