お客様に“ありがとう”といっていただける喜び
この声を聞きたくて、フルタイム勤務との両立でもがんばれました
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
法学部出身でしたが、卒業後は新卒で一般企業に就職しました。しかし、暴言が飛び交う、椅子を蹴り飛ばすなど、いわゆるブラック企業だったため、すぐに辞めてしまいました。
在学中に行政書士の資格は取得していたため、これを活かせないかと考え、行政書士と司法書士とを兼業している事務所に転職しました。
仕事をしていくうちにお客様からありがとうと言っていただけたり、苦労した案件がうまくいったことなどから、行政書士だけでなく司法書士にもなりたいと思うようになりました。失敗することも多くありましたが、実際に働くことでより司法書士として働くことを意識するようになりました。
伊藤塾を活用した私の学習方法
①入門段階の学習法について
入所1年目で働きながらでしたので、余裕をもって2016年合格目標(20ヶ月コース)の山村拓也講師の「入門講座」を受講しました。とてもわかりやすく、また新しく覚えることが新鮮で楽しかったのを覚えています。仕事も覚えなければならず、復習は講義を聴きドリルを解いて過去問を一通り終えるのが限界でしたが、カリキュラム中に受けた2015年の試験では民法で7割程度得点でき、しっかりと言われたことをやっていけば受かるかもしれないと思えるようになりました。
しかし2016年の試験ではカリキュラムを消化することで手一杯で、午前で基準点に届かず、自身の甘さ・勉強量の少なさを痛感しました。また民法は2015年よりも結果が悪く、人間はすぐに知識を忘れてしまうということを身を以て体感しました。
②中上級段階の学習法について
次こそは必ず受かると誓い、宇津木卓磨講師の2017年合格目標の「中上級コース」を受講しました。この講座では、とにかく講師の指示にしっかりと従うことを意識しました。具体的には暗記と言われたところはしっかりと暗記し、特にAランクの知識はしっかりと覚えるように心がけました。「択一プログレス演習講座」や答練の問題を繰り返して理解して覚えることを徹底し、模試では午前午後ともに基準点付近まで得点を伸ばすことができました。
しかし、2017年の試験では午後は28問正解できましたが、午前が24問正解で基準点に1問足りませんでした。記述も出来がいいとまではいかなかったですが、午前の部の基準点を超えていればぎりぎりのラインでしたので悔しい思いでいっぱいでした。間違えた問題は過去問でも繰り返し出題されている問題で、基礎知識のメンテナンスをおろそかにしていたと感じました。
以上を踏まえ、ひとまず2017年内は過去問と割り切り7周程度繰り返しました。ただ繰り返すのではなく、関連知識を思い出すことや中上級のテキストともリンク付けをし、やりっぱなしには絶対にしないように心がけました。このように年内は過去問に集中したところ、年明けの答練では不動産登記法・商業登記法で上位を獲得することもありました。
③直前期の学習法や試験当日について
過去問を繰り返しても民法等実体法では基準点レベルだったことから、直前期は答練に加え、基礎知識を完璧にすべく「うかる!司法書士必出3300選」(日本経済新聞出版社)を5周程度繰り返しました。他には年度別過去問を一通り、他の受験指導校の市販の問題集を2周程度繰り返しました。
2018年度の試験当日は、緊張したり自信のない問題も多かったため、午前午後ともに基準点より数問上乗せくらいかなという印象でした。しかし蓋を開けてみれば午前32問・午後31問・記述式48.5点の237.5点で合格することができました。運もある程度味方したとは思います。しかし振りかえってみると、わからないときに適当に解答するのではなく、自信がなくとも日々積み重ねた自分の中の知識で、この肢が正解の可能性が高い、という判断で解答していました。このため、日々の積み重ねの賜物とも言えると思います。
最後に
実は上記の点数でもケアレスミスが午前1問午後1問ありました。ケアレスミスがなければ、という思いの受験生もいらっしゃると思いますが、合格者でもケアレスミスをしています。そのためケアレスミスをしても受かるくらいの実力を付けてはじめて合格できると私は思います。基準点付近で次に運良く合格するのを待つのは、絶対にダメです。9割以上の点数取るつもりで勉強しないと確実に受かっていくことは難しいと思います。
蛇足ですが、実は私は2017年の試験後にベースをはじめ、直前期以外は1日30分~1時間程度は弾いてました。はじめは息抜きのつもりでしたが、息抜きというよりも本気になって取り組んでしまった部分もありました。練習ではフレーズが弾けるまで100回以上繰り返すことが何度もあり、ふと受験勉強ではこんな風に取り組めているかなと思いました。そして、振りかえってみると、繰り返しが不足していてあやふやなまま覚えた気になっていることが多くありました。そこで、以前よりも繰り返しを徹底するようになりました。
なかなか覚えられないと嘆いている方、絶対暗記の場所をどれだけ繰り返しましたか?
後で忘れてたらそれは勉強してないのと同じです。今一度振りかえってみてください。10回やっても覚えられないなら20回、30回とやりましょう。
仕事との両立について
私はフルタイムの仕事で、かつ職場までは1時間半とやや遠方でした。また、17時頃には終業する恵まれた環境ではありましたが、帰宅後は疲れて妥協してしまうこともありました。このため日々の勉強はもっぱら電車や職場の昼休みなど隙間時間を活用することが多かったです。それだけでも一日合計1時間半~2時間程度は勉強していたと思います。15分~30分単位で勉強していたので、気楽に集中してできました。逆に帰宅後に無理に勉強しようとしても集中力が続かないことが多く、直前期以外はせいぜい 時間程度しか勉強していなかったと思います。
このように私は、主に隙間時間を活用して勉強していました。仕事をしている方は並行して勉強するのは難しいと思います。しかし、毎日15分程度の時間を数回作ることは、ある程度可能ではないでしょうか。ひとつ参考にしていただければ幸いです。