人生経験をフル活用した試験勉強。仲間や家族に支えられた充実の受験生活でした。
吉田 徹(ヨシダ トオル)さん (64歳)
受験回数:10回
主な受講講座
【直前対策講座】 うかる!記述式、全国公開模擬試験
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
2013 年、択一では基準点をはるかに超えたものの、記述で大失敗をしてしまい、記述の基準点に0.5 点不足という、泣くに泣けない結果に陥ってしまいました。2013 年はそれまで続けていた受験指導校の答練、模試だけでなく、伊藤塾の模試、それから蛭町講師の「うかる!記述式」の講義も受け、それまでとひと味違う力がついたと感じていたにも関わらず、その結果でした。
2011 年の試験に落ちた時、仲間を作ることにしました。答練で一緒になった人に声をかけはじめ、6名、7名の仲間ができました。彼らとは、とにかくお互いに質問しあうことを中心にしました。それ以上あまり立ち入らないように努めました。友達作りではなく、試験のための同士という主旨からです。とはいっても、自然に親しくなってゆき、いまでもそのうちの4名とは交流が続いています。
仲間作りの良さは質問しあえるだけでなく、苦しい時にそれを口にしてお互い共感しあえることです。特に直前期は、焦りや不安をともにできるということで、大変助かりました。
最後に
勉強法に関していえば、世の中にいろいろな勉強法があり、受験指導校も、参考書もいろいろあります。そのなかのどれが良いのか、受験生の最大の関心かと思いますが、要は自分に合ったものを早く探して、それをひたすらやり続けることです。もちろん、合わないと思えば、あまり固執せず、他を探した方がよい。でも、いつまでも探し続けているようでは困ります。その兼ね合いも自分でつけるしかありません。
また、合格体験記に目を通し、先輩の話などに耳を傾け、また受験指導校で体験講義や、相談窓口に出向くなど、選択の幅を広げることも大切です。
特に僕を含めた年配者に関しては、記憶力は若い人には勝てないので、理解力と連想力を駆使することをおすすめします。自分の利点である社会経験、人生経験をフル活用すること。具体的には法律は社会の隅々に浸透しています。ただそれは滅多に顕在化しないが、自分で掘り起こすことはできるはず。特に民法はいわば紛争とトラブルの長い歴史の集約です。おそらく、自分の経験と重なることも少なからずあるはず。それを自覚して、少々無理があっても、結びつけて理解、記憶するようにすれば良いと思います。
もう一つ大事なのは、モチベーションの維持です。仲間作りもその一環ですが、ほかにも、合格後の仕事を具体的に想定するとか、否定的なことは一切考えないとか、自分にご褒美をあげる手段作りとか、方法はたくさんあります。その方法についても、自分で、作り上げることが大切です。
あとは、諦めないこと。
10 年は長く、とくに仕事を辞めてからの5年は確かに苦しいことは多々ありましたが、幸い家族の支えで、学習に専念できたし、何かに専念できること自体が幸せだといってくれる先輩もいて、それなりに充実した時間とも考えられました。また、記憶力も、年齢の進行とは逆に少しずつ、あがっているような気がします。合格しても、それがゴールではなく、業務を遂行し、死ぬまで活動できることが目的です。そのためには、この長い時間も決して無駄ではなかったと思います。
とにかく、自分で選んだ道です。まず、関門を超えましょう。話はそれからです。