仕事をしながらの受験生活。
今となっては良き思い出です
T.Yさん(50代)
◆受験回数 5回
◆主な受講講座
《直前対策講座》プレ模試、全国公開模擬試験
私はこうして司法書士を目指す決意をしました
大学卒業後、数年の会社員経験を経て、20年ほどお店を経営していましたが、諸事情により会社をたたむことになりました。そこで、会社員生活をはじめたのですが、人に使われることに苦労し、収入も自営業時代に比べて格段に少なくなり、このままではいけないと思い、何か再び自分で事業を起こすことを考えはじめました。
しかし、もう在庫を持つような商売はしたくなかったのと、人の役に立つ仕事がしたかったことから、士業に候補を絞り、開業の容易さ等を検討した結果、司法書士になることを決意しました。
伊藤塾を活用した学習方法
私の合格年度の直前期の学習方法は、4月からの3ヶ月間、ひたすらテキストを繰り返すというものでした。その間のアウトプットといえば公開模試のみで、他社のも含め7回ほど受けました。
中でも伊藤塾のものは秀逸で、本試験に一番近い感じを受けました。特に、記述式に関しては、問題文の長さ、記述量、予想問題としての質など本試験をかなり研究して作られていると感じました。
私は5回目の受験で合格したのですが、公開模試は受験初年度から受講しており、何回も受けていると各受験指導校のクセとかもわかり、毎回高い点数がとれるようになるので、時間配分の確認とか、わざと悪条件を作り出しての受験とか、そういう使い方になるのですが、伊藤塾の「プレ模試」、「全国公開模擬試験」に関しては他社と違って毎回新しいものにチャレンジする感覚で受験することができました。
過去問集は伊藤塾セレクションを使っていたのですが、必要十分です。
私の感想ですが、近年の司法書士試験では過去問学習に時間をかけすぎない方が良いと思います。他の資格試験と違い、司法書士試験では過去問と同じ文章の問題はほとんどなく、過去問が解けても類似の本試験問題が解けないことが多くあります。
テキスト主体の学習で制度趣旨の理解を深め、暗記が必要な部分は暗記する。そして、過去問学習は必要最低限に抑えて、本試験の問題文の拙さからくる読みにくさに対する慣れとか、問題文のリズムを体感するとか、そのぐらいの感じで良いと思います。
その点、伊藤塾セレクションの選び抜かれた過去問は無駄がなく最高だと思います。
不安や疑問の解消とモチベーションアップ
あまり参考にはならないかもしれませんが、私の司法書士試験の学習は毎年1月から6月の6ヶ月間でした。同じことを集中して長く続けることができない性分で、どうせダラダラやるくらいなら半年間に集約してやろうという考え方でした。
試験終了から2ヶ月ほどは自分のやりたいことをして、9月頃から徐々に勉強する習慣をつけるために他の資格試験の勉強をしていました。宅建、行政書士、FP2級、簿記2級などを取得して、合格癖をつけることによる司法書士試験不合格による自信喪失の回復にもなったと思います。
伊藤塾の各講師についての感想・各講師へのメッセージ
講座は受講していないのですが、無料公開講座の動画はたびたび視聴させていただきました。感想としては、熱意のある講師が多い印象です。
自身の受験経験を踏まえた、成功例、失敗談など
とにかく主要4科目の学習に重点を置きました。1回目の受験はともかく、受験回数が2回目3回目とかになってくると、全ての科目で点を取ろうとしがちになってきますが、この司法書士試験は、民法、不動産登記法、会社法、商業登記法をしっかり勉強することにつきると思います。
私の場合、合格年度は記述式も含め全学習時間の9割はこの4科目費やしました。憲法はやったからといって点が取れるかわからないからあまり深追いしない。
刑法は少しの学習で十分。
民訴系は過去問と条文主体だからそう学習範囲が広いわけではないし、供託法と司法書士法はほぼ過去問学習のみ。
ぜひ、主要4科目を得点源にしてください。得点が安定し、自信になります。
記述式に関しては、不動産登記法と商業登記法のどちらかは、50分~60分の時間さえ確保できれば確実に30点前後の点数が取れるように得意にしておくと、計算が立ちます。ちょっとした間違いでも枠ズレ等で大幅な失点を食らう可能性がある不動産登記法よりも、大きな間違いでない限り小幅な失点で済む商業登記法の方がおすすめです。
私の場合、模試で商業登記法が30点を下回ることはなかったので、まず商業登記法から解き、しっかりと時間をかけて答案作成していました。
現在学習中、またこれから学習を始める方へのメッセージ
私は社会人で仕事をしながらの受験生活だったこともあり、直前期は特にきつかったのを覚えていますが、今となっては良き思い出です。私の場合、集中力の持続力のなさにより、長期化してしまいましたが、時間のやりくりを上手にして無駄を省けば、仕事をしながらでも短期合格も十分可能だと思います。
この試験、巷で言われているほど難しい試験じゃありません。
手を広げすぎず、やるべきことしっかりやれば必ず合格できます。