今までの経験が学習方法にも役立つ!試験勉強で社会経験上の優位を感じても年齢的ハンディは感じませんでした。

宅建・行政書士からステップアップ

竹村 英男(タケムラ ヒデオ)さん (58歳)
 

合格者イラスト
慶應義塾大学商学部卒業 自営業

受験回数:5回
主な受講講座
【中上級講座】 記述式パターン60、記述式答案構成力養成答練


私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は30 年ほどサラリーマンをやっておりましたが、運悪く油の乗った所で母の相続が発生し相続登記、相続による抵当権の変更の登記で司法書士さんにお世話になり興味を持ったのが契機でしょうか。
父の介護も必要となり単身赴任先からは戻らざるをえず、丁度会社が早期退職を募集していたことから、退職して介護と勉強に専念することにしました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 

当初はほぼ独学で宅建、行政書士を取得し司法書士の勉強を開始しましたが、記述については体系的に学んだことがなかったので受験生仲間で評判である山村拓也講師の「記述式答案構成力養成答練」を目指すことにし、2012 年の秋から「速解記述式パターン60」で伊藤塾にお世話になりました。
平成25 年度には午前33・午後33 をとることができました。……が上位合格を確信して発表の日は東京法務局まで見に行ったのですが、なんと記述が基準点に1点足らず不合格。気を立て直すのに11 月半ばまでかかりましたが、なんとか過去問を繰り返すことから勉強再開、春までには本調子に戻り、本年辛くも合格できました。
記述がダメで合格が一年伸びたので、最終年も山村拓也講師の「記述式答案構成力養成答練」は再度受講しました。これは自分では非常に大きかったと思います。

もう一つ、学習方法と言えるかどうかわかりませんが、歳の割には電子機器が大好きなのでこの勉強でも積極的に利用しました。
例えば登記六法は良いのですが、大きくて重い。そこでスマホやタブレットで使えるAnd 六法というアプリを常用しました。2012 年ぐらいから使い始めましたが、六法で条文を当たるのを億劫な私にとって最高の武器でした。法令データ提供システムで提供される条文を蓄積し、オフライン状態でも使えます。いわゆる「間違いノート」もタブレット上でEvernote というアプリで作り整理していました。

そしてもっとも大事なのはスケジュール管理だと思います。会社で営業企画部門が長かったので、何かのプロジェクトよろしく年間のスケジュールを立て、いつまでにこれを達成するためには何月までこれをやり、すると1日にこれぐらいとか毎週、毎日のスケジュール、ノルマを決めていきました。また未達だった時にすぐ計画を修正するのも大切です。

伊藤塾講師へのメッセージ

 山村拓也講師にはわかりやすい講義で大変お世話になりました。記述で逆転のパワーになりました。
 
しかし、一番大きく影響を受けたのは模試などの記述の採点をされた方のコメントだったと思います。ある模試で択一もかなりできた感触で余裕があったし記述もボチボチの中でどうしても不動産登記法で1枠わからないのがあったので、そこを何も書かずに出してしまいました。そうしたら採点で「どうしてわからなくても当たりそうなことだけでも書かないのか、添付書面でありそうなものだけでも書かないのか、1点2点を最終には争う試験を自覚しているのか」という厳しいコメントをいただきました。実際に平成24 年度には総合点で合格点を大きく上回りながら記述の1点に泣いた自分としては身に沁みるコメントでした。そして、今年、択一は難しくてもうダメ諦めようかという中、記述はその1点、2点を取りに行きました。結果は、総合ではわずか2点上回り合格することができましたが、難解な不動産登記法の問題に対してわからない中、その1点、2点を書き込んだのが勝因だと思います。本当に有難いコメントでした。

 

最後に

伊藤塾では私と同じぐらいの年齢の方を最近は多くみかけるようになりました。勉強している時も合格を報告しても「えっその歳で」とか言われますが、この試験勉強で社会経験上の優位は感じても年齢的なハンディを感じたことはありません。むしろ社会経験の中で「監査役」に会ったことがない若い人よりも「ウチの会社の監査役にあんな人がいたな」とかリアルに思える方がずっと有利だと思います。民法だって身の回りに起きることを定めたものですからしかりです。
しかし、本当は紙の登記六法から電子版のAnd 六法に替えたのはハイテク利用と言うより六法の細かな字が「どうも見にくくなったから」ですが、周りには内緒です。
皆様のご健闘をお祈り申し上げます。