厳格な父と、ライバルだった姉、“父に認めて欲しい”そんな私はいつも自分らしく輝ける場所を探していました。
スポーツに
ひたすら打ち込んだ学生時代
今でこそ大好きな父ですが、私の父は「結果が全て」という考えをもった厳し い人でした。幼い頃からスポーツに打ち込んだ私は、いつしか“1番”だけを 目指し、どうすれば1番になれるのかを考えました。特に水泳は3歳の頃から姉と習い始め、小学3年生で選手になりました。水泳は0.01秒をめぐる自分との闘いです。私は、スポーツとはチャレンジの繰り返しだと思っています。試合に負けた時はどこが悪かったのか分析して、そこを徹底的に改善して次の試合に挑む、この繰り返しです。相対評価ですから、たとえ1位になっても、その後の練習が半分でよいわけではなく、ライバルは常に成長しているので、自分もチャレンジし続ける、そんな環境で育ったので“今を大切にしたい”という気持ちは人一倍強くなりました。今考えると、この環境が私の一発合格を支えていたのかもしれません。
司法書士の学習を
伊藤塾でスタート
第1子を出産したあと行政書士試験に合格した私は、第2子の妊娠をきっかけに司法書士の受験を考えました。受験指導校の選択では、義理の父が伊藤塾で行政書士試験の勉強をしていたこともあり、「伊藤塾は法律専門の学校だから、内容をしっかり解説してくれて、わかりやすい」と薦めてくれました。他校も検討しましたが、講義が淡々としすぎていて頭に入ってこないなど、しっくり来ません。しかし伊藤塾の山村講師は違いました。難しい言葉を使わず、メリハリがある講義は、難解な法律用語もかみ砕いてわかりやすく説明してくれますので、頭にすっと入ってきました。そこで、入門講座山村クラスで試験勉強をスタートしました。
勉強時間は
朝の2時間が勝負
しかし最初からスムーズに勉強できたわけではありません。勉強の習慣が身についていないことに加え、育児との両立に苦労した時期もありました。当時、一般企業でフルタイム勤務をしていた私は、毎朝4時に起きて2時間勉強、その後は朝ご飯を作って、子どもを保育園に送り出し、定時まで働いて、保育園に子どもを迎えに行き、夜ご飯を作って、子どもをお風呂に入れて、家事をすませて…もう疲れ切っていました。こんな状態ですから夜は勉強ができません。つまり、産休に入るまでの半年間は、机に向かって勉強するのは毎日2時間だけ、土日は家族との時間を優先し、机には向かいませんでした。勉強時間が少ないとは思いましたが、家族があってこその私なので、家族との時間を優先する生活を続けました。
机に向かう時間以外も
いつも受験のことを考えていた
もちろん、机に向かわない時間、たとえば通勤時間、昼休み、家事をする時間もすべて試験のことを考えていまし た。記憶するのも勉強、思い出すのも勉強と考え、すきま時間を徹底的に活用しました。今は両手がふさがっているけれど何ができるか、今は家族との時間だからテキストは広げられないけれど、何かできることはないか、常に試験を意識していました。山村講師もすきま時間の活用を強調していたので、通勤中の歩いている時間、歯を磨いている時間など、すべて勉強に費やしました。
山村講師の入門講座で
目標年度の合格へ一直線
山村講師の講義はとにかくわかりやすく、難しい法律用語もかみ砕いて説明してくれますので、行政書士試験から日が経っていた私でも、講義内容を理解できないということはありませんでした。そしてテキストの使い方も丁寧に指導してくれますので、一見無味乾燥な白黒テキストも、講義で言うとおりメモやマーカーを引くと“生きたテキスト”に変わります。
講義中の山村講師の言葉で、今でも心に残っている言葉があります。それは「合格者はみんなやっているからね」。私はこの言葉を聴くたびに“ドキッ”としていました。講義を聴いて消化するのが精一杯、そんな時にこの言葉が出てくると「今の時点で辛い。でもここであとひと踏ん張りすれば合格に近づけるんだ」と考え、指摘のあった箇所は必至になって、徹底的に次の講義までに覚えるようにしました。
また山村講師をはじめ、講師の方々の精神的なフォローは、長期戦となる試験勉強の中で大きな支えとなりました。特に直前期、全力疾走している時に、“がんばれ”ではなく“今やるべきことを淡々とやり続ければ相対的に浮上していく”と言われ、このまま走り続ければ大丈夫なんだと自信につながりました。
幸いにも直前期は主人の協力もあり、1日の大半を勉強に使うことができました。この頃は、模試の結果に一喜一憂しやすく焦りもありましたが、主人や子どもの協力があるからこそ、ここまで勉強できているので、本当の意味で“本気”になれたと思います。
合格した今…
私は目標どおり、育休中の学習で合格目標年度に合格することができました。試験勉強は育児との両立に苦労しましたが、面白かったです。入門講座の講義や家族の協力が合格のための原動力だったことは事実ですが、今思うと、今も大好きな厳格な父の存在、やさしくアドバイスしてくれた母の存在、ライバルとして意識を向上させてくれた姉の存在、伊藤塾と出会うきっかけをくれた義父の存在、すべてが私を合格に導いてくれたのだと思います。今、就職活動で多くの実務家の方とお話しをする機会がありますが、どの方も素晴らしいビジョンがあり輝いています。それは私にとって刺激的で、司法書士という職の可能性に胸が高まります。次はみなさんの番です。こちらの世界でお会いできることを楽しみにしています。