子供に仕事をしている姿を見せたい!
家事・子育てと勉強の両立で見事合格!
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
幼いころからどちらかといえば勉強をすることが好きで、資格取得自体に興味がありましたし、そこで得た専門知識を活かして仕事ができる士業には憧れがありました。はじめは入門書などを見て、全試験科目に一番抵抗がなさそうな司法書士を選びました。司法書士の仕事内容については、勉強する中で徐々に理解していき、その幅広さや今後の可能性にさらに興味が湧いてきました。
大学卒業後、一般企業に就職しながら、司法書士試験を受けましたが、仕事との両立やモチベーションの維持が上手くいかず、すぐに勉強をやめてしまいました。その後、結婚し、仕事をやめ、主人の転勤先で子どもが生まれました。慣れない土地で子育てをしていると、ものすごく孤独を感じました。そして、私もまたいつか、仕事で社会とつながりたい、子どもに仕事で輝いている自分を見てほしいという思いがどんどん強くなり、再挑戦することを決めました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
ここからは、受講した講座の中でも、私が特に重宝したものをピックアップし、どのように活用したかを書いていきたいと思います。
「択一合格エッセンス講座(北谷馨講師)」
全体像を振り返るのに最適の講座です。Q&A形式になっているテキストに沿って、北谷講師の解説を聴き、メモを取っていきました。「入門講座」より回数も少ないため、飽きることなく全ての科目のポイントをつかむことができました。特に、会社法の組織再編の解説は秀逸です。この分野があることで憂鬱に感じていた会社法への苦手意識がなくなりました。
「択一実戦力養成答練(受講当時の担当講師は、高城真之介講師)」
択一の解き方は、全てこの答練で学びました。どんなに知識があっても、時間内で正確に解き終えなければ意味がありません。試験では、わかる問題から解いていくというのは当たり前だと思うのですが、一問目が全く未知の問題だったり、やたら個数問題が多かったりすると、焦ってしまい、最後までリズムがつかめず悔しい思いをすることがあるかと思います。解説講義では、実際に講師ならどのように解いていくか、頭の中を実況するように説明していきます。まず1周目、「個数問題ですね、飛ばします」「手薄なとこですね、飛ばします」「なんとなく難しそうですね、飛ばしましょう」といった感じでバシバシ飛ばします。25問中(この答練では手続法は25問です)、13問ほど飛ばすこともざらです。2周目で、飛ばしていた問題の中からまた同じように解けそうなものを解いていくのですが、1周目、初見では難しそうに見えたものにもだんだん目が慣れ、リズムができてきて、最終的には全問に落ち着いてあたることができます。私は、この答練、模試、本試験の全てをこの方法で解きました。ちなみに私は35問を3〜4周して解いていました。
「記述式答案構成力養成答練(山村拓也講師)」
記述式の解き方が確立されていない方に特におすすめです。問題を読みながら、考え込むのではなく、決めた手順通りに手を動かしビジュアル化していくこの答案構成は、記述に苦手意識を持っていた私にとってまさに救世主でした。実際に講師が一から構成の手順を示してくれますので、復習時には、その手順を何度も何度も確認しながら自分なりの答案構成用紙の作り方を確立していきました。
これでは時間がかかるのではないかという指摘を耳にしたこともあります。確かに模試や本試験では、普段の練習時ほど丁寧には答案構成用紙は作れないかもしれません。しかし、何度も丁寧に練習して書くことを確認することで、時間がない本試験において、少し省略した形の答案構成をしたとしても、頭の中で補完するような対応ができると思います。逆に、手順が確立していない状態で、時間のない本試験に対応するのは怖いと思ったので、愚直に丁寧に答案構成していました。これで、基準点を割るようなことはまずなくなりました。また、私は記述式の問題はこの講座の問題と「うかる!記述式」の問題のみ、何度も繰り返しました。
「択一クイックマスター総整理講座(受講当時の担当講師は、北谷講師)」
このテキストが、私の合格の礎となったことは間違いありません。左頁の問題、右頁のまとめの表、どちらも20回以上繰り返しました。択一において必要な知識はこれだけで十分だと思います。ただし、このテキストの問題は100%解ける、まとめの表は隠してもどこに何が書いてあるかわかるというところまで持っていくことが重要です。最終的にここまでできれば他の問題にあれこれ手を出す必要はないとすら思います。北谷講師の講義でのコメントもコンパクトで直前期の全科目の復習として最適だと思います。
「うかる!記述式(蛭町浩講師)」
ボリュームも、内容の点においても、本試験を凌駕するものであるとの評判通り、はじめて解くときには歯が立ちませんでした。今年の本試験前にはこの問題を3〜4回は繰り返し解き、何とか形にしました。この問題に慣れておくことにより、本試験の問題が、軽めのものに見えるというのも評判通りでした。本試験の記述式で絶対に折れない気持ちを作るのに最適の講座です。
「これで克服!弱点分野攻略講座~マイナー分野編(髙橋智宏講師)」
一般的に手薄になる分野を、自分は対策をしてきているという自信をつけたくて受けました。本試験で精神的優位に立つためにも非常に有意義な講座でした。
家事、育児と勉強の両立
家事、子育てと勉強との両立は、正直非常に大変でした。基本的に夜子どもが寝た後でしか机で勉強することはできなかったので、そこで記述の勉強をしました。お昼寝や、テレビを見せている時間で、すかさず「択一クイックマスター総整理講座」のテキストを繰り返し、休日、夫や実家の協力が得られるときに腰を据えて苦手な箇所の勉強などをしました。
勉強が進んでいないときに子どもがぐずったりすると、こちらが泣きたくなることもたくさんありました。朝型のスタイルの方が良いのは百も承知でしたが、最後まで夜型を変えることはできませんでした。しかし、それら全ては仕方ないことだと割り切りました。ほとんどお化粧もしていませんでしたし、眠くなるので腹6分目しか食べませんでした。予定を細かく立てると、できなかったときにストレスになるので、できたことを手帳に書き込んで、時々よくやっているなぁと自分で褒めるように眺めていました。
この数年、子どもや家族には迷惑をかけることが本当に多かったと思います。本当に感謝しています。ありがとう。必ず恩返ししたいと思います。
今後は研修や仕事と家事・育児の両立が必要になります。難しいことも多いと思いますが、家族と話し合ってひとつひとつ解決していきたいと思います。司法書士の業務は本当に幅が広そうです。登記はもちろん、相続関連・成年後見など、ほかにも興味がある業務がたくさんあります。今持っている行政書士の資格や今後取得したい簡裁訴訟代理権も、積極的に使いたいと思います。研修を通じて何ができるかゆっくり考えていきます。
最後に
再度司法書士試験への挑戦を決めてから、3度受験しました。1度目は択一式の上乗せ3問で記述式は基準点に足らず、2度目(去年)は総合点で合格点まであと少し足りませんでした。去年は、もしかしたら合格しているのではないかという期待もあったのですが、早いうち(7月)から勉強を再開しました。結果的にこれが今年の合格につながったと思います。不合格を受け入れるのは、それが合格点に近ければ近いほど受け入れ難いことだと思います。その方と合格者との差は、運の差でしかないのではないかと思うことさえあります。合格はすぐそこです!大丈夫です。正しい努力は必ずや報われます。来年皆様が合格されますように。心から応援しています!