私は公認会計士・税理士として、会計事務所を経営しております。顧客より依頼される仕事の中で、司法書士の先生の関与が必要となるものがあります。その場合、その仕事については別途司法書士の先生に依頼をしてもらうことになります。しかし、あまり士業の方々と馴染みのない一般の方にとっては、新たに司法書士に仕事を依頼するというのは負担がかかるように感じていました。そこで、自分で両方できれば顧客の便にかなうのではないかと思い、司法書士を目指すことにしました。その他、会計系、法律系双方の資格を有することにより競争力強化につながるであろうこと、法学部出身でもともと法律を学ぶのが好きだったこと（大学入学後一時司法試験を目指したことがあります）も挙げられます。

受験4回目の合格でして、過去3度他校のインプット講座を受講してきたので、今回はアウトプットの講座のみにしようかとも考えましたが、改めて異なる視点からの知識の整理を図るべく講座の回数がコンパクトにまとまっており合格実績も高い伊藤塾の中上級講座を通信で受講することにしました。特に役に立ったと思う講座は以下のものになります。

・「択一合格アドバンス講座」

テキストは薄いですが、図表によりわかりやすく整理されており、必要十分な項目が網羅されていると思います。一通りの学習を終えて基準点付近の実力の方にとっては情報の整理に非常に役に立つテキストだと思います。また、宇津木講師が講義中、重要事項、暗記事項、対比事項のマークを指示してくださるので、そこに自分なりのメモを追加していくことにより、講義が進むにつれてメリハリのついた自分だけのテキストが完成していくことになりました。

・「記述式ケーススタディ講座」

似て非なる事例を続けて演習するため、多くの受験生が間違いやすい箇所が浮き彫りになり、知識の整理がついたと思います。似ている論点について知識があいまいな箇所が多かった私にとっては、曖昧さが解消され知識の整理をすることができました。

・「記述式答案構成力養成答練」

山村拓也講師の双方向的な解説講義は、通信で受講していた私も緊張感を受けました。当てられた受講生の方が講師の質問にスラスラ答えているのを聞き、やはりライブで受講されている方は優秀な方が多いということを感じ刺激を受けました。

・「うかる！択一式」

出題予想論点のみを抽出し全科目が一冊のテキストに収まるほどにまとまっており、直前期の知識整理の役に立ちました。また、毎回数分間宇津木卓磨講師の一言コーナーがあり、直前期の気持ちの持ち方などのアドバイスをくださり、辛い直前期のメンタル的な面での支えになり、毎回楽しみにしていました。

・「プレ模試」

3月半ばという早い時期に一旦自分の総合的な立ち位置を把握できる貴重な機会でした。この時期の模試というのはなかなかないので毎年受験していました。

宇津木講師も講義の中でおっしゃられていましたが、仕事と同じでやる気があるときもないときも机に向かい淡々と業務のように行うということを心がけていました。仕事であればやる気がないからといってやらないわけにはいかないので、それと同じく仕事のつもりで勉強をしていました。私は入門講座から合格年度に至るまで全て通信での受講でしたが、申し込んだ答練・模試は1回も欠かすことなく受講・提出しました。
また、この試験は試験範囲が膨大でまさに忘却との戦いです。同じ問題を数回間違えることはざらで、定着しづらい論点については同じ間違いを10回以上繰り返すということもあり、自分の記憶力のなさを残念に思うこともありましたが、ごく一部の一発合格者以外は皆同じような感じだと思いますので、忘れる自分を受け入れひたすら繰り返すということが重要かと思います。

私は、模試でも過去一度も合格判定を得ることはできていませんでしたし、今年の試験でも午後22問で基準点ギリギリでした。そういった状況なので、完全に気持ちを翌年度の試験に切り替えて勉強を再開していましたし、合格発表で自分の番号を見つけても何かの間違いだと思い信じられず、後日成績通知書が来てやっと本当に合格したのだと信じることができました。結果的には記述が過去の模試でも出したことがないような高得点がつけられていたのが勝因でした。よく覚えていませんが本番ならではの極限の集中力を発揮できたのかも知れません。
通信講座での受講でしたので、直接講師の方々とお会いすることはありませんでしたが、それでも画面を通して受講生に合格してほしいという講師の方々の思いが伝わってくる熱い受験指導校だと思います。講師の方々本当にありがとうございました！