私が司法書士を目指すきっかけは祖母が亡くなったことです。祖母が亡くなり、相続についてどんな手続きをすればいいか全くわからず法的問題は身近で起こりうるのだなと思いました。相続が発生した際、相続登記を申請する必要があるということと、登記を代理して申請する司法書士という人がいるのだなということを知り、司法書士になりたいと思いました。また、司法書士は紛争解決に重きをおいておらず、予防法務の観点が強いという点から司法書士の方が性格的にあっているのかなと思い勉強をはじめました。

1年目のときはカウンセリング制度を利用しておらず勉強方法が定まっていなかったことが反省すべき点かなと思います。入門テキストの情報量の多さに唖然としコンパクトな「3300選」をベースとし直前期に勉強していたところ、基礎を理解していなかったため全く歯が立ちませんでした。カウンセリング制度を利用したところ、髙橋智宏講師が付箋を使った勉強方法やそれに伴うテキストの読み方等を教えてくださったため試験勉強に関するアプローチの基礎をつくることができました。
また、モチベーションの維持についてはとても悩みました。一人で家にこもって勉強していると限界があったため直前期前はバイト、友人や受験仲間と飲みにいく（コロナ前）等で息抜きをしていました。最後の1年は試験の延期もあり精神的にしんどくなったため、週に2回勉強計画を調整して地元の公園に散歩にいきました。外に出ると思考がクリアになりまた勉強を頑張ろうと考えられました。

特に印象に残っている講座として「『思考力』完成コース」（関ゼミ）「択一実戦力養成答練」「記述式答案構成力養成答練」「択一合格アドバンス講座」が挙げられます。
まず、関ゼミを受講したところ、民法をはじめ全科目について、理由をきちんとつけて説明してくださったためとても覚えやすかったです。特に民法に関しては関信敏講師の説明から結論を忘れずに理論的に覚えることができました。苦手な民法を克服できたのは関ゼミのおかげです。
択一記述の答練は宇津木卓磨講師、山村拓也講師の教えてくださったテクニックは使いやすく勉強になりました。宇津木講師は択一を解く際、文章が短くストレスを感じない箇所から読むほうが良いとおっしゃっており馴染みました。また、山村講師からは不動産、商業の記述式の答案構成の基礎を徹底的に教えていただいたため、ぶれない記述の解き方を構築することができました。答練は毎年どの問題も難しく、本試験では未出の知識を問うこともあり問題の質がとても高かったです。
アドバンスは合格した年に使用していたテキストだったため思い入れはとても深いです。
宇津木講師がマーカーを引く箇所を指定してくださったためメリハリがつきました。知識に関するまとめ表が多くあるため、コンパクトにおさえることができました。それでいて知識の量としても申し分なく充実感がとてもありました。そして、アドバンスの記載から難しい箇所があった際もアドバイスを聞くことができましたので理解が深まりました。

両親には就職をせず、そのまま勉強を続けていたため迷惑をかけました。
友人や先輩方には大学在学中や卒業後も気分転換に飲みにいくのに付き合ってもらい精神的に大変助かりました。合格しているかどうか毎年気にかけてもらっていたためそれを励みに勉強を続けることができました。
また伊藤塾の講師やスタッフの皆様には大変お世話になりました。答練後等に質問をして、疲れているにもかかわらず嫌な顔をせず丁寧にお答えいただき感謝しています。

山村拓也講師
入門講座や記述式の答練ではお世話になりました。特に記述式の答練の際、答案構成用紙の使い方等からテクニックまで丁寧に教えていただきありがとうございました。商業登記の役員変更の答案構成をする際、1回目の申請と2回目の申請を区別して考えるために1回目の申請の際の変更される役員に○をつけるのは盲点でした。こういう1つ1つの小さな工夫がミスを防ぎ記述で大失点をさせないために必要だと感じるまで時間はかかりましたが、気づかせていただき大変感謝しています。
関信敏講師
関ゼミのおかげで緊張感をもち受講できたため各科目の理解を進めることができました。自分の答えが間違いだったときも他の受講生に聞かれているため、悔しさから忘れず長期記憶につながったのかなと思います。特に民法は考え方を丁寧に教えてくださったため苦手意識を払拭することができました。また、関講師が主導したゼミ生やゼミ生出身の合格者間での飲み会のおかげで受験仲間も増えモチベーションの向上も図れました。ありがとうございます。
宇津木卓磨講師
講義のときマーカーをひくところはひき、絶対に暗記すべきところは指定しとばしていい箇所は教えてくださる等メリハリがとにかくしっかりしてわかりやすかったです。また、フランクで優しい印象がとても強く、わからないところはとても聞きやすかったです。択一の答練ではわからないところを講義後に聞いた際、疲れているにもかかわらず丁寧に教えていただきありがとうございます。
髙橋智宏講師
カウンセリング等から一番お世話になりました。在学中1発合格ということから、在学中から勉強していた身としては勉強方法を一番参考にすべき方だと思いカウンセリングを申し込みました。カウンセンリングでは私の悩みを真摯に聞いていただき、アドバイスに関しても迷いがなくパッと答えていただいたため、髙橋講師のアドバイスを信じて勉強を続けていけばいつかは絶対に受かると確信していました。カウンセリングでは付箋を使った勉強法やテキストを期日までに1周するというノルマを与えていただき目的意識を持って勉強することができました。具体的には、付箋をはがすタイミングとして頭の中で言えるようになったときにはがす、テキストは頭の中でページをめくれて検索できるくらい読み込む、1日ごとにきっちりスケジュールを決めるとずれるときもあるから、1ヶ月でテキストを1周といったように広い範囲でのノルマを指定していただく等のアドバイスがあげられます。勉強計画は髙橋講師のおかげで基本ずれは出ませんでしたが、それでも少しずれがでたときは叱咤激励をうけ勉強を何とか続けることができました。カウンセリングをはじめて受けた年から合格した年まで基本的な勉強方法は全く変わらなかったため髙橋講師のおかげで合格したといっても過言ではありません。大変お世話になりました。

受験勉強中はいつ合格するか先が見えず毎日不安と恐怖が続くかと思いますが、合格すると可能性がとても広がると思います。司法書士の取り扱う分野は不動産登記や商業登記はもちろんのこと、裁判業務や後見等多岐にわたります。また、これから時代とともに誰もやっていないような新しい分野を開拓できることもあるかもしれません。働き方も人それぞれで自分の生き方を自由に選択することができる資格なのだと感じます。
令和3年に受験される方は、今の様子だと7月第1週の日曜日に受験が実施され、勉強等の準備期間が短縮されるため例年よりもかなり大変な試験になるかと思います。私なんかでは想像もできないくらい焦りと不安に支配されるかと思います。それでもなんとか諦めずちょっとずつでも勉強していればきっと道は拓けます。何回も心は折れるかもしれませんがそのたびに立ち上がって頑張ってください。応援しています。