知っている内容でも組み合わせを変えることで
問題が難しくなる!
作りこまれた記述の問題はとても良かったです
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
身近で法律問題が発生し司法書士にお世話になったこと、また、そのとき法律の力を目の当たりにし自分も学びたくなったことが司法書士を目指した理由です。特に民法の要件、効果という仕組みが面白く、自分もそれを使って仕事ができたら幸せだ、と思いました。
伊藤塾を使い続けたのは、勉強初期の段階で読んだ書籍「うかる!記述式答案構成力」(日本経済新聞出版社)がわかりやすかったこと、さらに伊藤塾の「全国公開模擬試験」等を受けてみて恐らく受験界ナンバーワンといえるほどの教材の詳細さが性に合っていたからです。勉強をはじめたばかりのころは詳しい解説、教材を読むのに苦労しましたが、やがて読むのが楽しくなり、ある程度力がつけば読み飛ばせるようになります。また、いざ過去問や他の本との整合性を調べるときに先例の年月日などの根拠までしっかりと伊藤塾の解説、教材では示されているので安心でした。
伊藤塾を活用した私の学習方法
上記のとおり「うかる!記述式答案構成力」から司法書士試験の受験勉強が始まったわけですが、当該書籍の答案構成のやり方は、合格するまで私の記述式試験の解法のベースでした。もちろん、自分なりに答案構成のやり方を改良することは必要です。重要なのはミスを少なくするために有用な方法は何かを自分でいろいろ試し、確立してゆくことです。私は不登法では時系列の図のみを、商登法では役員変更の図のみ(取締役会設置会社の定め廃止等、役員変更に影響のある事柄があったらそれについてもメモ)を書いていました。
「うかる!記述式答案構成力」がよかったので受講した、「記述式答案構成力養成答練」は作り込まれた問題で非常に良かったです。マイナーな先例やマニアックな分野から出題するのではなく、誰でも知っているが組み合わせを少し変えると途端に難しくなる、といった問題が多いのがこの答練の特長だと思います。この特長は本試験の出題傾向にも合致していると思われます。おそらく伊藤塾の作問チームのスタッフと講師の方が知恵を振り絞って作問されているのでしょう。
他にも、「うかる!司法書士必出3300 選」(日本経済新聞出版社)の本はまとめ用のテキストとして重宝しました。特に、会社法・商登法、民事訴訟法の表は見やすく、かつ必要な範囲を網羅しており重宝しました。
蛭町浩講師の講座も受講しました。教材は膨大な量があります。しかし、実務に出ても参考書として使われている司法書士もいるほどの詳細さと信頼度の高い教材ゆえ、わからない箇所が出てきたら常に参照していました。
そして、伊藤塾の「全国公開模擬試験」を挙げなければなりません。いままでの年度ではなかなか合格推定点を超えることができませんでした。しかし、今年度ははじめて1 回目、2 回目の模試でともに合格推定点を超えることができました。このことは自分の自信になり、本試験当日まで心の支えになりました。上記の「記述式答案構成力養成答練」について述べた箇所でも触れましたが、伊藤塾の記述の問題は当該答練のみならず公開模試でも本試験に類似していると思われるので、伊藤塾の記述の問題を一定程度解くことができれば本試験に対応できる実力がついている証拠となるでしょう。この模試は値段が低めに設定されていることもありがたかったです。
現在は各受験指導校で司法書士講座もさまざまなものが開講されていて、一定程度勉強している受験生は尚更、今使っている講座で合格できるのだろうかと不安に思うこともあります。この点、伊藤塾の講座は上記の特長からも信頼してついて行ってよいものだと確信しています。
なお、司法書士試験の講座は安くても数万円、高いものだと数十万円はします。無料公開講座だけではなく、疑り深い私は講座のテキストも予め見せて頂いて各受験指導校の受講を検討しました。これに関しても伊藤塾ではこころよくテキストを見せてくださり良心的でした。
伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ
最後に
司法書士試験は合格率が極めて低く、試験範囲も膨大です。3 年以上、かつ独学で勉強している方は答練や模試等の成績に一喜一憂するだけでなく、孤独との戦いにもなりがちでしょう。そうした試験に取り組んでいる方へ、単に頑張ってください、とか、続けていけば受かりますなどと安易なことは言うべきではないと私は思っています。試験を止めるも、受かるまで続けるもご自身の決断次第です。覚悟をもって決断していただければ、その決断を恥じることはないと思います。
なお、上記決断にあたって若干の参考となる事例を示します。合格して数ヶ月ですが、研修や講演会で多くの司法書士の先輩にお会いして感じるのは、司法書士の世界も常に揺れ動いているということです。少し前までは裁判、成年後見が今ほどメジャーではありませんでしたが、近年これらは司法書士の重要な業務の柱となっています。最近ではさらに司法書士法施行規則31 条を根拠とした財産管理業務、信託、中小企業支援などに司法書士は積極的に進出し依頼者の方のニーズに沿ったスキームの確立に努めています。ですから、司法書士になっても仕事がないのではないか、などという心配は無用のようです。むしろ、拡大しつつある司法書士の活躍の場で、その分野の第一人者になってやる、くらいの気概を持っている人を諸先輩方は心待ちにしておられるようです。