演習コースをペースメーカーに。
最後まで諦めないプラス思考で合格の扉をあけました
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
大学卒業後、社会福祉施設に勤務する中で、施設を退所した複数の人達から、生活面の困りごとや財産の管理などの相談を受けその対応をする中で、施設職員としての限界を感じるとともに、成年後見制度における司法書士の役割を知り、その専門性を活かして支援を必要とする人達の権利擁護を図りたいとの思いから、22年間勤務した施設を退職し、司法書士の資格取得を目指してまいりました。
伊藤塾を活用した学習方法
最初は、他の受験指導校で初級講座を受講いたしました。1回目の本試験の結果が散々でしたので、引き続きその受験指導校の中上級講座を受講することで成績は上がっていき、5回目の受験で午前と午後の択一の基準点を上回り、はじめて記述式の採点を受けることができました。
しかし、その後は得点が伸び悩み、同じ受験指導校の公開模試だけを受けてもマンネリになると思い、伊藤塾の「全国公開模擬試験」も併せて受けることにしました。
この時期の学習方法は、10月から年内は過去問を解き、制度趣旨や理由付けがあいまいならテキストを読み込むという作業を繰り返し、1月からは、前記作業に加えて当初の受験指導校の答練を受けて知識の修得を図り、直前期には、過去問演習と前述受験指導校の答練及び公開模試並びに伊藤塾の公開模試も併せて受講することで、学習の幅を広げて取り組みました。その結果、11度目の挑戦で午前と午後の択一及び記述式の基準点すべてを超えましたが、合格点に1点及ばず総合落ちとなりました。
そこで、合格を勝ち取るためにこれまでの学習方法に加えて、伊藤塾の講座を受講することにしました。年明けから始まった「択一実戦力養成答練」では、科目ごとに毎週問題を解くことによりペースメーカーとなり、「記述式答案構成力養成答練」は、事例の的確な把握からの解法手順の確立につながりました。
直前期においては、「うかる!択一式」は、絞り込みと繰り返しにふさわしいメリハリのある講座であり、「うかる!記述式」では、ボリュームのある問題で最初は論点を全て押さえることは無理でしたが、何度か繰り返し解くことで落ち着いて本試験に臨めた気がします。
不安や疑問の解消とモチベーションアップ
これまで長く受験生活を続けてこられた理由は何かと問われれば、合格を勝ち取るまでモチベーションを維持できたことだと答えることができます。
毎年学習を重ねることで、一定のレベル(上位2000人位)には到達できると思います。このことは学習方法は間違っていないという自信につながるのです。ただ、択一の基準点を超えても合格点までなかなか届かないのがこの試験であり、この状態が数年続き焦りも出てきました。それでも乗り 越えられたのは、「今年は自分の年ではなかった」と思えるプラス思考のおかげだと思います。
実は、昨年は学習段階で手ごたえがあり、公開模試でも合格判定をもらって本試験に臨みました。結果は、午前28問午後30問記述式35点で、合格点に3.5点足りませんでした。合格を確信して法務局の掲示板に自分の受験番号を探しに行った私にとっては、さすがにショッキングなでき事でした。
ここから立ち上がるには、一定の時間が必要でしたが、ここが正念場と位置づけ、昨年同様今年も同じ方法で学習を継続した結果、15回目の挑戦で、ようやく合格という扉をこじ開けることができたのです。
自身の受験経験を踏まえた、成功例、失敗談など
今年の本試験の午後の不動産登記法の択一の問題は、難しかったという印象を受けましたが、幸い、その影響をあまり受けなかったのは、午後の問題を解く順番を自分なりに工夫していたからです。
まず商業登記法の択一20分→商業登記法の記述式45分次に、不動産登記法の択一40分→不動産登記法の記述式45分→最後にマイナー科目の択一20分と時間配分を守り時間がくれば途中でも次に進み、残り10分を記述式の見直しに充てるというものでした。
これは、第1問の民事訴訟法の問題からはじめるよりも、得意な商業登記法の問題から解くことで流れに乗り、続いて商業登記法の記述式を解けば、重なる論点があれば参考になるし、同じく不動産登記法も択一、記述式の順序で問題にあたり、最後まで勢いを持ってマイナー科目に立ち向かうことができるからです。
特に、本年度は不動産登記法の択一を早い時間に取り掛かっていれば、解くのに時間がかかってパニックとなり、全ての問題を時間内に回答できたかどうか疑問だったと言えるのです。
現在学習中、またこれから学習を始める方へのメッセージ
最後に、合格までの道のりは決して平たんではありませんでしたが、「やればできる必ずできる」と自分に言い聞かせて、長年の夢をかなえることができました。
令和という新しい時代の幕開けとともに、新たな一歩を踏み出すことになりましたが、初心を忘れずに、支援を求める人々の声に耳を傾けて、手を差し伸べられる法律家になりたいと決意した次第です。
正直、思ったより時間がかかりましたが、これまで支え続けてくれた家族をはじ め周りの方達に感謝したいです。